別冊宝島Real 025 『西本願寺「スキャンダル」の真相』が11月24日に発売されました。
本願寺派に関係する複数の問題が取り上げられており、同誌の論調には賛同できない部分も見受けられるとは言え、忸怩たる思いを禁じ得ません。別院や他教区で生じたとされる諸問題については、日頃、情報を受動的、断片的にしか知らされない部分も多く、記事内容全体の当否についてはコメントしにくい立場にあります。
記事内容全体の信憑性は別として、取り上げられたいくつかの問題への取組みも本格化していると認識しております。たとえば、北山別院事件など直属寺院が絡む事件などは、すでに解決へ向けての手続きが取られ、宗門浄化に向けて本格的な取り組みが始まっているところです。関係者の刑事告発だけでなく、宗門内においても監正局(宗派の裁判所)の結果がそろそろ出始めているところです。再発防止のための諸対策も宗会において審議されています。いま私たちはその行方を注視しているところです。
いずれにせよ、同誌の記事を、本願寺教団の将来を案じる批判記事と受け止め、反省すべき点は多いに反省し、将来に向けての着実な歩みの糧にしたいと思います。
なお、東京教区女性僧侶セクハラ暴力事件の記事は、原告側の主張のみに基づく一方的な記事である印象が拭えません。被告側や教区・宗門関係者の主張も紹介されていますが、原告側の視点から概ね批判的に取り上げられています。本件は、民事裁判で現在係争中の問題であることなどを考慮すれば、原告側の主張にのみ偏った姿勢には疑問を感じざるをえません。この点、記事全体の信憑性にも関わってこようかと思います。
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無憂樹 (2001/12/01)
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