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Keyboard Mania
2017.05.26更新

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90年代以降、コンピュータの大衆化、大量生産により、高性能で実用的なPCが過去とは比べ物にならないくらい安価になりました。しかし、PCとしての性能は年々向上するものの、スペックに表れない部材のコストダウンが進み、その影響を最も受けているのがキーボードであり、著しい品質低下がみられます。

キーボードは、人間からPCへの情報伝達手段として古くから採用され、現在なお必要不可欠な入力デバイスとして君臨している装置です。操作体系が進化し、マウスやタッチパネルなども出現していますが、これらは時代とともに、場所、時間を選ばすにコミュニケーション、エンターテイメント利用の目的としてコンピューティングする機会が増えていった結果、補完的な役割として追加されたものです。20年前、30年前に比べてPCによるキーボード入力も確実に増えている今、大事な入力装置であるキーボードにこだわってみようというのがこのウェブサイトの主旨です。

PC/AT互換機が普及したおかげで、メーカー製PC付属のキーボードから解放され、様々な選択ができるようになりました。私自身、より使いやすく、打ち心地の良いキーボードを求めて情報収集を始めたのですが、当初は雑誌などの文献を見ても内容が断片的で正確な情報が得られませんでした。それならば地道に調べていった方が良いと思い、各種キーボードを入手、評価、公開することにしました。その後、サイトを通じて皆様からの情報提供のおかげで分かったことも数多くあり、これらに基づき、良質なキーボードを選択する際にポイントとなる要素をまとめてみました。

2005年を越えたあたりで過去の情報はほぼ出尽くし、しばらく無更新状態だったのですが、いただいた貴重な情報を維持することも大切ですので、サイトを消滅させず維持してきました。面白いことに、最近ではゲームユーザー向けのキーボードを発端として、海外ユーザーを中心により高品質なキーボードを自分たちで作り上げようとする動きがみられるようになり、これがメーカーを動かすという良いサイクルが出来つつあります。とても面白そうなので、またしばらく追いかけてみようと思います。



MENU

スイッチの構造
キートップ文字
キートップの材質・構造
軸の形状・材質
キーボードの形状
まとめ
キーボード紹介
ビンテージ系キーボードの購入
カスタム系キーボードの楽しみ方
キーボードの保管
キーボード関係リンク


更新履歴


---2017.05.26---
キーボードのカスタマイズを 楽しむ流れが大きくなっていることに
気付き、興味が湧きました。メニューの現行品購入リストを、
ビンテージ系キーボードの購入カスタム系キーボードの楽しみ方
2つに分割しました。

---2017.03.31---
久しぶりにキーボード関連のサイトをチェックしてみましたが
多くが閉鎖されていますね。キーボードに限らず、
個人ホームページというもの自体 減る一方で
新たに作られることはまずないですから・・
現行品購入リストを全般的に更新しました。

---2016.07.18---
キーボード紹介にHHK Lite2を追加
だいぶ前に購入していたのを忘れていました。

---2015.05.30---
キーボード情報にデータ追加
DELL SK-1000RE

---2012.06.01---
VGHS Ep.1
VGHS Ep.2
これは・・!

---2010.12.07---
Leopold FC200R Tenkeylessを追加。
キーボード紹介の一番下にあります。

---2010.11.17---
PAETHON FC200Rを分解してみたので、内容を追加しました。

---2010.10.20---
微修正(キーボードの保管)
腕時計趣味の方の間では、保管の際に変色を防ぐため、
防虫剤のあるところを避けるのが定石のようです。

---2009.11.17---
微修正
クリックというのは英語ではスイッチの動作音を表す言葉のようです
ので、クリックタクタイルという表現に変更しました。

---2009.03.17---
キートップ文字の表記方法のところに、図解解説を加えました。
・濃色系キートップのレーザー印字
・インサート成型による抜き文字加工
以前とは流行のキーボードも変わりましたし、技術も進歩してますね。
キーボード紹介に、PHAETHON FC200Rを追加しました。

---2008.07.16---
大したネタではありませんが、密かに更新。バラエティコーナーの一番
下です。

---2007.06.23---
現行品購入リストでリンク切れになっていた部分を修正すると共に、
情報を更新しました。また、”キーボードの保管”メニューを追加しました。

過去の更新履歴



スイッチの構造

キースイッチを構造別に分類すると下記のようになります。それぞれのスイッチに各種反発機構を組み合わせ、打鍵感が演出されます。

スイッチの種類 反発機構 打鍵感 代表的な製品例 耐用回数
メカニカルスイッチ コイルスプリング
リーフスプリング
クリックタクタイル ALPS製スイッチ使用のOMNIKEYキーボード 2000万回〜
タクタイル ALPS製スイッチ使用のAPPLE拡張T、Uキーボード
リニア NEC製(実はAPLS)スイッチ使用のNEC PC-9801キーボード
メンブレンスイッチ コイルスプリング クリックタクタイル IBM製のBuckling Springキーボード 500万回〜
3000万回
(構造による)
コイルスプリング
リーフスプリング
リニア Cherry製のG81シリーズ
リーフスプリング
ラバードーム
クリックタクタイル Fujitsu製Peerlessキーボード
コイルスプリング
ラバードーム
(軽い)
ラバードームの感触
Fujitsu製Libertouchキーボード
ラバードーム ラバードームの感触 現行各社PCのキーボード
導電ゴムスイッチ ラバードーム ラバードームの感触 Mitsumi製のIBM-B01キーボード データなし
静電容量スイッチ ラバードーム
コイルスプリング
(軽い)
ラバードームの感触
Keytronic製キーボード
東プレ製Realforce
3000万回〜

メカニカルスイッチ
キー毎に独立したスイッチユニットが内蔵されているタイプです。メカニカルスイッチは、ユニット内部の金属接点が接触することによりスイッチがONになるもので、これらのスイッチはCherry社やAlps社(現在はAlpsにライセンスされた別の会社)など、専門メーカーにより供給されています。正規品は品質、耐久性ともに高いですが、これを真似た低品質なコピー品も出回っているので、メカニカルだから良いとは言い切れません。 ”カチカチ”というクリック音があるものを”メカニカルキーボード”と称する場合もあるようですが、ここではメカニカルスイッチ式キーボードとは別扱いとします。

メンブレンスイッチ
メンブレンスイッチは、主に3層のフィルムから構成されます。上下のフィルムには電気回路と接点が印刷されています。中央のフィルムはスペーサーの役割りを果たし、接点はわずかに浮いた状態を保っています(スペーサーフィルムの代わりに、上下シートにスペーサーを厚盛り印刷したタイプもあります)。スイッチ自体はキーストロークと反発機構を備えておらず、多くのキーボードではお椀状のゴム(ラバードーム)が採用されています。打鍵特性を改善するために、ラバードームと金属スプリングを併用したキーボードも、わずかに存在します。


導電ゴムスイッチ
電子回路の基板上に、接点が内蔵されたラバードームが配置されたものです。古くからリモコンや家庭用ゲーム機のボタンに利用され、実績もあるのですが、ほぼ同じ性能のものがより低コストなメンブレンスイッチで実現できるようになり、一部メーカーに残るのみです。

静電容量(無接点)スイッチ
基板上の固定電極と、キーの可動電極の間の静電容量の変化を検出し、ON-OFFを判定するスイッチです。物理的な接点が無いため、劣化も無く耐久性が高いです。メンブレン式同様、キーストローク、反発機構が必要となりますが、もともと高耐久性を目的として開発されたスイッチのため、これら周辺機構も相応の設計となり、結果的にキーボード全体が高品質となります。一般向けよりも業務用途で多く採用されています。

反発機構
キーボードの反発機構には、(金属)コイルスプリング、(金属)リーフスプリング、ラバードームの3種が挙げられます。2種類を組み合わせて、片方が反発機構、もう一方が打鍵感調整の役割りを担っているものもあります。例えば、ALPSのメカニカルスイッチは、コイルスプリングとリーフスプリングの2種類が使用されています。またIBMのBuckling Springという方式は、コイルばねに一定以上の力がかかると折れ曲がってクリック音が得られるという、一人二役を実現しています(この構造には感心させられます)。他方、大多数のキーボードでは、より低コストなラバードームが採用されています。

打鍵感(クリックタクタイル/タクタイル/リニア
世の中には数々のキーボードがあり、それぞれのキータッチが異なります。まるで料理の味付けのようでもあります。明確なクリック感のあるものから、全く無いもの、またその中間程度のものもあり、言葉で表現するのはとても難しいですが、下記の用語がよく使われます。

・クリックタクタイル スイッチがONになったことが音と感触で認識できるもの。一般には省略してクリックと呼ばれます。
・タクタイル クリック音は無いが、押下の最中に何らかの感触が認識できるもの。ソフトタクタイルと呼ばれることもあります。
・リニア クリック音も感触も無く、押し始めから押し切るまでスムーズで、全く引っかかり感の無いもの。

メカニカルスイッチは、メーカーが明確に区分していますが、ラバードームの場合は、タクタイルが近いものの、ゴム特有の”ポコポコ”或いは”グニュ”といった感触が目立つので、”ラバードームの感触”と表現した方が理解しやすいと思います。金属スプリングとの組み合わせで、このゴム特有の感触を低減させた商品もあります。

メカニカル式の打鍵感が良いとされがちですが、これはキーボードが高コストだった時代に設計されたことによる理由が大きいです。現在大半を占めているのは、メンブレンスイッチ+ラバードーム方式のキーボードですが、コストダウンと同時に品質低下も進んでしまったものが多く、全体的な評価が下がってしまいました。よく研究しているメーカーの製品には、ラバードームならではの素晴らしい打鍵感のものもあります。

キーを打ち切ったときの底を打つ感触、筐体の剛性なども打鍵感に影響します。また、軽く触ってみた時と、実際に文章を入力してみた時では、感想が違うことが多いです。これはスイッチがONになるタイミングや、連続で入力したときのリズム感、また本人の体調など、色々な要素が複雑に絡み合っているためです。最初は今ひとつだと思っても、慣れると非常に使いやすくなることもありますので、良し悪しの判断は、しばらく使い込んでみてからするのが良いでしょう。

スイッチの耐用回数
各メーカーの資料を参考に記述したもので、相対的な比較ではありません。メカニカルスイッチの場合は接点が摩耗し、断続的にON-OFFを繰り返す”チャタリング”と呼ばれる現象や、経時による接点の酸化で無反応になったりします。メンブレンは接点が導電性カーボンなので基本的に耐久性が高いのですが、先に軸やスタビライザー部分の劣化が進み、使用に耐えられなくなることが多いようです。接点に押下圧がそのままかかる設計のものは、強く押され続けることで想定以上に消耗が進む可能性はあります。


キートップ文字の表記方法

キートップの文字・記号表記には、5種類の製法を確認しています。

種類 特徴
2色成型 キートップ全体と文字部分が異なる色のプラスチックで成型されている
昇華印刷 紙に印刷した文字をキートップに転写、熱と圧力で内部まで浸透させる
シルク印刷 スクリーン印刷またはパット印刷という方法で印刷する
レーザー印字 レーザー光で表面を焼き付け、焦がして文字を形成する
インサート成型 フィルム裏面にパターンを印刷し、樹脂を流し込んで一体化する

2色成型

利点
- 耐摩耗性が非常に高い(表面が摩耗しても文字は残る)
- 文字色が鮮やかでエッジが綺麗
- 多様な色の組み合わせが可能(黒に緑文字など)
欠点
- 高コスト(少量生産の場合)
、仕様の変更が困難
- 漢字などの複雑な字体を表現することが難しく、省略文字になる場合がある
専用の金型が必要なため、初期費用はかかりますが、同一仕様を大量生産したり、色違いの製品を作る際には有利です。一時はコストダウンのあおりを受け絶滅しかけましたが、その後高級品の証とされたり、文字を透過させて光らせる用途のために復活しています。まれに、古い金型の使い回しなのか、激安キーボードで使用されている例が見られます。

chara1a.jpg (14252 バイト)
昇華印刷
利点
- 工程上キートップに熱がかかるので、耐熱性の高い高級プラスチックが使用される。
- 文字が浸透しているので、耐摩耗性が高め(文字が消えにくい)
欠点
- 文字のエッジが滲んでしまう(浸透させるため)
- 鮮やかな色が出ない、濃色樹脂には不適(インクが浸透し、樹脂の色と重なるため)
昇華印刷タイプは材料自体が高価になるため、必然的に高級キーボードにしか採用されません。転写で印字できるため、納入先の専用端末ごとに異なる表記にするなどの利用方法があります。経年変化による変色が少ないのも特徴です。
chara2.jpg (12964 バイト)

シルク印刷

利点
- 鮮明で様々な色の印刷が可能
- コストが安い
欠点
- 耐摩耗性や耐油性が低く、短期間の使用で剥離する場合あり
昇華印刷と違い、キートップ表面に文字が厚く載っているようなイメージです。爪の引っかきや、ハンドクリームなどに弱いです。耐久性を強化するために、文字の上に透明のクリヤーインクを重ねて印刷しているものもあります。濃色系キーボードに多く見られます。初期の頃よりも品質はだいぶ向上しているようです。
chara3.jpg (11733 バイト)

レーザー印字

利点
- 耐久性が高い(文字が消えにくい)
- 低コスト
欠点
- 表面を炭化させるだけなので色の選択性が無い(安っぽく見える)
当初は白色系樹脂にしか対応できませんでしたが、材料の改良が進み濃色系樹脂を焼き付けて白く印字することも可能になりました。コストが安い割りに耐久性が高いです。また、キーボード毎に印字していくので、少ロット生産にも対応しやすいです(EU圏内で有利?)。
chara4.jpg (12301 バイト)

その他


・抜き文字シルク印刷
・インサート成型
・塗装+レーザー抜き加工

近年は、文字部分を透過にして文字照光にする例が増えてきましたが、2色成型だけでなく様々な手法がとられています。写真は塗装+レーザー抜きの例ですが、キートップの色をパールやメタリック調にすることができ、薄いながらも見た目がとてもきれいです。

現在ではシルク印刷とレーザー印字が主流ですが、両者とも品質が向上しつつあり、お互いに競いあっている状況です。さらに一部の高級キーボードでは昇華印刷、ゲーム向けに2色成型と、目的に合わせてそれぞれの製法が選択されているようです。

もう少し詳しく知りたい方は、ミクロの世界及び図解解説をどうぞ!

メーカーによる、キートップ文字についての解説はこちらにあります。
http://magazine.fujitsu.com/vol48-4/5-4.html


キートップの材質・構造

コストダウンの影響は、プラスチックの材質・構造にも現れています。例えばDELLのメカニカルキーボードはモデルチェンジを繰り返しながら10年以上作り続けられてきましたが、外観こそ大きな変化が無いものの、キートップの裏側を見てみるとプラスチックの厚みや構造が違い、素材も異なるのが分かります。コストダウンと製造技術の向上は表裏一体の関係にありますが、数値的なスペックが一緒でも、感覚的にはだいぶ変化するようで、古い製品は”コツコツ”といった重厚感のある感触だったのに対し、最近の製品は”カチャカチャ”という安っぽい感じになってしまいました。

keytop.jpg (21137 バイト)
左:DELL101 右:DELL104

軸の形状・材質

キータッチを決定する要素の一つとして、軸の形状・材質も挙げられます。しっかりと設計されている軸は、滑らかな動作で長く使い込んでも変化が少ないですが、設計が悪いと滑りが悪く引っかかる感じになりますし、材質が悪いと経時による感触の変化が大きくなります。摩擦力の低減を考慮したものは、軸とスライダーに異なる材料を使っているのが普通です。
--> 軸についての考察

ALPSのメカニカルキースイッチです。スイッチ自体に軸が搭載されています。メカニカルスイッチ以外のキーボードでは、筐体側に軸を用意する必要があり、各社各モデルともに多様な設計が見られます。

薄型キーボードでは軸の役割りを、”パンタグラフ機構”で代替するものが増えてきました。キーの両側にパンタグラフ状の伸縮機構が搭載され、キートップが平行に押し込めるといった優れた機構です。複雑な構造でコストもかかると思われますが、それに見合った効果もあり、薄型キーボードの主流となっています。


キーボード形状

昔のPCカタログには、スペック表に”シリンドリカル・ステップ・スカルプチャー・キーボード”というような表記があったのを覚えています。これがどのような意味を示すものなのか調べてみたのですが、各社さまざまな表現方法をしていて、現在までに正式な文献が見つかっていません。ある程度推測ではありますが、各用語を説明すると下記のようになります。

シリンドリカル
英語の"Cylinder"(円筒)を形容詞化した言葉でしょう。昔のキーボードは、キートップの形状が中央に向かってお椀状(または逆ピラミッド状)に窪んでいましたね。現在でもスーパーなどのレジでこういう形状のものを見かけますが、PC用のキーボードは、ほぼ全てが円筒状に窪んでいる、シリンドリカルタイプです。

cylidrincal.jpg (11727 バイト)Kinesisのキーボードには、一部お椀状(名称は不明)のキーが使われています。ブルーのキーがそれにあたります。白のキーはシリンドリカルです。

ステップ・スカルプチャー
"Step"は”段”という意味ですが、キーの上中下段を横から見た時に階段状になっているという意味でしょう。昔の機械式タイプライターがこの形状であったため、初期のPCはそれを模倣していました。その後入力しやすいようにさまざまな改良が行われ、指が届きやすいように湾曲させ(Sculpture: 彫刻?)、ステップと組み合わせたものが現在の標準となっています。

ステップ (1)ステップ・スカルプチャー (1)
step1.gif (1703 バイト)stepscalpture1.gif (2105 バイト)
ステップ (2)ステップ・スカルプチャー (2)
step2.gif (2001 バイト)stepscalpture2.gif (2038 バイト)

ステップ1は、昔のタイプライターの形状そのままで、今見るととても使いやすいとは思えませんが、70年代初めまでのコンピュータ(IBM System1、Facom230等)はこのような構造だったそうです。ステップ(2)はキートップを傾けることで段差感を出したもので、現在でもノートPCや薄型キーボードで見られます。

現在はステップスカルプチャー(1)、ステップスカルプチャー(2)のようなキーボードがほとんどです。キートップの形状がそれぞれの段で異なるステップスカルプチャー(2)の方がキートップの種類が増えますが、基板面を平行にできないステップスカルプチャー1の方が設計が難しく、高コストなのではないかと思われます。実際、このタイプは高級なキーボードに多いです。一部メーカーにより”カーブドスカルプチャー”と呼ばれることもありますが、ステップ構造自体は存在しますので、ここではステップスカルプチャーの一種として扱います。

コンピュータの世界では20年以上もの間、”シリンドリカル・ステップ・スカルプチャータイプ”が主流となっていました。しかしながら最近では家庭用PCを中心にキーボードも薄型化の傾向があり、ノートPCのキーボードに近いスタイルになってきているようです。

ステップ・スカルプチャー”風”
このようなタイプも見つかりました。一見、ステップスカルプチャー(2)に似ていますが、最上段を除き全て同じ形状のキートップが並んでいます。このような設計にする意図はわかりませんが、パーツの種類を減らして組立て時の省力化を狙ったものかもしれません。


まとめ

ここまで、キーボードの構造、製造方法、品質について学んできました。しかしながら、これだけで最高のキーボードを選ぶのは困難です。結局のところ、それぞれの人が自分の好みのキーボードを使うのが良いと思います。
また、様々な要因によりキーボードが成り立っているので、どのタイプが良いと説明するのは簡単ではありません。有名なキーボードのみを対象としてIBM Buckling Spring系、ALPSスイッチ系、Cherryスイッチ系、NMBメカニカル・・などというように分類する方が良いかもしれません。


キーボード紹介

私が所有している、PC用US配列のキーボードを紹介します。PC互換機はアメリカを起源とするので、US配列のキーボードが最も多彩で、自然にUS配列を中心としたコレクションになりました。
(日本でも、早い段階でコンピューティングが進み、草創期に日本語入力方法が研究されたことにより、多様なキー配列が生まれています。ところが90年代に入りIBM方式のPC規格が一気に普及したため、それまでの配列は一掃されてしまいました。しかしながら、他国では見られない独特な配列や、一部に根強く支持されている親指シフトキーボードなどに、その歴史の深さを垣間見ることができます。)

名称 画像 コメント
IBM
1391401
- メンブレンスイッチ
- バックリングスプリング機構(クリック)
- 昇華印刷
- ステップスカルプチャー(1)

有名なIBM101キーボード。"IBM Enhanced Keyboard"とか"Model M"とか呼ばれているもので、最大生産量を誇った
1391401です。87年〜95年頃まで製造され、年式により若干変化がありますが大局的には同じものです。この個体は一時期だけにみられる、白色ユニットのもので、何となく柔らかなキータッチです。

IBM 1991 Made in U.S.A.
IBM
41G3576

分解画像
ibm101.jpg (32276 バイト)

- メンブレンスイッチ
- バックリングスプリング機構(クリック)
- 昇華印刷
- ステップスカルプチャー(1)

IBM101キーボードは1986年から長期間製造され、膨大な種類のP/Nがありますが、ほとんどが同等品です。この41G3576も、1391401と同じものと思われます。
Unicompオンライン販売で購入(すでに販売終了)、ケーブル脱着可能。

Unicomp Nov.1999 Made in U.S.A.

IBM
42H1292

分解画像
ibm101_2.jpg (33547 バイト)

- メンブレンスイッチ
- バックリングスプリング機構(クリック)
-
昇華印刷
- ステップスカルプチャー(1)

IBM製Enhanced Keyboardの最終版です。1391401からの設計を受け継いでいていますが、若干のコストダウンが見られ、キーの感触が少し劣ります。ケーブル脱着不可能。

IBM 1998 Made in United Kingdom

IBM
51G8572
- メンブレンスイッチ
- バックリングスプリング機構(クリック)
- 昇華印刷
- ステップスカルプチャー(1)

IBMのRS/6000用キーボードですが、普通のPCにも接続できます。基本構造は1391401等と一緒ですが、右側のCtrlキーが”Ctrl/Act”という表記になっているのと、筐体裏側にスピーカーを搭載しているのが特徴的です。ロゴプレートは旧型のグレー。

Lexmark 1995 Made in U.S.A.
IBM
SoftTouch
8184692

詳細調査

- メンブレンスイッチ
- バックリングスプリング機構(タクタイル)
- 昇華印刷
- ステップスカルプチャー(1)

一見、普通のEnhanced Keyboardに見えますが、なんと内部にシリコングリスが塗りこまれていてクリック感はほとんどありません。ラバードーム版のQuietTouchとも違う感触です。

Lexmark 1996 Made in U.S.A.

Dell
AT101

変革
dell101.jpg (28907 バイト) - メカニカルスイッチ(タクタイル)
- 昇華印刷
- ステップスカルプチャー(2)

Dellの初期モデルに付属していたキーボード。アルプスのピンク軸(タクタイル)スイッチを採用しています。1990年頃の設計で、非常に重厚感のある操作音がします。ちょっと昔のハリウッド映画を思い出します。

Made in U.S.A.
Dell
AT101W
dell104.jpg (28973 バイト) - メカニカルスイッチ(タクタイル)
- レーザー印字
- ステップスカルプチャー(2)

Dellのメカニカル最後期モデルです。デザインは初期のものと同じですが、アルプスの黒軸(タクタイル)スイッチを採用していて、筐体も大幅にコストダウンの跡が見られます。とても軽快な感触で好感が持てます。残念ながら現在は生産終了です。

Made in Mexico
Northgate
Omnikey 101

おまけ
omni101.jpg (31449 バイト) - メカニカルスイッチ(クリック)
- 2色成型
- ステップスカルプチャー(2)

多くの人が指名買いするほど有名だったキーボード、NorthgateのOmnikeyです。ALPSの白軸(クリック)スイッチを採用しています。筐体は裏面が全部金属で、重いです。CtrlとCapsLockを入れ替えるためのキートップとリムーバーが付属しています。現在はCVT社に引き継がれ、後継品が販売されています。

Made in Taiwan
Fujitsu
FKB4700
- メンブレンスイッチ
- コイルスプリング+ラバードーム(クリック)
- 昇華印刷
- ステップスカルプチャー(1)

富士通製の大型筐体キーボードです。反発機構はラバードームとコイルスプリングを組み合わせた独特な構造で、軽いクリック感のある上品な感触です。LEDがキーに内蔵されているなど、随所にこだわりが見られます。Windowsキー付きも確認しています。

Made in Malaysia
Datacomp
101
nobrand101.jpg (32006 バイト) - メカニカルスイッチ(クリック)
- 2色成型
- ステップスカルプチャー(2)

秋葉原で売っていた4000円程度の安価品です。よく見るとキートップ形状、スイッチ共にOmnikeyと全く同じです。同じ工場で作られたものなのでしょうか?裏面にはXT/AT切り替えスイッチがありますが、ケースのプラスチックが安っぽいことを考えると比較的新しいものかもしれません。

Made in Taiwan
NMB
RT8255CW

スイッチ
- メカニカルスイッチ(クリック)
- 昇華印刷
- ステップスカルプチャー(2)

NMBのメカニカル最高級機種、RT8200シリーズです。独自のスイッチはとても軽いクリック感で、日本語入力に適しています。息の長い機種で、101キーからWindowsキー付き、スペースキーが左右に分割されたタイプまでありましたが、残念ながら生産終了になりました。

Made in Thailand
NMB
RT8756C

分解画像
nmb8756c.jpg (33278 バイト) - メカニカルスイッチ(クリック)
- 昇華印刷
- ステップスカルプチャー(2)

小型で、普通のメンブレン式101キーボードに見えますが、RT8200シリーズと同等のスイッチを採用しています。Jamecoのオンラインで購入しました。一時期好んで使っていました。

Made in Thailand
NMB
RT6800W
(Olivetti)
olivetti104.jpg (35577 バイト) - メンブレンスイッチ
- ラバードーム
- レーザー印字
- ステップスカルプチャー(1)

Olivettiブランドですが、OEM元はNMBRT6800Wというモデルです。薄紫色の筐体がおしゃれです。見た目と裏腹にとても頑丈な筐体ですが、キーストロークが短いようで、長時間打っていると指が疲れます。

Made in Thailand
NMB
RT6800
(SGI)
- メンブレンスイッチ
- ラバードーム
- 昇華印刷
- ステップスカルプチャー(1)

上記と同じく、NMB製造、SGIブランドのRT6800です。デザインとキー数が一部違うだけで、構造は全く一緒です。SGI向けの特注仕様なのか、こちらの方が柔らかい感触です。

Made in Thailand
Kinesis
Model  134PC
kinesis134.jpg (29102 バイト) - メカニカルスイッチ(タクタイル)
- 2色成型
- 特殊形状

独特な形状のキーボードを作っているKinesisの製品です。Model_134PCはフットスイッチ付属で、足によるShiftなどの入力操作ができ、またすべてのキーをリマップできます。タッチは軽快(Cherryスイッチ使用)で気持ちいいです。配列には慣れませんが・・・。最近のモデルは文字がシルク印刷方式になっています。

Made in U.S.A.
Compaq
Enhanced3

- メンブレンスイッチ
- ラバードーム
- シルク印刷
- ステップスカルプチャー(2)

Compaqは、Cherry、MITSUMI、NMBなどさまざまなメーカーのキーボードを採用した実績がありますが、これはEnhanced3というスタンダード品(たぶんMaxiswitch製)です。初期の頃はLEDがキーに内蔵されていたり、2色成型だったりしていたのですが、こ
れは見た目と裏腹に製法は新しいです。某マウスサイトの方からいただきました。

Made in U.S.A.

IBM 104

- メンブレンスイッチ
- ラバードーム
- シルク印刷
- ステップスカルプチャー(2)

台湾で入手。どうということのない普通のキーボードですが、英語/日本語版とは違い、色鮮やかな漢字が入っていてきれいだったので、とりあえず入手しておきました。

Made in China

IBM 84
1393278
- メンブレンスイッチ
- バックリングスプリング機構(クリック)
- 昇華印刷
- ステップスカルプチャー(1)

101をそのまま小さくしたようなデザインですが、なぜか重量は同じくらいあります。2001年Unicomp製ということになっていますが、実は88年のデッドストックのようです。キートップだけUnicompが作っている可能性があります。

Unicomp 2001 Made in U.S.A
Cherry
G80-1800
HAU
- メカニカルスイッチ(リニア)
- 2色成型
- ステップスカルプチャー(2)

私が持っている唯一のCherry純正のキーボードです。キータッチはLinerActionと呼ばれているもので、スイッチONになるまで全くクリック感がないものです。押し始めの位置でスイッチがONになるため、底に突くまで押し切らず、キーをなでるように打つのが正解のようです。

Made in Germany
Fujitsu 87
FKB8744
- メンブレンスイッチ
- ラバードーム
- レーザー印字
- ステップスカルプチャー(1)

富士通のFKB8700シリーズでコンパクトな英語配列のものが欲しかったので、発売と同時に買いに行きました。しかしHHKなどに比べて感触が劣り、今ひとつでした。

Made in Malaysia
NMB
RT6600
(Compaq)
- メンブレンスイッチ
- ラバードーム
- シルク印刷
- ステップスカルプチャー(2)

NMBの有名な量産モデルです。ラバードームながら軽くて気持ちの良いタッチです。これはCompaqブランドのものですが、一時期はかなりたくさんのメーカーが採用していただけあって、さまざまなロゴのものが存在します。日本語モデルの感触が秀逸で、英語モデルは硬めの調整です。

Made in Thailand
Topre
Realforce
101
- 静電容量スイッチ
- コイルスプリング+ラバードーム(軽いラバードーム感触)
- 昇華印刷
- ステップスカルプチャー(2)

業務用機器のキーボードを手がけるTopreから一般向けに販売されたキーボードが、Realforceです。キーによって押下荷重が異なるのが特徴。初めて使うときは軽すぎてびっくりするのですが、慣れると非常に高速に打て、疲れません。

Made in Japan
PFU
HHK
PD-KB01

経過観察
- メンブレンスイッチ
- ラバードーム
- レーザー印字
- ステップスカルプチャー(1)

元祖HappyHackingKeyboardです。左右のバランスが整っていて美しいキー配列ですね。富士通オリジナル品と違って鉄板入りで、しっかりした打ち心地です。キー数が少なくて使いづらいと思っていたのですが、今ではすっかり慣れてしまい、職場で大活躍しています。

Made in Japan
PFU
HHK
PD-KB02
- メンブレンスイッチ
- ラバードーム
- レーザー印字
- ステップスカルプチャー(1)

PD-KB01はPCとUnixに対応で1996年に発売、その後97年にすぐMacにも対応したKB02にモデルチェンジし、2005年まで販売されていたロングセラーモデルです。KB01とキータッチが違うという噂を聞いて入手してみましたが、感触は全く一緒でした。

Made in 表記なし
PFU
HHK lite2
PD-
KB200W/P

- メンブレンスイッチ
- ラバードーム
- レーザー印字
- ステップスカルプチャー(2)

HHK配列を気に入ってしまったので、初代
を自宅で使用し、職場用として安価なライトを導入しました。グニャグニャした押し心地で引っかかりも多く、あまり好みでなかったのですが、タミヤのフッ素グリスを塗り込んだらいい感じになりました。S表記が上下反転?

Made in China

Phaethon
FC200R

詳細
- メカニカルスイッチ(タクタイル)
- レーザー印字
- ステップスカルプチャー(2)

Cherry社のスイッチを採用したメカニカルキーボードです。FILCOのMajestouchと同等品ですが、いくつか改良点が見られます。コンパクトで無駄のないデザインには好感が持てます。

Made in Taiwan
Leopold
FC200R
Tenkeyless

詳細
- メカニカルスイッチ(クリックタクタイル)
- レーザー印字
- ステップスカルプチャー(2)

Cherry社のスイッチを採用したテンキーレスのメカニカルキーボードです。FC200Rを名乗っていますが、フルキー版とはブランド名が異なります。

Made in Taiwan

バラエティーコーナー
上記で掲載した以外のキーボードを紹介します。
ガラクタ箱?

名前のとおり、ガラクタ箱です^^


ビンテージ系キーボードの購入
2017.03.31現在

輝かしい90年代後半からの自作PCブームはどこへやら、秋葉原のPCショップは数を大幅に減らし、いつのまにかNEOTEC、クレバリーの通販サイトもなくなっていました。古き良きキーボードの多くは生産終了となっていますが、一部根強く販売され続けている製品もあります。

ここでは現在でも購入可能な、ビンテージ系キーボードを紹介します。これらは私の独断によるもので、キーボードは人により好みが異なりますから、よく検討の上ご購入することをお勧めします。また、告知なしに販売終了やモデルチェンジされることが多い世界ですので、欲しいと思ったら早めに入手されるのが良いと思います。

2009.02.22追記:残念ながらDELLのAT101WとNMBのRT6600シリーズは生産終了になってしまったようです。
2017.03.31追記:残念ながらCVT(Northgate Omnikeyの後継品を作っていた会社)のwebsiteが閉鎖になってしまっています。


UNICOMP KEYBOARDS
IBMの伝統的なBuckling Springキーボードです。IBMブランドの製品(最終モデル101キーPS/2:42H1292)は販売終了になりましたが、これの後継機種がUnicompブランドの42H1292Uとなり、その後UNI041X、さらにUNI0416という型番になり引き続き製造・販売されています。これ以外にも、USBモデルや104キーモデル、ブラック筐体など派生モデルが存在します。もともとIBMキーボードはIBM自身が作っていたのですが、その後プリンタ/キーボード部門をLexmarkとして切り離し、さらにキーボード技術を引き継いだのがUnicompで、IBM/Lexmark時代からの従業員がそのまま働いているそうです。IBM/UK製の42H121292は一部機構が簡略化されていましたが、Unicomp製になってからは排水機構が復活するなど、Lexmark時代に近い仕上がりとなっています(UNI041X以降は未確認)。現在は受注生産に近いようですが、各国語対応などカスタマイズも受け付けています。Online Shopで直接購入できます。

CHERRY KEYBOARDS
スイッチメーカーであるCherry社のキーボードです(会社自体は何度か売却されていますがCherryブランドはそのまま残っています)。自社ブランドのG80シリーズが有名ですが、一時期コストダウンの煽りを食らい、より安価な金属スプリング+メンブレンの仕様を出すまでになりました。その後Cherryスイッチの人気復活により、スイッチのOEM供給をメインに展開しているようです(G80シリーズ及び商業/工業用途向けのラインナップは残っています)。過去にはNeotecやShopUで取り扱っていたことがありましたが、オリジナルモデルが市場に出回ることはあまりないです。Cherryスイッチを採用した他ブランドのキーボードの方が、スイッチの固定に金属板を使うなど、、高品質だったりします。

KEY TRONIC KEYBOARDS
メンブレン+ラバードームのキーボードですが、とても軽く滑らか
感触で高品質なキーボードです。東芝製PCやMicrosoftのキーボードで採用されていた実績もあります。筐体の形状は小さいものからIBM風のものまでありますが、個人的には大柄のモデルの方がお勧めです。キートップの文字もなんとなく古めかしくて良い雰囲気。通販サイト

TOPRE REALFORCE
最初に発売された東プレ製の変荷重・静電容量式日本語キーボードRealforce106が好評で、派生して英語101キーボードやテンキーレス、荷重を変えたタイプ、中にはハイプロと呼ばれるお椀形状のキートップを採用したプロ仕様のモデルまで登場しています。現在、英語版はWindowsに準拠した104キーですが、日本語版は106に2個追加しただけの108キーボードとなっているので、旧106キーボードの美しい配列が好きな方にお勧めです。通販各社他、秋葉原のアークで実機を確認できます。最近はゲーミング用途として、全く新しいタイプのキーボードも販売しているようです。

富士通キーボード FKBシリーズ
富士通という会社は体力があるのか、息の長い商品が多いです。親指シフトをはじめ、コンパクトキーボード、トラックボード付き、テンキーレスなど、20年近く前に発売された製品が現在でも生産中、Windows10対応の記載まであります。2007年に新発売されたLibertouchという新機構のキーボードも継続販売中、ユーザー自身がキーの重さをカスタマイズできるよう、交換用ラバーが添付されているので、Realforceのような変荷重も作れますね。一般販売店ではお目にかかれなくなりましたが、在庫さえあればネット販売店で購入できるようです。富士通コンポーネント楽天市場店

HAPPY HACKING KEYBOARD
独自キー配列に重点を置いて開発されたキーボードです。通常のキーボードの半分程度、下手したらノートPCよりも小さい面積の中にフルサイズキーが美しい形のまま収まっています。慣れると使い勝手は上々で、私自身自宅や職場で長らく愛用しています。残念なのは、初期の富士通系薄型設計キーボードの生産が終了し、プロフェッショナルシリーズとして東プレの静電容量方式を採用した結果、全体が分厚くなってしまったことでしょうか。高品質を求めた結果とは言えますが、このキーボードには薄型が似合うと思うのですよね。それから、プロフェッショナルシリーズの日本語版は、メインキーの最下段位置が通常のキーボードよりも若干左にずれていること、ライトシリーズのキータッチはお世辞にも良いとは言えないなど、惜しいところがいくつかあります。初期のコンセプトを守るために、思い切って薄型で一つのシリーズにまとめていただけないかなとも思います。

NORTHGATE KEYBOARD REPAIR
純粋なキーボードの販売店ではないのですが、Northgateのキーボードのリペアサービスを中心に、ALPS系キースイッチを採用したキーボードのコレクションと販売(中古・新品)をしているサイトです。2017年3月時点でも更新されているので、ストックもあるはずです。ただちょっとクセのあるwebsite(個人?)なので、問い合わせについてはご自身の責任でお願いします。

(中古) DELL AT101W
2000年代まで大量に販売されていたせいか、今でもeBay等で中古良品(中には新品も)が入手しやすい状況なので、中古で良ければこれを狙う手もあります。何故かそれ以前までのSilitek製黒軸101よりも感触が良い(カサカサしていない)っぽいので、Windowsキー付きではありますがオススメです。変色やベース鉄板の錆びなど気になっても、一度分解清掃しきちんと整備して使っているうちに、愛着が湧いてくるものです。

(中古) IBM 1391401
80〜90年代に一世を風靡した伝説のキーボード、ModelM。今でも後継機種がUnicompから新品販売されていますが、このキーボードは感触や見た目の経年劣化が非常に少ないので、軽く清掃するだけで新品同様によみがえる魅力があります。eBay等で容易に入手可能、P/N違いの同等品を求めることで選択肢も広がります。
逆に、劣化しないことを利用して、新品または新品同様と称して出品されることがあるので、高値で購入しないよう注意が必要です。簡易的な判別方法としては、裏面のラベルが劣化しやすいのでここをチェックすること。特にIBM製のものはラベルにラミネートが貼られていますが、外周部に着色やゴミの浸入跡が見られるものは、それなりに使い込まれたものだと判断します。

その他
中古メインになりますが、アメリカではIBMやDELLなどのパーツを単体で販売しているところが結構あります。パーツナンバーで検索するとヒットします。時価で高めの価格設定が多いですが、基本はReferbish、動作確認済みです。時にはデッドストックの在庫が出てきたりすることもあるかもしれません。


カスタム系キーボードの楽しみ方
2017.05.25現在

かつては良質なキーボードと言えば、90年代以前のビンテージ系を探すしかなかったのですが、2010年を越えたあたりから海外のマニアを中心に、キーボードをカスタムして楽しむ流れが出てきています。Cherryスイッチを利用したメカニカルキーボードから始まり、Cherry互換スイッチの登場、配列の自然な規格統一により、スイッチやキートップを換装して楽しむことができるようになってきているようです。

キーボード
DIATEC MAJESTOUCH シリーズ
Filcoブランドの中で、Cherryのスイッチを採用し独自にデザインされた製品が"Majestouch"です。マニアを対象に開発した節があり、Cherry社オリジナル品よりも魅力的な商品ラインナップとなっています。茶軸(タクタイル)、黒軸(リニア)、青軸(クリック)、赤軸(リニアの軽いタイプ)など多数の選択肢、当然ながら日本語、英語、テンキーレスなど選べますし、ゲーミング用に設計された専用モデル、さらには独自の2色成型キートップが販売されたり、キーボード工房でオリジナル筐体を特注できたりします。初期の頃は筐体などの完成度に物足りなさがありましたが、現在では品質も大きく改善されているようで、国内では一番活発に活動しているメーカーかもしれません。Majestouchの英語キーボード配列が、現在のカスタム系キーボードの標準となっています(Majestouch自体がどこかのOEMかもしれませんが)。

DUCKY/ LEOPOLD/ FILCO (IOMANIA)
韓国のI/O関連商品を扱うサイトで、サイトトップページ左メニューの一番上からキーボードが選択できます。FILCO、DUCKY、LEOPOLDなど、Cherryスイッチを使ったオリジナル設計のキーボードなど見どころ多数。あちらではPCゲーマーが多いせいか、キーボードやマウスにこだわる人が多いようですね。キートップの材質をPBTにしてみたり、2色成型をわざわざアメリカに特注したり、2層PCB基板だったり等、高品質な商品がたくさんあります。韓国のキー配列は英語配列と少し違いますが、最近では英語配列をそのまま使うことも多いようで、ハングルが表記されていないタイプもあります。日本から購入できるかどうか分かりませんが、過去に日本語の分かる方がいましたので、メールで問い合わせてみると良いかもしれません。

DECK KEYBOARD
日本では知ることのないメーカーのようです。TG3 Electronicsのパートナーということで、ゲーミング用キーボードを作っています。LED内蔵+2色成型PBT、2層PCB基板など、Websiteを見るだけでかつてなかったほどの高品質なものを作っていることが窺えます。このサイトのDeck82というモデルはまさに、かつてTG3が作っていたTELXON BL82Aの後継機(というかそのものと言っていいかも)ですね。当時は軍事用などと言われていましたが・・?

LOGICOOL(LOGITECH) KEYBOARD
LOGITECH(日本名ロジクール)のゲーミングキーボードです。世の中チェリースイッチ一色だったところ、2015年に突如オムロンと共同開発した新型スイッチ、ROMER-Gを搭載したキーボードを発売しました。独自設計ということもありカスタム対応もしていないので微妙なところですが、他のスイッチが軒並み30年ほど前の設計ということを考えると、新設計のスイッチには性能や感触の面で、色々期待できそうです。

スイッチ
各社から互換スイッチが販売されていますので、好みのタッチになるよう交換することができます。最初から交換しやすいような基板設計されたキーボードもあり、カスタマイズを楽しめます。さらには、スイッチ内部のばねを交換して重さ調整をするマニアまでいるようです。
Cherry系互換
 Cherry (original)
 Kailh
 Gateron
 Greetech
 Invyr Panda
 Gatistotle
ALPS系互換
 Matias


配列
スイッチやキートップを交換するカスタムが流行するにつれ、各社各様だったキーボードの配列(特に最下段)が、統一されつつあります。ベースとなるのは、主にUS104やテンキーレスの87、さらにコンパクトな61キーのタイプで、いくつかのメーカーから同じような形状のものが登場しています(OEM元が一緒かもしれません)。唯一メカニカルでない東プレのRealforceやPFUのHappyHackingKeyboardPROも、その品質が世界的に受け入れられているようですね。
 Majestouch系 (104/87)
  Majestouch
  Ducky
  Deck
  Leopold
  KB Paradise
 Poker系 (61)
  PokerII
  KB Paradise
 Topre系
  Realforce
  HHKB pro


キートップ
メーカーとして本格的に販売しているところは少ないのですが、交換用キートップを作るプロジェクトがあちこちで立ち上がっています。より高品質な2色成型やPBT樹脂のタイプ、形状が異なるタイプに加え、オリジナルフォントや、へんてこな絵柄を入れ込んだりするgeek(マニア?オタク?)もいます。

その他

ケースレスキーボード
金属ベースにスイッチがむき出しで取り付けられているタイプで、キートップや隙間からだけでなく、横から漏れる光で派手さを演出しているようです。最近流行しているのかどうか分かりませんが、いくつかの中華系メーカーから出ているのを見かけます。ケースという干渉部材がないことで、キートップの交換やスイッチへのアクセスが楽にできます。キーボードの基本構造を知る上で一台持っていても良いかもしれません。意外に安価なのが高ポイント。

LED発光系キーボード
ゲーマー向けに、各キー毎にLEDを埋め込んで文字を光らせるタイプがあります。文字部分のみ光を透過させるため、キートップに2色成型やレーザー抜き加工を行うなど、かなり凝った作りになっています。LEDの発光パターンを変えたりと、機能面でも豊富で楽しめそうです。


用語
 配列関連
  TKL: Ten Key Less
 WKL: Windows Key Less
 ISO: International Organization for standardization (EU系配列)
 ANSI: American National Standards Institude (US配列、ACSII配列と呼ばれることも)
 JIS: Japanese Industrial Standards (日本語配列、OADG106/109キーボード)


 キートップの並び/ 形状
 DCS: 標準型 ステップ・スカルプチャー(2) キートップはシリンドリカル
 SA: 厚型 ステップ・スカルプチャー(2) キートップはお椀型
 DSA: 標準型 完全フラット キートップはお椀型
 LP: 薄型 ステップ キートップはシリンドリカル
 KT: 厚型 ステップ キートップはシリンドリカル


キーボードの保管

キーボードなどのプラスチック製品は、経年で劣化が進みます。性能面では問題無くても、色味が極端に黄色くなってしまうと、魅力が低下してしまいますね。黄変は化学的(タバコの煙や使用時に付いた油脂等)要因、光学的(紫外線)要因などがあるようで、なるべくこのような状況下に晒されないようにするのが、劣化の防止に良いのは周知の通りだと思います。

しかしながら個人的な経験上、(特にしばらく使用した後に)密封して暗所保管しておいたキーボードが変色してしまったことが何度かあり、これについて調べていたところ、ある文献にたどり着きました。

4.1 黄変現象(暗所黄変)のメカニズム

 スチレン系樹脂(ABS、HIPS、AES等)は、通常の環境下で光や過度な熱の影響を受けない状態で保管しても、長期の保管中に色調が黄色く変化する現象がある。このような環境下での黄変現象は、光の直接当たらない密閉した試験槽などの暗所において発生することから、”暗所黄変現象”と呼ばれている。この暗所黄変の場合、変色した成形品を太陽光に照射すると、元の白味方向の色調に戻る傾向を示し、他の湿熱および耐侯劣化による黄変とは区別することができる。
 暗所黄変のメカニズムは未だ解明されておらず、明確な原因は不明である。但し、一般的には以下の傾向があることがわかっている。
 (1) 保管前に成形品が太陽光等の光エネルギーを照射した状態で保管すると、黄変は増加する傾向がある。
 (2) 保管状態は高温・高湿の場合に黄変が増加する(温度・湿度の影響大)。
 (3) 色調としては、変色が目立ちやすい淡色系で発生し易く、透明色が最も顕著である。
 (4) 酸化防止剤を代表とする、キノン系発色化合物(例:フェノール系酸化防止剤BHT)が存在すると顕著に発生する。

4.2 暗所黄変の対策

 暗所黄変については、そのメカニズムが解明されていないため、根本的な解決策が見つかっていないが、この暗所黄変現象は”初期の光酸化(光照射)を受けて生成したラジカル種により暗所で更に酸化が進む現象”と考えられることから、材料面対策として下記が有効とされている。
 (1) 初期の光酸化防止:紫外線吸収剤の添加
 (2) 生成したラジカル種の除去:光安定剤の添加
更には、注意事項として成形品の保管を屋外等の直射日光はもちろん、蛍光灯、水銀灯等による光照射を避け、高温・高湿とならない場所での梱包および保管する事が重要である。

  (株)技術情報協会発行 
高分子材料の劣化・変色メカニズムとその安定化技術-ノウハウ集- より

原因ははっきりしないものの、この現象はプラスチック業界で知られていることのようです。紫外線により変色してしまったキーボードは、漂白剤等で復活させる方法もあるようですが、変色となる原因に思い当たる節が無い場合、試しに太陽光に当ててみるというもの一つの手かもしれません。

また押入れに保管する場合、衣料用の防虫剤(ナフタレンや樟脳等)には気を付けましょう。これらの物質は気体となって隅々まで入り込み、退色・変色の原因になることがあるようです。

この他、スイッチ部分も経年劣化が起こります。接点の材料としては、導電性である金属やカーボンが使われていますが、これも経時で表面が酸化し、接触不良となることがあります。使用中は常に表面が擦れているので良いのですが、非使用時に劣化が進みます。特に金属接点を採用したメカニカルスイッチに多いようで、私の場合もDELLのキーボードで、”C”やテンキーの”6”など、それほど頻繁に使わないキーでチャタリングの経験があります。症状が軽いうちは、そのキーを何度も押すことで酸化皮膜が取れて復活します。


キーボード関係のリンク

101KEYBOARD
J-Birdさんによるキーボード関係の最強リンク集です。私が知っているサイトはすべてここに網羅されています。私にはこれ以上のリンク集は作れませんので、ぜひこちらをご利用ください。


皆様のご意見をお待ちしております。良い情報があったら教えてください。
qwerty(a)mxw.mesh.ne.jp

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