1999年1月2日〜1月30日 帝国劇場
脚本 宮川一郎/戯曲 野田昌志/演出 井上思
結 | 浜 木綿子 | 公平 | ガッツ石松 |
木村マツ | 赤木 春恵 | 幹子 | 大橋 芳江 |
真之介 | 中条 きよし | トミ | 塩沢 とき |
光子 | 涼風真世 | 昌彦 | 小野寺 丈 |
まあ聞いてはいましたが…客席がなんといってもすごかった(笑)。ご年配どころじゃぁないぞ。
゙かなり゛って言葉が頭につく。
かなめちゃんも、あの美しさで舞台上で浮き出てたケド。
涼風ふぁんも会場でういてたよなぁ〜。(確信ないけれど多分そう・・・ダロウ)
トイレなんかねぇ〜すごい場違いなとこにいるような気がした(笑)。
でも、その方々が、微笑ましくてねェ(∩.∩)。すごい素直なの反応が〜。
舞台を見るというマナーっ点では大きな声でお話するのはどうかと思うけれど、楽しそうだから、
舞台と一緒に楽しんでしまいましたよ私。綺麗なものがでてきたらどぉーって沸くし、ちょっと
おかしいことしたら、すごい笑ってる(^^ゞ。知っている顔が出てきたらすっごく嬉しそうにお話するの。
で、ついつい私も思ったこと声に出してつっこんで見てた(つっこみがいありましたもの(笑))。
きっとかなめちゃんもこんなお客様みながら笑っているような気がする。
ミュージカルの舞台の反応と違うしねェ。楽しそうなじっちゃんばっちゃんかわいいもん(時によりけりですが・・・^^;)。
かなめちゃんは、舞台がはじまって40分くらいしてからにご登場。これは聞いていてよかった。じゃなきゃ
まだかなぁってそれだけで疲れたと思う。
赤いコートに赤いお帽子。
そりゃもう舞台にぱぁ〜っと華が咲いたみたいだった。で、後ろのおばあちゃん達、
「宝塚にいた女優さんよねぇ〜」「ああ、このヒト涼風真世さん。コート可愛いねェ」っと・・・
コートかわいいだとぉ〜違うだろと、私と一緒に観劇した方は
突っ込み入れてたそう。で、それを伝言ゲームのように伝えてらっしゃる。でもだんだん「涼風真世」の
真世が佳世とかになっていって…^_^;。おかしかったぁ。
お芝居の方は、浜さん扮する結さんが、ちっちゃな旅館(昔は誰かの別荘だったくらい)
の女将になってくれって赤木さん扮する木村マツさんに頼まれて行った、山の中の旅館でのお話。
そこには、ちょいと頼りなげな若旦那とその乳母がいて…結さんは、そこでからっぽの
金庫を預かる。そして、その旅館を大きくしてお金ためるんだぁって頑張りはじめるの。
でも、この結さんすっごいけちんぼで、お客に魚釣らせて夕食にしたり・・・でもいろんなこと考えて、
ちょとづつお客さんが入るようになるんです。
かなめちゃんは、そこに新婚旅行なんですぅ〜ってその旅館にやってくる。で、ココデ
出てくるのがディナーショーで行ってた台詞゛いよいよね。新婚さんよ私達。私の心がこれで晴れる
とは思えないけれど゛ってやつ。
あたりまえだけど、あんまりにもそのまんまなんで笑っちゃったぁ〜
でもなにやら様子がヘン。きょろきょろと旅館の中見渡したり、旦那であるはずの昌夫さんは、
お嬢様って呼ぶし…。挙句の果てには、実は駆け落ちしてて宿代払えないから昌夫さんは板前として、
光子さんは仲居として雇ってくれって居座ってしまうんだな。
でもってかなめちゃん達以外にも実は・・・って形容詞が当てはまる人がぞくぞく・・・。
どうなるんかしらって思ったもの。結さんは、元はお嬢様だったのだけれど、高利貸し(名前忘れた^_^;)
にはめられて家が没落しちゃってその家買うためにお金ためてたんだし、
マツさんは、その高利貸しの2号さんだったりする。
1幕の最後は、結さんがそのことを知って旅館出て行っちゃうところで終わるの。
2幕に入ると、結さんがいなくなって、お客さんがこなくなった旅館で、かなめちゃんがいきなり
「私を女将さんにしてください」なんて言いだすから、びっくりしたよ(^^ゞ。
それまでは、居候って感じでおとなしかった光子さんでしたのにねぇ。詐欺にあってもうやって行けないって
いう真之介さんに、「お金ならあります」
なんて言うし・・。その口調がものすごくこの時を待っていたの〜。時は今よって感じがして
おおぉ〜なにもんだぁ〜って思ったよ私。乗っ取る気なんかよーって(笑)。でも
かなめちゃんがすごく大きく見えた一瞬でした。
で、その前だったか後だったか忘れたけれど、ディナーショーで言ってたもう一個の
゛包丁なんて砥いだって仕方がないじゃない゛って台詞が出てきました。
これは、昌夫さんに向かって言う台詞だったんですよねぇ。板前の昌夫さんが一生懸命包丁砥いでいるのを見て
、お客さんこないのに砥いだって仕方がないじゃないってコトだったんです。
ディナーショーの時は、どんな役か全然知らなかったし勝手に、浜さんの娘さんかなんかで、炊事するの嫌いな
わがまま娘かなんかで、お母さんに向かっていってるんかなぁなんて想像してたから…。見てみないと
分からないもんだなァって感じですハイ(こんな想像しませんでした??)(笑)。
で、光子さんの女将じゃやっぱりやってけなくて、マツさんは結さんに戻ってきてくれって頼みに行くの。
なんで、そこまでマツさんが結さんにこだわるのか…そして、女将なんだから真之介さんの奥さんに
なってもいいのに頑として、それだけはダメだっていうのか…。そして、光子さんはなんでこの
旅館にいることに執着するのか…
その謎は、その旅館にずっと残っていた人形
を一目みるなり駆け寄っていく光子さん(この時のあーって顔、完全に童心にもどってましたかなめちやん。
声はPUCK入ってた(笑)。かわゆいの(^^))が引金となってつながってゆく。
この人形はこの旅館の元の持ち主のもので、その人が光子さんのお父さん。
お父さんもまた高利貸しにはめられて、取られちゃったの。
幼い頃の父親の面影をもとめてのこの旅館に執着していたらしい。別に乗っ取るつもりはなかったのよ。ただ
この旅館に居たかっただけだったの。
でもって結さんは、マツさんの子供だったんだって…^_^;。
もうこの辺りになると、涙、涙の物語って感じになっちゃってねぇ。さすがについて行けませんでした(笑)。
結局、光子さんと真之介さんが結婚して、光子さんがよそに修行に行っている間は結さんが頑張るってことで
一件落着。チョンです(笑)。
かなめちゃん中心に舞台みているから、たぶん話しの筋がちょっとずれてると思うけれど(笑)涼風モードでみると
だいたいこんな感じじゃないかしら(一回みただけなんで自信あんまりないんですぅ)。
露骨な涙のシーン以外は、さらっとすごく良い台詞があったり、結さんの元気とパワーを頂いた気がしたりして、
楽しかったです。
出演者も、すごく良かった。浜さんは天下の人ですわ(笑)。もうあのテンポのよさはすごいです。
ちょっと藤山寛美さんを連想しちゃったぁ…TVでみるデーンとした貫禄のある女性象に加えて、
華やかさが満ちてました。ガマの油叩き売りですか、びっくりしましたけど似合ってた(∩.∩)。
台詞なんだかアドリブなんだかよくわからないぐらいシャラーっと、お客さん楽しませる空気を
簡単に作っていくんだから…(^^ゞ。職人技ですわもう。
でも、結さんの設定年齢っていくつぐらいなんでしょう…誰か教えてください(笑)。
真之介さん役の中条さん。某トーク番組みてから、あんまり良い印象もってなくて・・共演するって聞いたとき
うわぁ〜って思ったんだけれど、この舞台みてなーんか好きになっちゃった。
ちょっと足りない感じで、最初結にまとわりつくもんだからおかしくて、
コメディリリーフなんかいと最初は思ってしまった。それだけではないですよ流石に。
高利貸しの旦那の子供に生まれて・・嫌われないように一生懸命生きてきた。幸せな生立ちではなかった
ひずみみたいなものを、これまた暗くならずに感じさせてくれました。
「みんなに嫌われないように、馬鹿のふりしてたらホントに馬鹿になっちまった」のような台詞、
笑ってはいたけれど、悲しかったなぁ。
結さんに会ってぼんやりしてたのがだんだん自分で動きたいって思っていく姿も、なんだか好感!!
最後に真之介さんと光子さんのふたりだけのシーンがちょっとあるの。
女将の修行に行ってくるっていう光子さんに「帰ってきてくれるのか」と、父親というものに対して正反対の
感情を抱いて生きてきた二人の心のしこりが溶けかけていく…
良い空気が流れてました。光子さんは心の整理ができたら、戻ってくるっていっていたからキット
よい夫婦になるねぇ。
(数年後のシーンで、私が見た舞台では子供が4人できたかって言ってたよ、日によって違うらしい(笑))
あと、ガッツさんとか、塩沢トキさん(もう出てくるだけで笑えるんだこの方、でも渋かった)とか・・・
味のある方がたくさんいました。
こんな素敵なメンバーに囲まれて、かなめちゃんすごく充実してたんじゃないかなって思う。
あの中にいるっていうことがなんか嬉しかったの私(^○^)。よい経験してますねぇ〜って感じカナ(笑)
(←いつもながらエラソなやつ^^;)
舞台自体も楽しい話しだし、良い意味でリラックスしていたご様子が見えましたネ。
1幕は洋服、2幕は着物姿のかなめちゃん。洋服はいかにも新婚さんってイメージの白い半そでのワンピ。
(1幕の終わり、既に仲居はずの光子さんはの旅館のはっぴの下は白いワンピでした??)
個人的には洋服よりも着物がよかったねぇ。うなじがたまらん(私ったら…オヤジみたい(笑))。
で、旅館のはっぴはおっている姿が好きヨ〜。
邪魔にならずに存在を出し、自分の芝居の場所は
とても優雅に大きくはなったかなめちゃん。皆のいうとおり綺麗だったよ〜(^^ゞ。
プログラムの出演者の欄に評論家の横澤さんって方が、すごい誉めてくれちゃってたよ〜。
もちろん、ああいうのに辛口の文章載せないないってことは分かっているけれど、それにしても誉めすぎ(笑)
コメントが、ちゃんとかなめちゃんのことみててくれるってのが分かって嬉しかった。
いま最高に輝いている女優であるって言葉で締めるなんて嬉しすぎ!!。
でもホントはいまだけじゃないよ〜、これからもっと輝くよーっとも言いたかった
けどね(∩.∩)。