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15年である。
前回、Extremeを見てから、これだけの年月が経ってしまっていた。 鮮やかな記憶も、時と共に色褪せ、思い出と共に封印される。 人間の脳がコンピュータと違うのは、『思い出』という 形ない物を記録出来ることではないだろうか。 15年前、「III SIDES TO EVERY STORY」というコンセプチュアルな アルバムをリリースしたExtremeは、新たな展望を見据え野心に燃えて いた。いわば、バンドの絶頂期だったと言っていい。 ゆえにその時期のバンドを見ることが出来たのは、今思えば、 幸運だったかもしれない。 あれから多くのHR/HM系バンドがそうであったようにExtremeも時代の波 −グランジ〜オルタナの渦に翻弄され、人気も下降。4枚目のアルバムを出した もののバンドは解散に到った。それが96年の事である。 その後、Voのゲイリー・シェローンはまさかのVan Halenの3代目ボーカリストに 収まり、ヌーノ・ベッテンコートはソロやバンドでアルバム、ツアーと それぞれに忙しかった。 私はゲイリー在籍時のVan Halenも見ているが、彼がバンドにフィットして いるかと言えば、やはり疑問符が浮かぶライヴであった。ヌーノの場合も ソロアルバムも聴いてみたが、どうもピンとこなかった。というのが正直な 感想である。やはり、Extremeあってのヌーノ、Extremeあってのゲイリー なのだ。それプラス、パット・バッジャーのコーラス、ベースワークという のも忘れてはならないのは言うまでもない。 ところで、Extremeは解散後、2005年に一度、再結成している。 2005年初頭には来日公演も行っているが、その時の音源を聴く限り、私が最も愛聴していた90年代初めの頃のような覇気をそこからは感じとる事は出来なかった。 単なる”イベント”、”お祭り”(ビジネス的には集金という気もするが)−というのがあの時の再結成の真相ではなかったかと穿った見方さえ出来た。 そして2年の月日が流れた。 昨年の正式な再結成宣言と共にニューアルバムの製作は多くのファンに 好意的に迎えられ、それに伴うツアーも始まった。 YouTubeを通じその模様は全世界に発信され、その好評ぶりが伝えられた。 今年に入り、ニューアルバムも予定通りリリースされ彼ら自身が敬愛する QueenやLed Zeppelinの影響を色濃く反映された作風は正しく、Extreme そのものであった。 つまり13年の時を経て出たアルバム「Saudades de Rock」は、"Extreme再始動" を印象づけるには十分な作品であったのだ。 ニューアルバムのリリースから、時を置かずして来日公演の発表。 期待を胸に私はチケットを取得した。 15年前に止まったファンカデリックなメタル製時計の針を動かす為に...。 To Be Continued |
| SET LIST | |
| 1 | Comfortably Dumb |
| 2 | Decadence Dance |
| 3 | Rest In Peace |
| 4 | Warheads |
| 5 | Star |
| 6 | Tell Me Something I Don't Know |
| 7 | Kid Ego/Little Girls/Teacher's Pet Medley |
| 8 | Play With Me |
| 9 | Midnight Express |
| 10 | Never More (Queen) 〜 More Than Words |
| 11 | Ghost |
| 12 | Mother Popcorn (Sam Cooke/James Brown) 〜 Cupid's Dead |
| 13 | Take Us Alive (inc.That's All right (Elvis Presley)) |
| 14 | Flight of The Wounded Bumble Bee (He Men Women Hater intro) |
| 15 | Get The Funk Out |
| ・・・Encore・・・ | |
| 16 | Am I Ever Gonna Change |
| 17 | Hole Hearted |