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072  宝島宗会?


宝 島 集 会 ?

   2月20日から27日まで定期宗会が開催されました。その内容については、詳しい情報が手に入り次第論評していきたいと思います。

   下記添付の『中外日報』(2月21日付)の記事にも明らかですが、今回の宗会の中で別冊宝島関連の審議に多くの時間が費やされたとのことです。どう読みましても一方的な告発記事ですので、宗会が取り上げるにしても慎重さが求められましょう。特に別冊『宝島』の「東京教区云々」の記事は、きわめて一方的な内容です。さらに実名を挙げての一方的な告発は当事者の名誉を著しく傷つけます。宗会では関係者の処分問題まで言及されました。このような記事が政治的に利用されるとしたら宗門の将来に希望はないでしょう。
 このたびの宗会では、この問題は総局預かりになった模様です。今後の展開を注目するところです。
 

    告発に対しては、個々に厳正な事実確認の元で適切な対処をすべきです。少なくとも、その場は立法機関ではないはずです。

無憂樹 (2002.03.01) 


 資料


  中外日報(2002年2月21日付)

 「北山裁判」収拾へ
    本願寺は、苦渋の定宗開く
     和解金一億円回収へ
     「関係者」から“募財”も
     大和銀主張の正当性、認めた

 浄土真宗本願寺派の第二百六十六回定期宗会(石上智康議長)は二十日招集され、会期を二十七日までの八日間と決めた。武野以徳総長は初日に開かれた全員協議会で、大和銀行が北山別院などを相手取り二億円の返済等を求め大阪地裁に提訴した裁判で、二十八日に別院が大和銀に一億円を支払うことで和解が成立することを報告。また、同総長は和解成立後に無認許の債務保証を行なった元輪番とこの債務保証により二億円の融資を受けた竃k山墓苑(京都市東山区)を相手取り損害賠償請求訴訟を起こす意向を示した。

  武野総長 全員協に報告

 平成九年三月、当時の別院輪番の無認許債務保証で別院等が墓地造成のため設立したとされる北山墓苑に二億円を融資した大和銀行は、同十二年十月、別院と墓苑を相手取り二億円の返済と延滞利息(年14%)の支払いを求めて大阪地裁に提訴した。
 当初、宗派は「無認許での億務保証は無効」とし、別院に返済義務は無いと主張。武野総長をはじめ歴代総長も「宗門の浄財は一切支出しない」との姿勢を貫いてきた。
 しかし、認許の有無は宗派の内部手続き上の問題であり、大和銀が認許の有無を確実な方法で確認しなかったとしても、そのことをもって対外的に「債務保証は無効」と主張することには無理がある。

  敗訴の可能性見越して和解

 宗派の顧問弁護士も「敗訴」の可能性を示唆しており、敗訴なら約一億円にふくらんだ延滞利息を含め別院に約三億円の支払い義務が生じることになりかねず、武野総局は「三億円の危機」を回避して裁判を終結させるために「一億円の和解」を選択した。
 別院は直属寺院振興助成金庫から四千万円を借り入れ、また、六千万円については宗派が「仮払い」する。
 武野総長は協議会で、和解成立後に元輪番と北山墓苑などを相手取り損害賠償請求訴訟を提起する一方で、歴代総局員ら「関係者」を対象に“募財”を実施し、一億円の回収を図る、との方針を明らかにした。
 また、和解条項には一億円の和解金のほか、別院が大和銀行の主張を認めて「二億円の債務が対外的に有効であることを認める」なども含まれている。

  “公約”の転換意味する決断

 このことは、「無認許の債務保証は無効」との宗派の“公約”の転換を意味し、武野総局にとってはこの条項を容認することは“苦渋の決断”。
 協議会では「無認許債務保証を認めることで宗派内の処分(責任者らの監正局への申告)に矛盾が生じないか」との質問も出たが、総局は「無認許は宗門法規違反であり問題はない」との見解を示した。

   「宝島」誌にあれこれ書かれ
     対応すべきかせざるべきか まさにハムレット…
   複雑な議場
 
 出るか“別冊『宝島』問題”−浄土真宗本願寺派(武野以徳総長)の第二百六十六回定期宗会(石上智康議長)が二十日から始まっだが、昨秋に出版された同派の“スキャンダル”特集した別冊『宝島』の件が論議の俎上に上るかが注目されでいる。
 同誌は北山別院の墓地造成問題など最近約十年間に起こった十件の不祥事を取り上げ「西本願寺『スキャンダル』の真相!」と題して特集。
 その内容については、「通常なら行なわれるべき裏付けけ取材もなく、事実誤認の部分もある」とされているが、宗内的には関心を呼びセンセーションをまきおこした。
 僧侶宗議の一人は「真偽のほどが定かでない“雑誌ダネ”を宗会で取り上げることは相手と同じ土俵に上がることになり抵抗がある」としつつも「宗会直前に全議員にこの件について宗内からFAXが送り付けられるなど宗内の関心も高く、無視できない面もあるのでは」と語っている。
 また、別の僧侶宗議は「事実誤認があるというならば早急に対応すべきではないか。こうしたものを看過することが基幹運動推進の阻害要因となる」と指摘、通告質問で取り上げる構えを見せている。


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