のぐじゅう

Keyboard Mania
2022.01.02


DELL MODEL AT101 のメンテナンス

久しぶりに引っ張り出してきたお気に入りの43197(DELL AT101)、キータッチが引っ掛かるようになっていたので、メンテナンスすることにしました。先人の知恵を借りながら、まずは分解です。
(1) ケースはねじを外した後、4か所の爪のうち2か所を木のへらで押し、キズをつけないようにして外します。外れてしまえば中へのアクセスは簡単です。
(2) 専用のキートップ引き抜き工具を使い、キーを全部外します。引き抜き工具は様々な種類がありますが、針金を差し込んで斜めにして引き抜くタイプが、キートップにキズが付きにくく良いようです。大型のキーにはスタビライザーが付いているので、引っ張りすぎないように、慎重に抜きます。(Cherryのキーボードと異なりかなりしっかりと差し込まれているので、初めて引き抜く際は結構硬く感じます)
(3) スイッチの上ケースは、上下の爪により固定されています。つまようじも使えますが、昨今はスマホ用の分解工具などでキズを付けずに開けるためのものがあるので、片側を引っ張り持ち上げながら、反対側も引っ張り、持ち上げるとスムーズに外れます。スイッチが並んでいるので指が入りづらく、また滑りやすいので、ニトリルゴムの手袋を使うと便利です。

(参考)
引き抜き工具はこのタイプがオススメです。キートップの上下や左右などに引っ掛けて外すタイプでは、うまく引っ掛からず滑った際にキズが入ってしまいます。

軸に塗るフッ素系の乾式潤滑剤です。以前は自然乾燥のタイプもありましたが、現行品は加熱乾燥のタイプしか販売されていません。90℃30分の乾燥が必要なので、一般家庭ではストーブなどが利用できるので、冬場に処理するのがよいと思います。

洗浄後、最初は軸を潤滑剤にブ漬けしてみたのですが、潤滑剤の塗りカスが出た上に引っ掛かりが改善しなかったので、再洗浄後、筆塗りで丁寧に塗っていきます。1回塗って自然乾燥、2回目を塗って自然乾燥後に、加熱乾燥が、メーカーの推奨手順です。
メンテナンスについて友人に相談したところ、ピンク軸よりよいと言われる緑軸を送っていただきました。さらに彼の推奨している、スイッチケースの潤滑処理(ケースを紙袋に入れてシリコーンオイル系潤滑剤(KUREシリコンスプレー)を吹き付けてよく振る)をしたところ、丁寧に処理したピンク軸と、緑軸は、ほぼ同等程度の滑らかさになりました。色々試したところ、緑軸の方が少し低めの底突き音がするような気がします。
組み上げて完成です。引っ掛かりもなく、ピンク軸らしいタクタイル感が復活し満足しています。ただ、手持ちのもう一台の43197はもっと滑らかなのが気になるんですよね。隣にリニア軸がなければリニアと勘違いするくらいスムーズなので、そちらの方がイレギュラーということにしておきたいと思います。


 

 


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