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日本を捨てた男が日本を変える 中村修三

書名:日本を捨てた男が日本を変える 中村修三
著者:杉田望
発行所:徳間書店
発行年月日:2002/8/31
定価:1800円+税

高輝度青色発光ダイオードの発明者中村修三、弁護士升永英俊が主役。四国の中小企業に勤めながら、世界の大企業が開発競争が繰り広げられていた発光ダイオードの分野で、金も力もない、組織力もない個人が20世紀中は無理と言われた青色発光ダイオードを発明した。社内で認められる。いや無視されながら、日本でも無視されて。世界が認めた男中村修三。彼独自の会社人生。自分の好きなことだけを一生懸命やる。会社組織にはあっていなかった一人ではないかな。多分上司はいやな部下を持っていると苦り切っていたのではないか?でも世界に認められるようになっても会社からは見放され待遇も最低。アメリカの大学の教授に転職。その後会社は中村の取った特許は会社のもの、発光ダイオード関連の論文、特許は会社機密、秘密情報漏洩で中村を訴える。それに対向して弁護士升永と逆に会社を訴える。「法の不知これを許さず」職務発明は会社にが当たり前の常識に挑戦する。この本を読んで中村修三と言う人は自分の技術分野を全く理解してくれない。出来ない人達の中でただ一人で黙々と研究を10年以上に渡ってやったと思う。また小さな企業だったから彼の我が儘を見逃していてくれたという面もあると思う。もう少し会社側も中村の技術をチャンと評価していればこんな訴訟まではいかなかったように思う。どこかボタンの掛け違いから起きた感じもしないでもない。とはいえこれをきっかけに職務発明でも個人に特許権がある。実施権は会社。当然貢献に応じてお金を要求してもおかしくないという風潮が出てきたことは常識に大きな風穴をあけたことだと思う。