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002 勝新太郎さんの葬儀

 いささか 旧聞に属するが6月24日、築地別院で勝新太郎さんの葬儀が行われた。本堂の中心に曼陀羅が安置され日蓮宗の葬儀が行われたのである。ショックを受けたのは僧侶門信徒のいずれが多かっただろうか。恥ずかしい限りである。

 
本願寺派の東京におけるシンボル的存在の築地別院で葬儀が頻繁に行われていることは周知の事実である。しかし、他宗派の葬儀が行われていることを知る人は全国的には少なかったのではないか。別院の規則では新興宗教を除く既存仏教教団の葬儀を、受け入れることを認めている。この度、勝さんの葬儀があったおかげで、他教区や他宗派のひとからあらためておかしいとの指摘を受けた。

 
本願寺は、築地別院のあり方について考え直してほしい。本山で他宗派の葬儀をしたらどう思うだろうか。経済のためなら多少おかしなことをしても大丈夫と思っているのだろうか。東京はお念仏の地ではないから大丈夫と思っているのだろうか。東京の寺院も一生懸命教化の努力をしているのである。輪番は短期間で変わってしまうので責任を感じないのかもしれないが、東京教区寺院にとって教化活動の障害になっていることを考えていただきたい。本山にとって東京は一地方だ。しかし、東京だからといって何をしてもいいのではない。また、東京から発信された電波は全国区であることを忘れないでほしい。
             (1997年10月 Sho)

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