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010 『岐阜別院の事件』について PART2

 岐阜事件の責任の取り方について

 公的補助金の不正受給という宗門における前代未聞の事件について、宗門の動きはいかにも緩慢に見えてなりません。公式の声明が出ましたが、そこには別法人(社会福祉法人)のしたことという逃げの姿勢が見えています。社会福祉法人岐阜龍谷会は、確かに法的に別の人格を持つ団体です。しかし、今回の事件は、特別養護老人ホーム黒野あそか苑の設立に当たり岐阜別院により新設された設立法人の起こした事件であることを忘れてはなりません。特に逮捕された野田輪番は、黒野別院の存続問題が検討されはじめ(90年11月)、跡地に特養ホーム建設の検討がはじまっていた91年の11月に宗会事務局長から岐阜別院輪番に転任し、黒野あそか苑建設がはじまった96年8月までの5年近くその任にありました。そして、富山別院に転勤した後に岐阜龍谷会の初代理事長になっています。最近の宗門人事としては、一事業に対して異例に手厚いものになっているとも思えます。



 岐阜別院は直属寺院ですから、輪番等の人事権や財産処分の許認可権は総局にあります。総局は、地方の別院の事件ということではすまされない立場にあると考えられます。総局には、道義的にその責任を明らかにしていかなければならない義務があるのではないでしょうか。今後補助金返済等、岐阜龍谷会に返済能力がない(『岐阜新聞』8月7日報道)のですから宗門が責任ある態度を示さないとますます社会的信用を失うようなことになりかねません。

 また、一期目とはいえ宗会議員の起こした事件でもあるわけですから、宗会もこの問題に無関心ではいられないはずです。

 総局・宗会は、私たちに見える動きをしていただきたいと思います。

           (1998年8月 Sho)

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