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050  「布告第1号」


情報操作と宗門の民主化


 蓮総長の宗会解散に伴う「布告第1号」http://www.hongwanji.or.jp/2001/03fukoku/fukoku01.htm
を読んだ時、まさに目を疑いました。宗会解散に至る流れは、この「布告第1号」の内容とは明らかに異なります。第三者が読んでも世論操作を目論んでいるとしか思えないような内容です。情報操作が、総長布告という公文書をもって行われたことは今後追求されるべきでありましょう。また、総長の言う「宗門の自浄作用を最大限に尊重したい」とはどういうことなのでしょうか。まるで人ごとであり責任のある立場にある方の言辞とはとても思えません。無責任極まりないとしか言いようがありません。

 
どうしてこのようながさつな文書が発布されたのでしょうか。総局公室が秘書室としての機能を有しているならこのような文書内容にはならなかったはずです。公室長の責任も重大です。公室長が総務であることに原因があるとは思いたくないのですが。

 
情報操作は、閉鎖的な組織ほど行われ易いのです。図らずも北山問題によって、宗門は情報開示の努力が行われ始めています。ただし、宗門の公的機関ではなく、まだ宗会議員個人や教区会議長会などにより行われているのが現実です。

 
現在31教区の内15教区で選挙が行われています。そして、過半数の16の教区では21人の僧侶議員が無投票で選ばれています。

 
今回の選挙から選挙規程の改正により、選挙公報が出され、立会演説会が候補者の希望により実施されることになりました。候補者を政見により選ぶことのできる初めての選挙と言うこともできるのです。

 
宗門の民主化には、選挙をすることによって身近に宗政を語ることが大切だと思います。しかし、無投票はその機会を有権者に失わせてしまうことになります。宗政への関心の高さが宗門の民主化に比例すると思われますので、それぞれの教区事情があるとは思いますが少々残念です。






無憂樹 (2001.3.16)





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