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 危機管理強化の基本計画


情報ネット通信で災害時の危機管理強化

  まだ、インターネットが何であるか日本の一般家庭に知れ渡る以前、阪神大震災は起きました。その時、アメリカを中心とする欧米で既に普及していたインターネットが災害時にいかに優れた情報伝達手段であるかが実証されました。海外から来日していた親族の安否が心配される中、海外からのヴォランティアが様々な場面で接触できた外国人に付いて、インターネット上で刻々と情報更新していきました。それにより、縁者と連絡が取れない家族も安心いたしました。
 今回、本山がその様な背景を基に、激甚災害の際、インターネットを利用して教団内の情報伝達網の基本計画を今月中に策定するとのことが中外日報に報道されました。
 これは、正に朗報。しかし、実際情報収集する現場を今一度覗いてみましょう。

 現在、浄土真宗本願寺派(以下「本派」)には32教区(=32教務所)あります。ホームページを開いているのは、6教区でありますが、教務所が別院と併設されている現状もあり、教務所独自のページは少ない。7月10日現在で、教務所独自の公開されている電子メールアドレスは滋賀教務所のみ、また、他の5教区に関しても、別院のメールアドレスを公開しているのは鹿児島別院のみです。要するに、現在の段階では32教区の内2教区しか公にされていませんし、本山の公式ページにも公開されたメールアドレスはございません。
 このような実状を踏まえますと、「受け皿」に問題があることがはっきりいたします。
 この際、インターネット本来の可能性を最大限まで利用し、本派内の情報が敏速且つ的確に伝達できる基本計画とそれの一日も早い実施を期待いたします。

ネットウォッチャー 2001.07.16 
参考:

    情報ネット通信で災害時の危機管理強化

    本願寺派月内にも基本計画 - タテ割り教団組織の再構築も促すか

 浄土真宗本願寺派(武野以徳総長)は、激甚災害に備えてインターネットやEメールを利用した教団内の情報伝達網の再構築計画を検討しており、今月中にもマスタープランを策定する。
 この計画は、平成七年(一九九五)の阪神・淡路大震災での教団の危機管理体制の反省を踏まえたボランティア活動要綱「てらネット・21」構想の一環となるもの。
 当時はインターネットや携帯電話の普及率が低く、被災地の兵庫、大阪の両教区等と本山宗務所との情報は主に電話やファクスで交換された。
 しかし、「本山(宗務所)」「教区」「組」「寺院」という縦割り組織の枠内での段階的な情報の伝達は、刻々と変化する被災状況を的確に把握するには限界があり、救援物資の輸送やボランティァの派遣等に少なからず支障が生じた。
 今回の教団内の情報伝達網の再構築計画はインターネットやEメールを通じて瞬時に正確な情報を宗門内で伝達し、迅速かつ的確な災害対策を講じることが目的。
 宗務所に設置される本部災害策委員会は、インターネットなどで教務所、組、寺院や宗門外部から入出した情報を分析、メーリングリストを作成して必要な対応策などを教務所、組、寺院に一斉に通達する。
 インターネットには、 一つの回線が破壊されてもそれをバックアップするシステムが備わっている。また、アクセスが集中した場合には多少混乱も生じるが、情報処理能カが電話やファクスに比べて格段に優れており「現時点での災害時の情報通信手段としては最強」とされている。
 同派は災害対策だけではなく、ボランティア活動や社会福祉活動全般にこの構想を拡大適用してゆきたい意向だ。
 またインターネットを宗内の情報伝達網の主体に据えることで、従来の「本山(宗務所)」「教区」「組」「寺院」という組織のあり方の再考を迫られることになり、新たな組織図の構築を促すことにもなりそうだ。

          2001年7月7日 中外日報


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