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本に出会う

ジョン・マン

書名:ジョン・マン 波濤編
著者:山本 一力
発行所:講談社
発行年月日:2010/12/31
ページ:285頁
定価:1600円+税

書名:ジョン・マン 大洋編
著者:山本 一力
発行所:講談社
発行年月日:2011/12/19
ページ:301頁
定価:1600円+税

書名:ジョン・マン 望郷編
著者:山本 一力
発行所:講談社
発行年月日:2012/12/20
ページ:344頁
定価:1600円+税

著者のふるさとは土佐、土佐の先達中浜万次郎ことジョン万次郎の奇跡の生涯を描いている。1年に一冊づつ書き下ろしている作品群です。今のところ青雲編まで4巻が出版されています。

わずか十四歳、貧しい漁師が初めての漁にでて、黒潮に流されて鳥島にたどり着く。アメリカの捕鯨船に助けられた万次郎たちは運命に翻弄されながら遠くの土佐への望郷を抱きながら、自力で日本への帰還をめざす物語。中浜万次郎の生涯は他の本にもいろいろ書かれているのでアウトラインは知っていたが、著者の魂が乗ったようなこの迫力はなかなか読ませるものがある。望郷編では捕鯨船に乗って世界の海を駆け巡るところまで、その後についてはこれからか?後何巻になるのかしれないけれどまだまだ続きそうです。ここでも人の情、鯨組の話、漁師の気質、そして料理、食べ物については著者得意の筆が冴えています。一気に読んでしまった。