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木暮写真館

書名:木暮写真館
著者:宮部みゆき
発行所:講談社
発行年月日:2010/5/15
ページ:716頁
定価:1900円+税

父母(秀夫と京子)が結婚20周年記念にマイホームを購入した。そこはもともと写真館だった。築50年の家を建て替えず、少し修繕しただけでそのまま暮らしていた。木暮写真館の看板はそのまま掲げて住み始めた。主人公の高校1年生の花菱英一(花ちゃん)は父母と弟・光(ピカ)の4人暮らし。この4人が遭遇する奇々怪々な事件をひとつひとつ、はなちゃんが解決していくミステリー。心霊写真がキーワード。

木暮写真館(幽霊のでる写真館)、世界の緑側、カモメの名前、鉄路の春の4話で綴られている。作者のこども少年を描く視点は鋭い。各所に少年達の深層心理に深く鋭いメスを入れている。ちょっと計算しすぎのきらい(作りすぎ)もあるが宮部みゆき独特の「語り」はいつも面白い。これだけのページを1冊というのはちょっと読みづらい。いや持ちづらいか。