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原発のコスト エネルギー転換への視点

書名:原発のコスト エネルギー転換への視点
著者:大島 堅一
発行所:岩波書店
発行年月日:2011/12/20
ページ:221頁
定価:760円+税

他のエネルギーに比べて安いとされていた原子力発電の発電コスト。本当のコストはいくらになるのか?立地対策費や使用済み核燃料の処分費用。また福島第一原子力発電所事故の莫大な損害賠償を考えると原発がもはや経済的に成り立たないのはもはや明らかである。著者は公開されている東電他電力会社の財務諸表をつかって原発のコストを求めて、安いとされていた原発コストのウソを暴くとともに、これから賠償だけではなく、廃炉、使用済み核燃料の処分費用などについて詳細に見積もっている。

どう考えても経済合理性のない原発のコストを示している。原発が無かったら電力不足になると東電、政府、産業界に大騒ぎしたとき、著者は原発が無くても電力は充分あるという主張をして世間をあっと言わせた人。安斎育郎という人を紹介しています。科学というのは常に批判することで発展していくもの原子力村は批判したらそこにいられない。これでは健全な発展は望めない。「それでも地球はまわっている」科学者から批判精神を失ってしまったら人以下の存在に。何故?なぜ?と一生追求して欲しい。この本はちょっと堅い本です。

「村八分」にされ助手のまま 安斎育郎さん
http://www.asyura2.com/11/genpatu11/msg/496.html