時は、 処は、 この日は生涯自分にとって忘れられない日となった。 そもそもそれは一本の電話から始まった。 ライブの数日前、会社から帰宅した私は家人から 「CBC(中部日本放送)から電話があったよ。バックステージがどうのこうのと...」と告げられた。 「バックステージ...?本当か」と私は大変驚いた。 この電話で思い当たる事といったらもう、数日後にせまった「FIREHOUSE」のライヴのことしかなかったのである。 実はこのライヴチケットはCBCラジオの日本一の長寿洋楽番組「トップリクエスト」を通して入手したのだが、この番組は頻繁に番組独自の先行予約制度「スペシャル・リザーブド・シート」というものを行っており(最前列から10列目まで何人という有りがたいもの)今回もその流れで購入したのである。 また時々、この番組ではCBCが主催のライブなどでバックステージご招待ということもやっており今回の「FIREHOUSE」は正にそれだったのである。 しかし予約受付の時や先週の放送ではバックステージご招待などは一切触れられていなかったはず。疑問に感じたが伝言の指示通り折り返しCBCの番組担当ディレクター(Slash田中氏)だったか、Epic Sonyの担当の方だったかに電話を掛けた。 すると予約者の中から抽選で当たったということだったのである。当日のライブの入りを見ても超満員であったこともあり、数多くの予約購入者の中からの抽選に当たったことになる。 それからのライヴまでの数日は大変なものだった。 英会話の本を購入し、簡単な挨拶の勉強、そしてメンバーへのお土産の選択など夢のように時間は過ぎていった。 そしてメンバーのお土産はSlash田中氏の提案もあり受け狙いとして「赤福」と「坂角のゆかり」とベースのペリー・リーチャードソンさんがスティーヴン・キングの熱狂的なファンということもあり(VIDEO「ROCK ON THE RADIO」の中でそう語っていた)自分もキングファンであった為キングの分厚い解説本(確か作者はキング研究家の風間賢二氏だったような。もちろん日本語。)をプレゼントする事にした。 いよいよ本番当日。 ライヴには会社の同僚と行くことになっていた為、栄(名古屋市中心部)の松坂屋で「赤福」と「坂角のゆかり」の購入を付き合ってもらう。その後軽い夕食の後、いよいよ会場へ。すると.. ボトムラインの前にはすでに長蛇の列が出来ていた。 自分達もその最後尾に並んだが、その時の私はいつもと気分はあきらかに違っておりハイになっていた。この時ほど「俺はメンバーに直接会えるだぜい」と叫びたかった事はなかった。 やがて開場したボトムラインに入ると後の事を考えて2階のバルコニーに席を確保。 Slash田中氏なども自分達の前の席を確保していた。 客の入りはいつになく超満員で危ないくらいであったが、(現にライヴの途中でC.Jが危険を察知し、客に押さないようにと注意を呼びかけていた。)「FIREHOUSE」への期待度の大きさが ひしひしと感じられたのだった。 とうとう開演時間になった。 SEとして大音量でメタリカの「Enter Sandman」が場内に流れ始めると観客の間で大合唱となった。 この時は一体誰のライブに来たのか錯覚した程であった。でも盛り上がるには良い選曲であった。 やがてメンバーが登場し、1曲目が始まった.............。 もう5年前の事なのでライブの内容は割愛させて頂くが、それは素晴らしいライヴであった。 |