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分断されるアメリカ

書名:分断されるアメリカ
著者:サミュエル・ハンチントン
訳者:鈴木 主税
発行所:集英社
発行年月日:2004/5/31
ページ:586頁
定価:2800円+税

「アメリカは目的を持って意図的に建設された国であり、存続するためにはつねに明確な方向性と正当性を必要とする」日本のようにことさら努力しなくても統一されている国とは違ったアイデンティティを必要とする。それが分断されアメリカの危機を警告している。

「米国に移民してくるヒスパニックにより、2つの民族、2つの文化2つの言語に米国は分断されてきている。メキシコ人やその他のラテン系の人たちは、米国主流の文化に同化しない。変わりに自分たちの文化や言語を保持している。アメリカン・ドリームを実現した米国流プロテシタントの価値観を拒否している。しかし、米国は、この危険を無視している。」とハンチントンは述べる。

米国は、過去3世紀半にわたって受け入れられてきたアングロ-プロテスタントの文化、伝統、価値観に立ち返るべきだと述べている。