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005 『立ち会い演説会』について

 山が動いた! 去る六月二十七日、東京教区は僧侶宗会議員選挙にかかる『立ち会い演説会』を築地本願寺内蓮華殿にて開催しました。

 宗会議員選挙というと、いやなイメージを持たれる方は私だけではないと思います。とある宗門校の先生にまで「又あの選挙が始まるんだ」と嫌みを言われてしまう程、とかく評判の悪いこの選挙。地縁・血縁・金縁?・怪文書??で宗門の明日を決めてしまっていたかもしれない現状に風穴を開け、選挙の本来の姿《政策》で我々の代表を選ぼうと、各諸先輩方や我が東青僧の働きかけや、「立ち会い演説会を希望する若手有志の会」による署名活動、選挙管理委員会のご尽力、各立候補者方のご理解・ご協力のおかげでようやく開催に至りました。

 「我々は『僧にあらず俗にあらず』とは申しますが、世間の我々を見る目は非常に厳しいものがあります。是非世間の模範となるような選挙となることを望みます」以上、第三選挙区地方選挙管理委員会小野島元雄委員長の開会宣言の一部。

 聞くところによると、東京教区では三十数年前に一度立ち会い演説会が行われたことがあるそうです。四年前の選挙の時も、立ち会い演説会開催に向けての動きはあったそうですが、実現しませんでした。

 ですから、これを開催することにより、混乱をするということがあってはなりません。是非、次回に繋げる為にも、失敗は許されないということで、各候補への質問は一切無しという形でした。少し物足りない感もありましたが、次回の為にはいた仕方ないと納得しました。《宗会議員選挙には立ち会い演説会があって当然》という日は必ずやってくると手応えを感じました。演説会はスムーズに進行し、一時間ほどで無事終了しました。しかし、各候補者の宗政への思いは十分に聞かせて頂くことが出来ました。

 基幹運動が推進されて久しいのですが、飛躍的に前進していきません。ある大先輩の方は、こう言われていました。「本山の現在のあり方を、我々が信用できないからだ」と。仮にも我が教団は日本一大きい宗教教団と言われています。その教団の未来を担うのは、紛れもない私達一人一人であります。「念仏の声を世界に子や孫に」伝えていく為に日頃私が考えていることを本山に届け、宗政を動かす唯一の手段が一票の行使であり、私の権利であると同時に義務でもあります。

 《立ち会い演説会》で政策を聞かせて頂き、宗門の未来をどうするかという《政策》で代表を選ぶ、この当たり前のことが全教区で実施され、明日の教団を動かす力となればと感じました。
             (1997年12月 文太)

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