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077 「部落解放同盟が運動方針見直し」について


「部落解放同盟が運動方針見直し」について

  部落解放同盟が全国大会において、運動方針を見直したことが報じられていました。特別措置法が失効した今年、「部落解放基本法」の制定の運動を困難と総括し解消することが決まりました。

  被差別部落の現状が改善されたことを受けて、法的な措置を継続することに社会的な支持を得られなかったということなのでしょうか。

  しかし、まだ差別がなくなったわけではありません。そのことを考えますと宗教的立場からの差別への取り組みがますます重要になってきているということもできるのではないでしょうか。宗門の基幹運動が、政治的な動きに左右されることのない「御同朋の社会をめざす運動」であることを自ら示していくことが私たちの重要な使命であると思います。

無憂樹  (2002.06.01) 
  部落解放同盟が運動方針見直し

 福岡市で開かれていた全国水平社80周年・部落解放同盟第59回全国大会は10日、「人権のまちづくり」などに取り組む02年度運動方針案を採択して閉幕した。大会は、17年間取り組んできた「部落解放基本法」の制定を「困難」と総括。人権政策の確立を要求する国民運動に発展的に解消することを決めた。役員人事では組坂繁之委員長が再任、高橋正人書記長が退いて松岡徹・大阪府連委員長が新書記長に選任された。

 同和行政を33年間支えてきた特別措置法が今年3月に失効して初めて迎えた大会で、「一般施策の中での人権保障」「法に寄りかからない運動への転換」などが提起されていた。また、政府が提出した人権擁護法案について、「解放同盟の糾弾権やメディアの正当な報道が損なわれるおそれがある」として、有事関連法案とともに反対していく決議も採択された。

(朝日新聞 2002.5.11)

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