第266回定期宗会は、特別の波瀾はなく平成14年度予算をはじめとしてすべての議案が可決されました。
今回の宗会で一番の注目すべき事柄は、報告事項ではありますが、北山別院問題での大和銀行との和解の件でありました。宗門関係者が起こした不祥事について、宗門が責任を果たすという図式になり社会的にも一段落がついたということだと思います。ただし、これで終わったわけではありません。内部的には、当事者の責任を問い、立て替えて払った金額に対して応分の負担をさせるという重要な手続きが残っています。それが再発防止の第一歩であると考えます。また、事件の当事者には、宗門の信用を失墜させたのですから罰金に相当する金品も請求してしかるべきと考えます。
また、法規議案として「宗門災害対策基本規程宗則案」が可決されています。阪神淡路大震災から7年が経過し、人々の意識も薄らいできています。そのような中で、着実に対策が練られてきていることは評価すべきことといえるのではないでしょうか。もっとも、なぜ今頃まで時間がかかってしまったのかということも言えます。その詳細な内容については法規の運用のなかで次第に明らかになっていくことと思います。
災害対策を全宗門を挙げて講ずることは必要不可欠なことであります。
今回の宗会は、宗門組織の現状を変更するような重大議案はありませんでした。宗会選挙から1年を経て北山問題の展開が最大の課題であったことを象徴するような宗会であったということだと思います。来年は、組長選挙の年です。前回選挙のときにも問題になった、前任者任期満了後の4月1日選挙の弊害に対する対処など宗会には積み残している緊急の課題があります。また、情報公開や過疎化対策など具体的な課題を目に見える形で示していただきたいと思います。
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無憂樹 (2002.03.07) |
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