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2002年1月2日〜1月27日 博多座(福岡)
訳・訳詞・演出 青井 陽治/作曲 ハリー・ウォーレン/作詞 アル・デュービン



CAST
ペギー・ソーヤー 涼風 真世 ビリー・ローラー 吉野 圭吾
ジュリアン・マーシュJr 錦織 一清 アン・ラリー(アニー) 麻生 かほ里
ドロシー・ブロック 前田 美波里 ロレイン・フレイング 板倉 リサ
マギー・ジョーンズ 春風 ひとみ フィリス・リー 今野 直美
バート・バリー 花王 おさむ アンディー・リー 美濃 良
バット・デニング 加納 竜 アブナー・ディロン 穂積 隆信

待望の再演は、博多座で・・・
もうやんない!って思い込んでいただけよけいに、嬉しかった。そして、かなめちゃん、 久しぶりのミュージカルの舞台だもんねぇ〜〜。よろこばいでかいっ♪いかないでかいっ♪
私ごとながら、この正月に本当ならばNYの公演を一足先にみてこようという予定でしたが、 いろいろありまして結局断念。まっかなめちゃんのを新鮮な気持ちでみれるぞと意気込んだところ・・・ 思わぬところに・・・( ̄ー ̄?)
この曲が聞きたかったら・・・ディズニーシーに行きましょう(笑)。
そのまんまの幕開きではじまるショーがありますヨ。(←ここのペギーちゃんだと思う方(笑)は、ちょいといや、だいぶ太めだった^_^;)残念ながら幕開きのみですが。

前回の中日劇場公演の時は、かなりにがやがやと、にぎやかになって、日本のカンパニー色が出ていたと感じたが、今回は、もう一度 原点にもどったと思った。それでいて、楽しめるようにパワーアップ。これは、 現在上演中のNYでの公演を見てきたっていう青井先生が受けた感覚が影響しているのかもしれない。
最初のペギーの登場時の、ダンサーさんたちや、 パーティーのシーン、など大勢の人が板の上にあがっているところももう一度交通整理したというかんじで、 見やすくなっていた。
ドロシー骨折時の状況も、ものすごくはっきりと、男性のダンサーさんがペギーちゃんにぶつかっているのを 前面に出していた。
原因が間違えられにくくなっていたのは嬉しいのだけど・・・どうもここだけはすっきりしないの^_^;。
あの振りで、人と人がぶつかってかかとの骨を骨折って・・・そう言ってしまうと、 なんかいちゃもんつけてるような気になっちゃうんですが・・。
かなめちゃんのよろけ方に問題アリなのかなぁ〜〜と思えないこともない^_^;。
でも、男性が振り間違って、ペギーの邪魔をしたとしても、後にドロシーがいることは、 体が覚えているはずなんだよねぇ・・・。練習中っていろいろあるだろうから、 絶対にドロシーの方には体がよけないって思ってしまう、そこまでのスピード感が感じられないんだ。
それが、ペギーが初舞台ゆえのコトという解釈なのかもしれないけど・・・・。
でも、間違ったダンサーが舞台の上で謝るっていうのは絶対に不自然だぁ〜〜。
とちょっと吠えてみましたっ(失礼)。

回数をみるようになると、ひそかな楽しみ(いらんとこ見てるともいうか?)を私なりにつくっって見てたりする。 もちろん、前回の楽しみの部分はチェックするんだけど・・・。 けっこ、違うところでビビっとくるわけ。今回のワタクシメのツボを披露(おおげさな)しながら、 感想に行く。

最初にみたのが、初日明けて次の日の公演。幕開きのタップからなんだかすごい迫力を感じた。 なんだろ?こんなだったっけな?って感じ。
すごいすごいと言われるこの幕開き。すごいなぁ〜〜と思うことはあれど、体で感じることはなかったように思う。 それが・・・
出演者の変化か、劇場のおかげか・・単に私の気分か???(いや、何度みてもよかったデス)。
すごいんだわ、2階席みていたのにかかわらず迫ってくるんだ。前で見た時は、 足の洪水と、視線がけっこ下で目が迫ってきて(笑)違う意味でこわかった。
でも、幕開きは足よりも腕!なんですぅ
・・・って書いちゃうと足のステップ見せてるんだよぉ〜〜って 言われそうだが、全員で同じステップ踏みながら、手を動かす振りがありまして、それが無性に かっこよかったんですよ、バッチリそろっていて・・・ココは鳥肌ものヽ(^。^)丿。

今回のお楽しみのひとつは、役代わり!
まず、マギーは春風さんっ、スリムになり(笑)、違う意味で力強くなった。 元気よくて、「パッツンパッツン」という言葉が頭に浮かぶ・・・。 全体的な印象にはらしく、無難に演じてらしたなぁ・・って思う。
なんと言っても、綺麗に歌詞が(台詞ももちろん)耳に入ってくるのがうれしい。 他のいろんな音なかでも、言葉だけがちゃーんと聞こえてくるんだもんね。
マギーの見せ場?の最初の歌声も、独断場で(笑)。存在感だけではないところで笑わせてもらった。 ドロシーもびっくり?。
貫禄は充分といえ、見た目的にマギーとアニーの差が少なくなくなってしまったのは仕方がないか・・(特に、 「プリティレディ」のシーン、でたぁ〜〜って感がないのは淋しいね。かわかいったもの。)
それと、ダンサーの仲間ではないところで、ペギーをみている(ライバルではないってことね)、 柔らかさとか、、おおらかさみたいなものがどうしても薄くなってしまっていたような気がする。 前任がいるってことのイメージ程度ですが・・・
バードとはいい仲だったご様子で・・花(ドロシーの)もらって喜んでいる姿がマギーのツボ(笑)。 そして、「ペギーがんばるのよ」「ハイ!」ってやりとり妙に好き(^v^)
千秋楽では、ニッキ殿に舞台から落とされ(やりすぎやって^_^;)、美波里さんに違う台詞を振られていたそうだが^_^; 、信頼関係なきゃ無茶はできない。 そんな春風さんのパワーって、今回の舞台にすごくでてたんじゃないかなと思う。
目に見える演技のパワーだけでなく、見えないところでの存在感か・・・。 プログラムを読むと、「マギーに引っ張られて皆のエネルギーが盛り上がる予感もする・・」なーんて書いてあるのを見てナルホド って思った。

皆勤賞ものだった本間兄弟は今回はご欠席。
汗っかきアンディ君(ずっと汗だくなんですの・・この方)に、ド金でちょいと男くさくなった ビリー君は共に背が高くて・・・間にはさまれたジュリアンがちとお気の毒状態 (まっそれを利用して、アンディ君を飛び上がってぶったたていておりましたが・・・)。
しかし、それだけに迫力あってでっかいことはいいことだぁ〜〜と(笑)。彼の見せ場幕開きは力強かった。

ビリー君は、かっこよかったんですが、なーんか、おもしろくてツボ満載(笑)。
ペギーちゃんが黄色いスカーフ取り出している時のビリー君の「何さがしてるの?」って台詞
ちょぉ〜〜と訛り気味なのよねぇ(笑)。どーもそれが耳についちゃって、気がついたらその台詞聞くの待ってた(笑)。
ペギーちゃんにゃ、 何度も「ごめんなさい」「待っててね」っていわれるんだよなぁ・・・その残念そうなリアクションがいい(笑)
リージェンシー・ホテルのパーティのシーンも。。。
遅れてきたペギーちゃんみつけると、おってうれしそうな表情。さっそく誘おうとするが、 ペギーちゃんは違う友達のところに・・
そこからさりげなーくエスコートして飲んでいると、真ん中で、ドロシーが捨て台詞吐きながらでていっちゃう。
みんながディロンに駆け寄るってご機嫌とるのを見ながら、ペギーちゃんに君も行ってって促してる。
ペギーちゃんもちらちらとビリー君みて・・
ひと騒動がおさまって、誘おうとするが、ペギーちゃんは「あとでね」って。
バット云々ってのを耳に挟んだペギーちゃん耳をジュリアン達の話に傾けて飲んでる。 その様子を、ポールに手をかけて嬉しそうに見てるるんだわさ。アニーが「何やってんのよ」って 近寄ってくるが、「見てるの」って答えてそうな雰囲気。
でも、ペギーちゃんの頭の中は・・・パッドを助けなきゃあ〜ってことだけ。 そろそろと踊ってって頼むのだけど、「お友達が大変なの」って。。。 その友達が男と聞いて「あっそ」って表情。その後、やけになってアニーを振り回して踊ってた彼・・
お気の毒・・・
でもさっ「助けて」(前は言ってなかったような・・)って言ってるんだから、 助けてやってよぉ〜〜(# ̄3 ̄)
このシーンはビリーの動向で楽しんでしまいました。
ペギーちゃんのことはね、ちっちゃい子をみるみたいな目してみるんだよなぁ〜〜ビリーくん。 かわいくってしゃーないって(⌒-⌒)。背が高いから、上から見下ろす形になるのもあるんだろけどねぇ・・・
バットも同じくっ。

歌は、ちょっと重めの声質なので、歌によってはくどいけど(この辺りは好みよねぇ・・)、 体いっぱい使ったダンスとちょっと軽そうな?キャラクターはなかなかよかった。タップも大味で・・ダイナミック(^^)。 「お金がジャンジャン」の時にゃ、豪快に金貨投げて(取損ねたよぉ〜)、よけいに盛り上げてました。
かなりお若いと思っていたのだが、プログラムを読んでいるとそうでもなさそう(笑)。 でも、若き2枚目道ばく進中!!の吉野ビリーでございました。

アニーの麻生さんは、ミュージカル「カンパニー」の時の色っぽいダンスが印象的だったのですが、 スタイルよくてびっくり。
声もソプラノのイメージがあったんで、ドス効いた声がちょっと意外。 「プリティレディ」のシーンはキュートに、そして、普段は 「誰でもアニー」の異名をとるようなちょっと色っぽさが加わったお姉さまになっていた。
田舎へ帰ろうとするペギーを引き止めにいくシーンで、バンと手を広げてペギーに「ぜったいやらなきゃダメ!」 みたいなジェスチャーをするのをみるのが好きでした。
フィリスとロレインのお2人は化粧が個性的で・・・。プログラムの写真と見合わせても、 どちらがどちらか分かりにくい(笑)。
かなりのダンサーさんなのでしょう、ダンスシーンでも大活躍。 そして、ジプシー・ティ・ケトル、浮浪児のシーンなど4人のシーンが 別物(゜O゜;・・。 こんなに迫力あるシーンになるなんて・・・びっくりです。
体の大きさもあるんでしょうが踊ると妙に派手になっちゃうんですよぉ〜〜このお姉さま方。
浮浪児のシーンのロレイン殿のコケティッシュな踊りは目がどしてもいっちゃう (隣のかなめちゃんももちろんかわいいっ。目向いてるけど(笑)キュート)。
でもラスト、最後のポーズでペギーがあわわって反り過ぎてうめいているのだが・・・ 助けに来るのが遅くて・・・ひとりで起き上がってた^_^;。みはるちゃんカムバーックと心の中で叫ぶ私(笑)。

ニッキ殿は、今回声の調子が最後までもってねぇ・・それが一番かも(笑)。
あいかわらず、よー舌かまへんなぁってぐらい早口でずっとしゃーべってはる。ちょっと真似てみたが^^;、 すごさを実感しちゃった。
とぉっても まぶしそうにペギーちゃんをみてた姿が印象的。
特に、ペギーを合格にして、でっかい声でありがとうって言いながらアンディに連れ去られていく(けったいな 退場の仕方ですが・・・)のを見送る時の顔が、とってもなつかしそうで、出会ったことが うれしいって顔してたな。
新鮮なものに触れたときの大人の顔っていうんでしょうか。それとも演出家としていい娘を見つけた 喜びなんだろーか。
今までになかったペギーとの立場とか、年齢差とかを見たような気もするな(年とったんかぁ?(笑))
中日で遊びすぎの感のあったおけいこシーン、見本はオーソドックスに、キス濃厚に・・・ちょっと すけべぇに(笑)。
あとは、大成功の舞台の後は、ペギーに声かけてもらうのを不自然にまってる姿がかわいい。 なんでそんな隅っこに・・・そして、「わさわさ」って何?と思いながら聞き逃すまいと聞いてる私(笑)。
そーいや本番中に、ドロシーに「説明させてください」って訴えるペギーを引っ込ませながら 言っていた言葉(ここはいつもアドリブ)で、「あの日とは牛に勝った」とか言っていたことがあったなぁ・・・ かなり意味不明だよん??

美波里ドロシーの顔力は相変わらず。近くで見ると、一番化粧薄いのよねぇ (ダンサーさんたちのお化粧の方が濃いのよ)・・・。それでも一番派手なお顔、素敵だわぁ〜〜。
迫力で押す「プリティレディ」劇中の歌の時よりも、少し押さえ気味の愛を歌った 公演前夜の歌声の方が好きだなぁ〜〜。「42nd street」のナンバーは、アカペラを聞いているように 自由自在に歌ってましたね。
楽屋のシーンで、ペギーが「分かります。貴女の気持ち」っていうのを聞いて「わかるのぉ〜〜」って 言う時の顔がね、何いってるのよって感じでなくて、はぁ〜やれやれこの子は・・っていう雰囲気 を感じて、うれしかったりした。
しかし、うるさいっって怒鳴られたらほんまに怖そぉ〜〜。

いつもラストは、かなめちゃんっ。
キュートな笑顔+とぼけた味わいも・・でてたよな(笑)
なーんかね、ほわんとしてました今回。ホヨって顔よく見たような気が・・・。
初観劇の日に「私、その夢を一生見続けたいと思います」この台詞にビビっときて感動・・(笑)。 純粋さが際立っていたんだよなぁ〜この日。次も期待したけど・なーんとなく違うの。ホントに”なんとなく” なんです。微妙なんですが、あの日のここの台詞は、かなめちゃんの台詞のクセがまったく感じられなかった んですよねぇ〜〜。
幕開いてすぐで、かなめちゃんもすごく新鮮な気持ちで 言っていたせいなのかもしれない。やっぱり、舞台は生なのよっ!

アニー達にステップ教えてもらって、タップ踏みながらジプシー・ティー・ケトルに行くところ、 今回、セットの位置が低くて階段数が少ないものだから、はやくにみなさん到着しちゃう・・・
ペギーちゃんは一番最後、だからラスト数秒なんだけど、かなめちゃんタップの音のみになる (前はいそいで階段上がっていたもんなぁ〜〜)。 その音を聞くのが楽しみだった。かなめちゃんのおとぉ〜〜って(⌒-⌒)。
ビリーとはもちろん仲がいいのだけれど、ちょっとあっさり気味?。 ビリーを振り回していたような・・(笑)。本人の性格でちまったかぁ〜〜(笑)。

代役をすることになって、おけいを始める。みんなと一緒にスタンバイしそうになるペギーちゃんに 「君はセンターだ」って台詞が出来ていた。かなめちゃんが始めておっきな役をもらった時に、 センターが「O番」ってことも知らなくて、って話していたのをちょっと思い出す。
初演当時できないっこの言葉を聞いているの不思議で・・・辛かった。弱気を通り越して、 やる気が薄そうに思えたから、再演の時ぐらいから気にはならなくなってはいたが、今回は、 はっきりといらだちを感じて、パニック起こしてるペギーちゃんにがんばれぇって 素直に思えたのが嬉しかった。
あっダンスシーンのスタンバイ時に首に巻いていてた黄色いスカーフも、 手に持つようになっていたのもほっとした(笑)。

「42nd street」のダンスシーンは、今回妙に笑顔!!
中日の時ぐらいから楽しそうに踊ってはいたが・・・今回は、笑い出しそうな顔まで(ちょっと心配になるぐらい)・・。
ビリーがでっかくなったもんで、首に手をまわして抱きついている振りなんかがすごくかわいいの。
ふたりのデュエットダンスも、体楽にあずけて、ちょっと色っぽさが増していた。振りも多少変化があり、 それがまた・・・セクシーで素敵・・(笑)。
ビリーが撃たれてからの構成は、毎回多少違うけれど、今回は、呆然とするペギーの周りに人が増えて行き、 ペギーだけが時間が止まったような間があったあと、一緒にひと踊り・・。そして、また、人がはけていって ペギーのポーズで幕って感じだった。
ここの踊りの部分が増えていて、音もワンフレーズぐらい繰り返していたと思う。その部分が、 たまらんぐらいに、かっこよかった。バーンと前にでてくるんだ存在が。スターの輝き満載!の 一瞬で、こらぁ〜〜やみつきになりますっ。
いっつも違和感かんじながらごちゃごちゃ考えていた、ラストのジュリアンに言う台詞・・・。 4度目の再演にして初めて、ここで笑いがぁ〜〜。
んで、なーんかすっきり(笑)。
笑っていいのねぇ・・・って。かなめちゃんも、言う前にあっって顔するのよねぇ・・・ いいこと思いついたって・・・いたずらっこの顔してましたもんねぇ・・ハハ。

あとは、フィラディルフィアに到着後、人が右往左往する中、ペギーちゃんのカバンをもって 怒鳴ってる彼や、42ndのダンスナンバー、ビリーが撃たれて、呆然とするペギーにかけよるフィリスの手を払いのける ダンサーの雰囲気がエッチで楽しみにチェック入れながら見てました。

NYで、同時上演しているこの作品、少しでもNYの復興の手伝いが出来れば・・と義援金が集められていた。
そのおかげでと言うと不謹慎だけれど、何度か出演者の挨拶があった。
一番に話し出すのがかなめちゃんなんだけど・・・。声がね素の声だから、それまでペギーとしてしゃべっていたのと トーンが全く違いまして・・・、もちろん違うのは分かってますがこう、コロッと違うとねぇ・・ おもしろかったです。

ニッキ殿もこんなに長く同じ作品をやり続けているのは初めて・・とおっしゃってしましたが、かなめちゃんもそうですよねぇ・・
アマリア(She loves me)もオスカル(えらい懐かしい)もわりと長期にわたってましたが・・・
間をおいて、一から作り直して、また新鮮な気持ちで・・・
微妙な変化と進化を楽しみに、次の機会を待つことにいたしますっ(^○^)。

2002/02/9

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