プロスタサイクリン治療は、今までの「治療とはお医者さんまかせ」という概念ではなく、「お医者さんの指示に従い自分で治療し、なおかつ臨機応変なことが求められる」という、いままでにない、新しい医療システムとなっています。このコーナーでは、治療に関係する質問を集めてみました。
Ｑ：なぜ、持続点滴をしなければならないのですか？
PGI2（薬液の名称）は胃酸に分解されるため、錠剤などにはできません。また、体内に入ってからの分解速度がものすごく早い為、一日一回、注射を打つという形も取れません。ゆえに、一日中点滴による治療となります。
Ｑ：プロスタサイクリン治療における副作用は、どういうものがあるのでしょうか？
副作用は、食事するときに、顎の違和感（顎が痛くなる）や、下痢、頭痛、顔面が紅潮したり、足の裏が痛くなったりします。（症状は個人差があります）しかし、これらの副作用は、どれも生活のレベルを損なうレベルのものではありません。
Ｑ：薬はいつ、つくればいいのですか？
自分のライフスタイルに合わせて好きな時間につくれます。毎日、同じ時間につくるといいでしょう。ちなみに作者は仕事から帰って、ご飯を食べ、ゆっくり休んでから作っています。
Ｑ：なぜ薬をアイスバックで冷やさなければならないのですか？
薬は一度調合した後、不安定な性質となり、どんどん薬効が低下し、常温だと８時間しか持ちません。しかし、薬を冷やすことにより、薬効の低下するスピードを抑え、２４時間の使用が可能になります。
Ｑ：アイスバックは一日何回交換すればよいのでしょうか？
GlaxoWellcome社（製薬会社）によると、１日３回、８時間おきの交換となっています。ぼくは朝７時、昼２時、夜１０時を基本として、交換しています。
Ｑ：ＣＡＤＤ１ポンプの使い方がよく解らないのですが？
この治療を受ける際は、徹底的に薬の知識とポンプの操作などを学びます。ポンプの使い方をマスターしない限り退院することはできませんので、ご安心を。ちなみに、「キャドワンポンプ」と発音します。
Ｑ：ＣＡＤＤ１ポンプが故障したらどうするのですか？
この治療を受ける際に、ポンプは２台購入することになっています。残りの１台は予備ポンプとなっていますので、故障の際は、すぐに予備ポンプに交換し、その後、セコム在宅医療サービス又は日本メディコ（ポンプの代理店）に連絡して下さい。可及的速やかに、代替えポンプがデリバリーされます。
Ｑ：ＣＡＤＤ１ポンプのバッテリーの寿命は？
RATE（薬の流入速度）によって変わってきますが、大体６日前後でしょう。バッテリーは９Ｖタイプのものを使用します。（四角い乾電池で、コンビニなどでも手に入れることができます。）
Ｑ：どこのメーカーのバッテリーが長持ちしますか？
デュラセル製のバッテリーが一番長く持つ（みたい）です。ちなみにぼくはパナソニックのアルカリを使用しています。また、ポンプの説明書によると、アルカリ電池のみ使用可能となっていますが、マンガン電池で使用しても支障がないとの報告もあります。ただし寿命がものすごく短いそうです。（２〜３日）緊急時などに役に立つかもしれませんので、頭の隅にでも入れておきましょう。
Ｑ：患部の消毒はどうすればいいのでしょうか？
カテーテル挿入部を一日一回、消毒する必要があります。また、入浴後は必ず消毒してください。
Ｑ：プロスタサイクリン治療中は、入浴はできるるのですか？
基本的にシャワーしか浴びられません。ただし、カテーテル挿入部の下まででしたら、なんとか湯船にも入れます。
Ｑ：薬を調合する際に使用するシリンジ（注射器）や消毒用器具はどうやって手に入れるのですか？
「セコム在宅医療サービス」（長島監督のセコムしてますか？のセコムです）が一通りの器具を取り扱っています。自宅から電話なり、FAXなどで必要な物品を注文することができます。注文後、速やかにデリバリーされます。
Ｑ：ルートは週に何回交換すればよいのでしょうか？
週に２回交換することになっています。３日おきくらいのペースで交換するとよいでしょう。ちなみにぼくは火曜日と土曜日に交換しています。
Ｑ：治療を行ったあと、大量のゴミが発生します。処分の仕方を教えて下さい。
注射器などをそのまま捨てると、清掃業者の方が驚かれると思います(^^;) ほとんどのゴミは医療用産業廃棄物となりますので、通院される病院や、お住いの地方自治体に相談してみて下さい。
Ｑ：プロスタサイクリン治療に興味があるのですが、どうすればいいのでしょうか。
メールなどで一番多い質問がこれです。この質問はメールでお答えいたしますので、メールください。
プロスタサイクリン治療について疑問を持っている方、どんな質問でも歓迎します。治療に関係ない方からの質問も大歓迎！！お気軽にメールください(^^)