そんなギターバトルも10分ぐらい続いただろうか、みんながやや飽きが生じ始めていたころ無事終了し 続いてポールのタッピング奏法によりあの特徴的なハチの羽音が再現された。
 曲は、そう「Bumble Bee」だ。
 これもギター雑誌に書いてあったようにイントロのハチの羽音をタッピングで出していた事を目の当たりにできた事にあらためて感動した。
 11曲目は「Street Lights」でポールのギタリストだけでなくボーカリストとしての面をアピールし、12曲目はまたMR.BIGの曲「Seven Impossible Days」を披露した。(この曲もやっぱりキーが低いような....。)
 また この曲ではビリーシーンばりにベースソロ(?)を披露。(ベーシストも「ズーターズ」のメンバー?)まあ、メロディをなぞるような簡単なものでしたが....。
 地味になりがちなベーシストが脚光を浴びた後は、おまちかねポールの最大のヒット曲「Green-Tinted Sixties Mind」があのタッピングと共に始まった。
 でも、いつもと音が違う。個人的にはこの曲のフレーズは何度も練習してきた為メロディー(音の高さも含む)は体に染み込んでいる。
 ゆえにその違いは、はっきりしていた。(ギターカポをしていたらしい。)
 そのイントロから歌が始まるとやっぱり違う。キーを低くして歌っていることは明白だった。
 エリックのようにオリジナルの高いキーで歌うにはポールには無理のようだ。それだけにこの曲は印象が大分変わってしまったが客はこの日、一番の盛り上がりだった。やっぱりこの曲は人気があるのだなーと納得。
 14曲目はパンキッシュな曲「I'm Just In Love」。(近くで少し高くなった所から無理矢理他の客にダイブするやつがいた。それも女。ダイブするやつはいいが、後ろから飛びかかられた方はたまらない。周りの迷惑を少しは考えろい!!)


 第一部はこの曲で無事終了。
 一旦メンバーはステージからはけたが、ポールを呼ぶ声は鳴りやまず2.3分ぐらいでステージに戻ってきた。
 その時のポールの衣装もまた派手なラメ入りGOLDスーツだったが、今回のコスチュームデザインはポールの奥方であるパトリシア・ギルバートによるものだけにその着こなしは堂に入ったものだ。でもやっぱり趣味が.....。
 それはさておき アンコール1曲目は「Million Doller Smile」2曲目はブルーズの「Red Rooster」でアンコール一部は終了した。と、ここまでは手に入れたセットリストどおりであったが、この後は謎であった。その為セットリストどおりにこのまま終了かと不安を感じていたが、客電はその後もいっこうに点かず、あきらかにもう一回アンコールはあるぞと言っているようだった。

 何分間かのブレイクの後、ステージが明るくなりメンバーは再び登場した。
 しかし、その中で唯一ドラマーだけが足を引きずっており、何か客に向かって言っていた。どうも足を怪我したとか言っている。
 ポールはそれを受けて「Newドラマー.........」とか言って迎え入れたのはポールギルバートTシャツを着た日本人風の女性。何かのコネで出演するチャンスを得た地元のバンドの子だろうか?
 正体が明らかにされることもなく彼女はすぐにドラムに陣取り、彼女のカウントで曲が始まった。これまたどこかで聞いた曲。たしかデビット・ボウイの曲のような。でもまた曲名が判らない。(後に「Blue Jean」と判明)
 謎のドラマーの素性が判らないまま曲は終わってしまった。ここで彼女はもう一度ポールに紹介されドラムキットからステージ中央に現れると、なんとポールと熱い抱擁!この時、謎の女性の顔をはっきり見て取ることができ、やっと彼女の正体が判明した。「なんだーポールの奥さん、パトリシアじゃないか!」
 以前、「Burrn」誌に載っていた小さな写真とは大分 印象が違っていた。(髪型が変わっていた)女性は髪型を変えるだけで印象が変わってしまうから無理もないか......。
 でも、さすがフェルナンデスU.S.Aに勤めていただけありますね。お世辞にも、うまいわけじゃないが普通、奥さんはライヴには出ませんよ。それもドラマーとして。(まあ最近、リッチーブラックモアのフィアンセ−キャンディス・ナイトとか、古くはリンダ・マッカートニーやオノ・ヨーコもいたから珍しくないか)
 パトリシアはこの1曲でステージの袖に引っ込み、続いて始まった曲は前回のMR.BIGの来日公演のエンディング曲「I Love You Japan」だった。
 いかにもライヴのエンディングという感じで日本びいきのポールにはライヴを締めくくるにはぴったりの曲だろう。(でも、これってマキタ(地元、愛知県安城市)の社歌だったようだけど..........またアイバニーズの星野楽器の本社も名古屋なので この地方とポールって深いつながりがあるみたい)



 何度もMR.BIGのライヴで本人を見ているがこんな近くで見るのは初めてであった今回、あらためてポールの背の高さに驚くなど改めて色々な発見をする事が出来た。
 また昨年末ポールから「クリスマスカード」をもらった事や、その件のお礼を込めてエアーメールを送った事、ポールと同じ年であるということで非常に親近感を覚えるものであり、奥方までが登場する真の意味でアットホームなライヴであった。



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