7月18日前門さまのご葬儀が修行された。その次第については、これまで本山が示してきた葬儀の規範の通りではなかった。主な点は次の通り。
・内陣巻障子は閉めない荘厳壇。
・正信偈を十二礼の節でお勤め。
・添え引き念仏と和讃二首が三重の念仏と和讃三首。
・聖句朗読。
・讃歌「み仏にいだかれて」。
これについては、本山自身がその規範を崩していいのかという意見もあろうが、ご本尊を中心に、ご門徒が慣れ親しんでいる十二礼の節の正信偈・恩徳讃・仏教讃歌によって、共にお勤めが出来たことは、参列者を傍観者にせずにご葬儀が勤められたのではないだろうか。
また、本山式務において規範を変えてゆくこともその職分とも思われるが、むしろ、現規範にもアレンジの出来る柔軟性があると示したするならば、一般寺院僧侶においてもその現場でよりご門徒に寄り添う儀式教化の可能性が知られたと思う。
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有賀 良雄 |
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