Ａ： 結論から申しあげますと分骨せず、どちらかのお墓にご遺骨を納められることをおすすめいたします。宗派が違えば、教えも異なり、考え方も異なってきます。今後を考えますと、分骨の問題は、亡くなった方の問題というよりは、むしろ自分自身の問題であると受け止めていきたいものです。自分自身が生きる依りどころとなる教えが二重になってしまうと、亡くなった方ではなく、ご自身が今後迷われることとなることでしょう。浄土真宗であれ、他宗派であれ、どちらを選択されるかはご自身で決められればよいと思います。
分骨そのものはいけないことではありません。浄土真宗ではご本山（正確にはご開山親鸞聖人のご廟所である大谷本廟）へ分骨をいたします。それは、残されたものが亡き人が念仏のみ教えをよろこび、ご開山親鸞聖人と慕われた思いを分骨することであらわし、自らのご縁を深める場としてきたのです。
‘お念仏’のみ教えに聞くと、分骨することで亡くなった方が苦しんだり迷ったり成仏できないということは決してありません。浄土真宗では積極的に分骨しています。
しかし、宗派の違う墓地への分骨は、その事情は様々だと思います。しかし、分骨本来の意味を考えますと、そのお墓を通してあなた自身が本当の人生の依りどころを持つことこそが亡き方の思い・願いに応えていく人生であると思います。
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回答者： 有賀 良雄
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