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プロメテウスの罠4 徹底究明! 福島原発事故の裏側

書名:プロメテウスの罠4 徹底究明! 福島原発事故の裏側
著者:朝日新聞特別報道部
発行所:学研パブリッシング
発行年月日:2013/4/9
ページ:261頁
定価:1238円+税

自衛隊が4号機の危機のときに、ヘリコプターで水を運んで上から投下した。これは対応が遅い政府に強い圧力がアメリカから掛かった結果の行動だった。2011年3月15日午前7時、福島第一原発から300キロ離れた米軍横須賀基地で、放射線量の増加を告げる警報が鳴った。米軍は直ちに基地内の女性と子どもを退避させた。事故が悪化すれば、東アジアの重要拠点である横須賀基地が使えなくなるかもしれない。米国政府に焦りが広がった。ワシントンは、原発事故処理に挑む姿の見えない日本に、見切りをつけようとしていた…。80km圏内の米国人の避難を行った。日本とアメリカの際だった対応の違い。日本政府は危機意識が欠落していた。

全町避難の中で残された人々、身体障害者の人たちはみんなが避難するなか全く見捨てられて避難が出来なかった。個人情報保護法が大きな壁として立ちはだかった。役所は個人情報保護法を盾に避難を支援するNPOに身体障害者名簿を公開出来なかった。その中南相馬市の西浦副部長は自分の責任で名簿の公開を決断する。福島原発事故の裏側で起こったレポート第四弾です。

飯舘村長泥地区は人口74人小さな地域で起こっていたことは?避難者10万人以上その中から見ると本の一部、でも10万人という大勢の人たちが一つのところにいるわけではなく福島県内はもとより全国にそれぞれ少人数で避難している。横のつながりもなく、市町村の情報、援助もない中、2年も過ぎてもほって置かれた状態。政府からは極少数者の扱い。でもそれぞれの人にはそれぞれの人生があり、家族があり、知人がいるこの当たり前のことを忘れている。

寺田寅彦は防災ということば初めて作った人。日本人は健忘症で、災害が起こって1年もすると全く何事もなかった如く忘れてしまっている。防災とは健忘症であることを忘れないことと言っているが、今まさに忘れられようとしている。これからも現在も朝日新聞で掲載されている記事を纏めた次の本が出る予定。