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小説巨大銀行システム崩壊

書名:小説巨大銀行システム崩壊
著者:杉田望
発行所:毎日新聞社
発行年月日:2002/7/25
定価:1600円+税

 銀行の不良債権問題、BIS規制問題を題材に銀行合併、それにともなうコンピューターシステムの崩壊を描いた作品。三行の合併で新銀行が誕生したその日からATM、決算システムが長期に渡って上手く稼働しない。人海戦術で対応した支店も、近代に例を見ない醜態。ノンフィクションを取り上げている。小泉首相時代、政府、金融庁、銀行との合併に至までの色々な問題がこのシステム崩壊へ。特に全くシステム技術がわからない役員、頭取が政治的に強引に進めた合併劇。実は大きな落とし穴が。昨年東京三菱がシステム統合を時間を掛けて、さも何事もなかったように終わってしまったのとは全く違う。情報システムの大切さが体験として分かっている金融機関が残っていくのでは?これはこれからの経営における情報システム、統合の機会に忘れてはならない教訓を示しているのかも知れない。