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すごい科学で守ります! 特撮SF解釈講座

更新日:H11年4月9日

出版社:NHK出版 初版:1998年3月30日


これは、漫画でなく解説本というか、「バトルフィーバーJ」から続く「デンジマン」や「フラッシュマン」といった東映の戦隊シリーズを同一時間軸の話であると仮定して、その流れをSF的に考証していこうという企画本。ただし、某空想科学XXの様に、科学的に矛盾があるとか、これはおかしいと言った否定するのではなく、こういう仮説や、こういう設定があるから、実はこうなっているんですよ、と言う肯定した考えに成り立つ話です。某空想科学XXは、読んでいるうちに気分を害してしまったのですが、この本はそんなことはありません。実際は一つ一つ、個々に設定を起こして作ってあるはずの戦隊シリーズが、実は最初から狙っているかのように、科学設定が繋がっているんだよという裏設定を勝手に作っちゃいましたという本です。実におもしろく読むことができました。途中途中の挿し絵は当然ながら、長谷川さんが自分で描いてます。

 実はこの本を執筆する際、この内容のトークイベントがありまして、そのイベントで話した内容を元に執筆するという形が取られました。実はこのトークイベントに私は参加してまして、長谷川さん本人が熱く語られる現場を生で聞いていました。その時は、資料として、戦隊シリーズに出てきたメカのおもちゃなど(全部、長谷川さんの私物)も使いながら、語られて、おもしろかったです。このとき初めて長谷川さんのお顔を拝見しましたが、実にやさしそうな方でした。トークイベントである特性を生かした「教えて!!長谷川先生!!」というコーナーもあり、その場で、参加者からの質問や、提案に長谷川さんが答えるというQ&Aのページもあります。


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