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「山村美紗 京都女優シリーズ 新撰組殺人事件」
(金曜エンターテーメント 放送日 2004.7.16)

CAST
麻生夕子 東ちづる/福まつ 涼風真世/九条可南子 真行寺君枝

新撰組の女たち 山村美沙さんのサスペンスの京都女優シリーズですっ。
主演は東ちずるさん、大部屋から主演女優になりあがったという設定です。今回は、 彼女の提案で企画された、「幕末の女たち」の映画の裏話になりますか・・・
太秦の撮影所を舞台に撮影の様子が間に垣間見れて、ちょっとお得な感じもします。かなり誇張してるらしいのですけどね。
彼女が映画の中で演じるのは、幕末、新撰組が京にいた時代、桂小五郎を愛し守ったという芸妓「幾松」。
かなめちゃんは、夕子の古い知り合いで、「幾松」が会っていた場所の料亭でお座敷をつとめる芸妓「福まつ」。夕子さんが演じる「幾松」のようにとあこがれる女性。
夕子に芸妓の所作指導を頼まれて、撮影所にやってきた。
普段は、お着物姿なんですが、撮影所に来たときにゃ黒い上下の装い。えらいすっきりしてます。ガイド誌などで、この姿の写真があったのよねぇ・・・んで、何役?これは私服?と思っていたのですが、納得(笑)
あるシーンのはかんざし選び。みんなが藤のかんざしがいいと言う中、 「幾松にはあやめがええんやない?」と薦める福まつ。
これが、事件に絡んできちゃいます。却下された方のかんざしで人が殺されちまった^_^;
1つ目の殺人。撮影所の裏の川で刺殺。
死んだのは佐山春男、可南子さんの元マネージャーで夕子さんの盗撮マニアとなっていた人物でした。 そして、夕子さんの名前を使って、4年前から毎月20万円送金されていたことが分かる。

マニアックだけど、撮影現場に警察が乗り込んできた時の、福まつさん好きなんですぅ・・
夕子さんと可南子さんのアップの後ろでひそかに、じっと見ているの・・
普段着の赤い着物。におーてます♪

またたくまにうわさになり、うるさいギャラリーたち。
そのかたがたに向かって 「女優の世界も芸妓の世界もみんなおなじどすなぁ〜〜」と しゃらぁ〜っと上品に言ったこの台詞。嫌味ったらしくて(笑)ナイスです。 このBarのシーンのちょいと思いつめた表情も綺麗ですねぇ〜〜。

新撰組と言えば、階段落ちでしょってことで、その有名なシーンの撮影現場でまた殺人事件。 収録が終わった頃し、役者の一人が、苦しみだした。そしてそのまま・・・2つ目の殺人。
殺されたのは男優橘倫太郎。4年前に死んだ和泉 の弟子で、九条可南子の元だんなである和泉俊也の弟子で現恋人。
彼が飲んでいるサプリメントに薬物が混入されていたとわかり、また、 夕子名義で佐山の口座に振り込んでいたのが、可南子だと判明・・。
倫太郎と俊也さんを偲ぶ会が池田屋で行われた。あとで現れた九条可南子の迫力をってば・・・すごっ。
喪に服した黒い装いと色素及び表情のない顔が黒い帽子を額縁にして絵のようだ。
後ろの酒蔵も風情満載。

可南子が振り込みを始めた時期と、和泉俊也の死の時期が とに何かが関係があると考えた。
場所は・・琴引浜・・。
九条可南子が話す夫婦の思い出。もちろんいい時もあったはずだが、俳優同士の結婚は長くはうまくいかなかったよう。 そして、新しい女性が彼には出来た。
その新しい女って・・・?
「夕子さん、あなたのお友達よ」
って・・・・福まつかいっ^^;

夕子に、泉敏也との出会いを話す福まつ。
このシーンは、写真にもなっていましたが綺麗なんですよね。ただ、この場所の写真みた時にゃ、犯人かも・・と思いましたわ(笑) よく告白シーンに使われるんだよなぁ〜。確かに人気はない場所ですが^^;
上品なピンクの着物が似合っている。かなり古い映像っていうか合成っぽいっ映像になっちゃっている違和感はぬぐえないんだけど。髪型も含めて(笑)。

出会いの回想シーン。鴨川で涙する姿が色っぽくてよいよい♪。単に私が、かなめちゃんの涙に弱いってぇのもありますが、なんかね、綺麗で、心細げで。。
最後にゃ子供もいたと言うんだ。びっくりな展開だわな。
その子は親戚にあずけていると・・・。
その上「もう終わったことどす」と言い切る姿には嘘はなかったはず・・・
でもね・・・・子供は死んでいたの。海で起こった4年前の悲しい水没事故・・。
死んだのは、泉敏也のみじゃなかった。
死亡日時と死亡場所が同じ、でも新聞には別々に載っていた。その死の現場には、 嘘がいっぱいで、それに絡んでいたのは、今回の被害者たち。

九条可南子が死んだ・・・
ダイイングメッセージは「幾松」の写真。
それって・・・(それってできすぎやねぇ・・(笑))

疑わないでいられるはずもないけれど、最後まで信じていた夕子。
でも、気がついてしまった(T_T)。
最初の殺人の時に撮影所にいた福まつが佐山を殺すことが可能だったこと・・

福まつ話して・・・
真剣な目に、女として生まれてはじめて愛した人」と話始める 。

回想シーンの中の福まつは、ほわぁ〜〜とかわいい女性に見えまた。ささやかな楽しみを幸せに感じることのできる女性。 妻である可南子とは全く反対の、俊哉にとっては、ほっこりできる時間が貴重だったのかなーなんて考えたりして。 見方を変えると、すごく勝手な男性ですけど。それだけの魅力もございましたって雰囲気をかもしだしてはいましたね。
そのささやかな思いが4年前の水死事故で壊れてしまった。
そして、その時の真実をその事実を知ってしまった時、殺意が芽生えた。
まだ生きていた子供が見殺しにされたことを。
全身全霊をかけて愛した人・・・
その彼と、その分身が生きていなくなったとき、彼女の心も生きる意味がなかったのかもしれない。
はんなりとした京都弁が、物悲しさを増す。

夜の撮影所のシーンはすごみのあるものでした。
人生を掛けたふたりの戦い。

どちらもええ迫力してます。
そして、どちらも悲しいの・・・もちろん、人を殺している最中なんだけど^^;
可南子さんもね、愛していたという言葉は本当なのだろう。見殺しにしたのもお金の相続のことだけじゃなかったハズ。 根本的にみると原因は他にあるんだ。
首を絞めてる目がね、怒りの目なんだけど泣いてる・・・。そんな気がして涙でてきましたよ。マジで。
こんなことは何も望んでいなかったのに・・
必死な顔がうつるたびに、かわいそうになってきてた。
同じように首しめていた「華麗なる・・・」の時とは違う必死さ(あれは・・単にこわぁ〜〜ございました(T_T))。

んで・・この告白シーン後ろに流れる音楽は必殺仕事人の世界だな・・(笑)♪
話終えて・・
「そやけどもうおわったわ」微笑む福まつ。
「夕子の幾松みたかった・・それももう見られへんようになって」見られへんって。。。。貴方??

「夕子さいなら」
去ってくふま松しゃん。ううぅ・・・
そして、そのまま・・・そのまま・・・
くいはないのだろう・・・
そのまま・・静かに去っていく後ろ姿。。
そして静かな水面・・・合掌(T_T)
とめなかったのは優しさなんでしょう・・・(現実的ではないけど)

それでもね
とめなはれぇ〜〜と、画面の前で叫んでしまう幕切。叫んでないで。。。とめなはれっ
そうさけばずにはいられなかったネ

時代錯誤的なお話なんですがぁ〜〜(笑)。引き込まれてしましたね。 大和撫子てんでしょうか。まあ、男性が描いたよい女性のイメージだと女性が思っているみたい な女性かもしれませんが(ややこしくって失礼)控えめにひっそりと咲く花。
女性が書いた話だなって気がします。決して、今の感覚とはあわないけれけど、 根本的なところで同感する部分があるかもみたいな。
主演の東ちずるさんのコメントに、「女優のオーラと芸妓のオーラをみてください」というのがあったのですが、 本当にこれぞ・・ってオーラーが、九条可南子役の真城寺君枝さんにあり(独特の雰囲気お持ちですよね(^.^))、そして、かなめちゃんにありました。
芸妓役は何度もやっているけど、悲しい女性も最近はたびたびあったりするんだけど・・ その中でもはまっていた・・そう思います。懐かしむシーンでの笑みも・・・
いいよねぇ・・・はんなり着物姿と京言葉。またみせていただけるとありがたいですっ。

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