のぐじゅう

Keyboard Mania
2017.04.17


DELL MODEL: AT101 の変革

P/N425333の初期は2色成型のキートップです。キートップの文字が全体的に大き目で中央寄りに表記されています。何となくIBM機を連想させる無骨な印象ですね。以前に一度だけ触る機会があったのですが、キータッチが昇華印刷タイプと違うと感じた記憶があります(その個体だけだった可能性はありますが)。一般的な2色成型ではABS樹脂を使うことが多いのですが、DELL(ALPS)の2色成型は変色も、キートップのテカリも見られないことから、PBT樹脂の可能性が高いです。筐体表側は後継モデルとほとんど一緒ですが、ファンクションキーのラインが一段凹んでいます。

昇華印刷になり、表記文字のデザインが一新されました。2色成型ではできない配置を狙ったのでしょうか、機能キーの文字をキートップ隅の方に追いやった形跡が見られます。特に、「Shift」やテンキーの「+」「Enter」の位置が特徴的です。全体的に線が細くなり、控え目な旧DELLロゴに似合っているようです。このキートップデザインは、少なくとも2014年あたりのモデルまで引き継がれており、2021年現在でもオプション用ビジネス用キーボードで見ることができ、長らくDELL/US配列のアイデンティティであったとも言えるでしょう(何故か同じモデルでもEU/JIS配列では反映されていないものが多いです)。

こうしたデザインは、表記を左上方向に偏らせたSGIや、左下に配置したAppleなど凝った系メーカーのキーボードに見られるのですが、当時の一般的なPC/AT互換機ではそこまでこだわったメーカーは少なく、結構珍しいのではないでしょうか。(NECなど国内製PCのキーボードはメイン文字が中央左寄りに表記される例が多かったですが、メーカーにより左上や左下のものも見られます)



2色成型の個体は、基本的に小型のラベルです。最初のロット(?)にS/N無しの日本製があります。(ネット入手画像)

通常はこのような大型ラベルです。大型ラベルの一部でも2色成型があるそうですが、逆のパターンも確認していますので、筐体とキートップの関係は完全に一致しないです。

 

 




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