悩み相談 

 



001 不安なのですが・・・
相談:
 最近、ある真宗寺院の墓地を求め、そこの檀家になりました。真宗では聞法がなにより大切と、ご住職に言われましたので、機会あるごとにご法話を聞いています。しかし、阿弥陀さまはありがたい仏さまと聞かされても、「なるほど、これならば浄土真宗に身をおいて阿弥陀さまに全てをお任せできる」という気にならないのです。私が素直でないのでしょうか。このままでは信心も頂けずに最期を迎えてしまいそうで心配なのですが。

お答えさせていただきます

  私も心配しておりましたけれども、貴方も同じご心配をされているのですね。全てをお任せしきると言うことは、私のように「俺が俺が」の世界に生きております者にとっては、とても難しいことのように思えるのです。そこで最近次のように考えさせて頂いております。阿弥陀さまは「お母さん」に例えることができると思います。お母さんというのは、我が子がどんなに出来が悪くても、むしろそうであればあるほど、子どもの心にお構いなしに常にお母さんの方で心配し、その子のために動かずにはおられないのです。しかし、その母の恩になかなか私たちは気がつかないで、「日暮らしのたりのたりかな」であります。もちろんとうに気づいておられる方もおありでしょう。
 そんなふうに阿弥陀さまを思うとき、こんな私が実は仏様の大慈大悲の中に生かされているのだなぁ、有り難い事だなぁ、と少しずつ思える今日この頃でございます。どうぞ焦らずに、ご法話をあるがままに聞き続けて下さい。


多田道空 


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