こうして 第2話が終了し本間さんが早変わりで
MCとして再登場。いつにもまして忙しい。 それから 本間さんの呼びかけで 柴山さん、宮沢さんまで登場。 割れんばかりの拍手で迎えられた。 先程の第2話の事も語られるがここで 今回、出演出来なかった黒澤さんの事について初めて正式なコメントがあった。 お話によれば 急病にかかり舞台出演にドクターストップがかかったとの事。 それで本番一週間前にして黒澤さんの 代役を誰にするかということで 白羽の矢を立てられたのがJUM補欠メンバーの 宮地雅子さんでした。と、ここで初めて今まで謎の女性が紹介された。 そこで 本間さんに大きな声で紹介され改めて 登場される宮地さん。 大きく手を挙げて派手なポーズでコミカルに現れた宮地さんに場内割れんばかりの拍手。 その拍手の大きさは 柴山さん、宮沢さんよりも ある意味大きかったかも しれない。これは急遽代役をされた大変さゆえ激励の拍手であろう。 その宮地さんから「JUMのチラシにも 激励のコメントを載せたんですけど 芝居の練習を見に行ったら いつのまにか『お前 やれっ』て事になっていたんですよ」 と事の経緯を説明された。 この時点では 宮地さんについて全く情報が無かった私であったが (後に あの二谷幸喜氏の劇団「サンシャインボーイズ」にも参加されていたベテランの女優さんだと判りましたが) 代役を引き受けられ わずか一週間程度でここまで他の柴山さん、宮沢さんとコンビネーションよく演じられているのを見て感心してしまった。長い準備期間を経て作られた舞台を壊すことは出来ないというプレッシャーも大きかっただけに この舞台を成功するかどうかの重要なキーマンは宮地さんであったのは間違いないでしょう。 JUMの今日の本番にこぎ着けるまでの経緯説明の後は再び本題に戻り本間さんはモニターに映し出された次の演目のキーワード『舞台女優、勘違い、ゴルゴ松本』について説明をされた。 なんでも 次はみなさん、自分自身、実名で登場されるそうである。 そして 宮地さんは黒澤さんの代役なので、黒澤さんを名乗り演ずるという。黒澤さんよりは 随分(失礼!)年齢が上である宮地さんが”黒澤さんになりきる”ということが 既に今後の展開を予感させるかのように観客の間から笑いがこぼれていた。 そんな中、宮地さんをはじめみなさん、笑顔で退場。 再び本間さんの掛け声によって『舞台女優、勘違い、ゴルゴ松本』の芝居が始まった。 設定は ある舞台稽古場。 一番に入ってくるのは柴山さん。役名ももちろん 女優 柴山智加。 我々からもっとも離れたブロックに腰をかけ、足を組んでいる。 やがて そこに あくせく遅れて入ってくる宮沢さん。 もっとも近くのブロックに腰掛けられる。 こちらも 女優 宮沢美保を本人を演じられている。 ただ 柴山さんが舞台を既に10本ぐらい経験ずみのある意味、ベテランなのに対し、宮沢さんはTVを中心として舞台は今回が初めてという新人という役回りで 実像とは多少異なっているようだ。 初めての舞台、そして初顔合わせということで宮沢さんは緊張されている。しきりに舞台経験者の柴山さんに舞台の経験談を聞きたがるなど柴山さんに尊敬の念を 持っているようだ。 そこに息せき切って入ってきたのが女優 黒澤ゆき江を演じられている宮地雅子さん。 彼女もこの(設定上の)舞台の為にオーディションで 選ばれた女優。しかも 彼女も初舞台である。 挨拶もそこそこに宮地さんは独自に発声練習、柔軟運動をされるが それが彼女のキャラクターを伴って とってもおかしい。 「まめ まめ まめ〜」という発生練習では 大爆笑を誘っていた。 宮地さんの例に倣い、柴山さん、宮沢さんも準備運動ぐらいは しておいた方がいいかと開始する。 偶然にも 3人ともほぼ 同年齢ということで(ここでも 実際は 年齢が突出している宮地さんに対し 笑いが...)ようやく 3人の間にうち解けた雰囲気が出来てきた感じになる。 そうしている間にも 話題は今度の舞台の演出家の事へ及ぶ。 柴山さん、宮沢さんは有名な演出家である「岩松 了」氏 と聞いていたところに実際は その一字違いの「岩松 竜」氏と 聞いて意気消沈。そこに噂をすれば影という事か 当の「岩松 竜」氏本人が登場。 もちろん こちらは本間さんが演じている。 それも なぜか手に竹刀を持って... ことに舞台演出家と聞けば、あの”灰皿飛ばし”の蜷川幸夫氏を筆頭に 強面な人を想像しがちだが 実際に竹刀を持って演出される なんて事はあるのだろうか?そのあたりの事も気になる本間さんの登場であった。 またその本間さん演ずる演出家も 大してセリフがないのだが 竹刀をバシバシ叩きながら目で色々指示する。 3人の女優陣は ここからまたフルイに掛けられるのではと 指示された(と思い込んだ)テスト項目を 順々にこなしていく。 それが「せんだみつおゲーム」(「せんだ」 「みつお」 「ナハ ナハ」と言い合う)やら その変形型、間寛平の「『かいーの』 ゲーム」(「はざま」 「かんぺい」 「かいーの」と言いながら、間寛平の尻をこすりつけるポーズをする))、またはゴルゴ松本の「ゴルゴ命」のポーズをする「ゴルゴ松本ゲーム」などという到底、芝居のテストとは思えないものばかりで場内は当然ながら大爆笑。 まさか 柴山さんが!宮沢さんが! ふたりでお互いお尻をこすりつけあったり、 「ゴルゴ命」のポーズをするなど考えられなかっただけに鮮明な印象が残ってしまった。 だがそんな恥ずかしいテストを受けながらも毎回褒められるのは 宮沢さんのみ。特に宮地さんは叱られてばかりだ。 誰の目にも宮沢さんへのエコ贔屓であることは明らかである。 やがて宮地さんは「フケ顔」とあまりにもひどい一言が本間さんから浴びせられ 泣き崩れてしまう。それを慰める柴山さん、宮沢さんという芝居が 続いているが いつのまにか騒動の当事者、本間さんは退場。 そんなところに掛かってくる一本の電話。 「岩松は今、出たところですので 稽古には遅れます...」 なんと あの本間さんは演出家の「岩松竜」氏でもなんでもなかったのだ! 正に キーワードである「勘違い」。 しかし、演出家でも無い一般の素人に「フケ顔」とけなされた宮地さんは より一層 涙でくれるのだった.... 最後のオチで 全てのキーワードが出そろった第3話も 宮地さんにはキツいブラックジョークドラマあったが もし黒澤さんが演じられても このような展開になったのかそれとも 宮地さんのイメージに合わせ咄嗟に芝居内容を変更し当初の「即興芝居」のテーマに沿ったものになったのか非常に気になるところである。 そして 再び、MC、Mr. CHIBEEである本間さんが登場。 今回のJUMもいよいよ後半戦に突入する事を告げる。 次の芝居は前半の「即興」を主体としたものではなく もうちょっとカチッとした芝居らしい芝居であることを発表。 芝居のタイトルは「バカ姉妹」 なにやら またまた意表をつきそうな芝居である。 今度の舞台は 深夜のとあるファミリーレストラン。 いきなりウエイトレス姿で登場する宮地さん。 アンナミラーズを彷彿とさせるようなその衣装はあまりにも宮地さんとイメージがかけ離れている為 一目で笑いが起きる。 これは「つかみ」どころか「反則」だ。 そこにやってくる柴山さんと宮沢さん。 今回は先ほどまでの白い衣装とうって変わり 両人とも 普段着のような装い。 どちらも下はジーンズ、そしてミュールを履いているが 柴山さんはセクシーな感じ、宮沢さんはカジュアルな 感じでまとまっている。 そんな二人がファミレスの入り口にやってきてウエイトレスな宮地さんが対応する。 ただ その応対ぶりがあまりにもマニュアル的というか 杓子定規な為に笑いを誘う。特に 「担当は私、サギノミヤタマコ(鷺ノ宮玉子)です」 となんでもセリフの最後に自分の役名を付け加えるのが 観客の笑いのツボをがっちり掴んでいたようであった。 店の中に入って 案内された席(舞台には ブロックの他、 特別にテーブルも用意され、そこにはファミレスらしく 砂糖等、備品も完備されている)につくと 舞台登場時から 続いていた言い争いが ここでもまだ続行中。 芝居のタイトル通り、今回の設定は柴山さん、宮沢さんは姉妹。 柴山さんファンにはお馴染みの「参宮橋 法子(のりこ)、律子(りつこ)」という 姉妹設定である。 もちろん 柴山さんが「のりこ」、宮沢さんは「りつこ」。 この二人が クラブ帰りで遅くなり終電に乗り遅れてしまったことが喧嘩の原因らしくそれが二人の間に険悪な雰囲気を作っていた。 とは言っても そこは姉妹。 言い争いに疲れ 暇を持て余してくると今までの仲違いも忘れ、さあ 始発までどうやって過ごそうか?という算段に。 最近、知り合ったばかりの男友達を呼び出そうかどうしようかと またまた姉妹間で一悶着ありながらも妹、律子の強引な押しで携帯でなんとか約束を取り付ける ことに成功する。 このやりとりの間にも 暇つぶしの為か のりこは他のテーブルの客の男に色目を使いしかも その客の男というのが我々観客という正に観客参加型の芝居になっている。 そして そんな様子を時には聞き耳を立てながら 様子をじっくり観察するサギノミヤタマコ。 時には他の客にも給仕も行う(これが 最前列の客を −Iさんのすぐ横の方−ホントの客に見立て 注文の やりとりを実際に行っていた)のだが耳はいつも のりこ・りつこ のテーブルに張り付いていた。 ここで 一旦、男友達と待ち合わせの為、ファミレスを 出て舞台を退場する のりこ・りつこ姉妹。 そこに入れ替わるように入ってくる阪神のベースボール キャップを被った男性。 演ずるは もちろん本間さん。 彼はサギノミヤの恋人らしいのだが風情は見るからに非常に怪しい。 そこにまたまた のりこ・りつこ姉妹が舞い戻って来る。 同じような受け答えで出迎えるサギノミヤ。 先程と全く同じ席に座る二人。 またまた始まる姉妹喧嘩。 どうも 呼び出した男友達も次の待ち人までの 時間つぶしの逢瀬だったらしく時間が来たら じゃあ バイバイ.... (この美人姉妹を振るとは もったいない事をする男もいたものだ(苦笑)) このそっけない男の態度への怒りの矛先は いつのまにか元々の知り合いで あった姉に向けられ 姉妹喧嘩の原因になっているのだった。 しかし しばらく続いた言い争いにも疲れたのかのりこはまたまた周りのテーブルを物色。そこに目についたのが先程の本間さん演じる怪しい男である。 そこで のりこは色っぽい仕草を作ってその男に色目を使う。 その仕草が あまりにもオーバーな為、苦笑混じりの笑いが客席から こぼれる。(でも男性陣にはいい目の保養になりました。) その誘いにのって 男はのりこ・りつこのテーブルにもやって来た。 男は医者で銀座で開業しているという。 でも その話が辻褄が合わず益々怪しい。 だが のりこと同じ阪神ファンということで話も盛り上がり いつのまにか意気投合。惚れやすいのりこにはこの時、既に未来の院長夫人の姿が 見えていたのかもしれない。 そんなアツアツムードの様子を訝しげに見ていた男の恋人 サギノミヤはウエイトレスの仕事が終わったのを機に 普段着に戻って男の元へ。先程までののりことの事を問いただす。 男は悪びれる様子もなくサギノミヤの疑念を晴らすように こう言い放すのだ。 「本気な訳ないじゃない。遊びだよ。遊び。君が来るまでの暇つぶし」 これを聞いて愕然とするのりこ。おまけに男の素性も 医者というのは全くのデタラメ。簡単に言ってしまえば サギノミヤのヒモであったのだ。 あわよくば のりこと今夜...と思っていた男は なんとかサギノミヤを納得させ、サギノミヤと男は再び 熱いムードへ。これはもう「バカップル」そのものだ。 サギノミヤと男が去った後、姉妹だけが残された ファミレス店内。 「もう大丈夫よ」と平静を装いながらも先程の事が 相当ショックなのりこをりつこが慰める。 そこで語られる子供の頃の思い出。 懐かしさに心和みながら のりこの心も癒されていく。 そしてタイミング良く携帯に電話。 姉妹を心配しての父からのものだった。 気付けば もう明け方近く、そろそろ始発も動き出す時間。 元気よく それも担当のサギノミヤも帰ってしまったと 堂々と無銭飲食?をして店を出ていくのりこ・りつこ姉妹。 さて この「バカ姉妹」の明日はどっちだ? 最後は姉妹らしくホロッとさせた「バカ姉妹」。 余韻を残すかのように 舞台から柴山さん、宮沢さん が退場されていくと場内から大きな拍手がわき上がった。 その中で 再び黒の衣装に身を包んだMr. CHIBEEこと本間さんが登場。 その本間さんから「JUM!」とコールされ本日の主役、柴山さん、宮沢さん、宮地さんが走って舞台に戻って来られた。 衣装は先ほどのままだ。 ここで 柴山さんなどから我々、観客に対して感謝の言葉が述べられた。4人そろって深々と会釈をされると いよいよフィナーレ。 先程までの どこかこわばった笑顔の柴山さんがここでは いつもの満面の笑顔に戻っていたのが印象的であった。 4人が舞台から去り 場内が明るくなってもしばらく放心状態の我々は 事前に渡された今回の芝居のアンケートに記入する事で心を落ち着かせようと努めた。 興奮状態にあった客席も徐々に皆が帰宅の徒についたことで落ち着きを取り戻し 業界関係者の姿もチラホラと見かけられた。 結局、お花が渡せなかったことが悔やまれたが ここで主催者側の方から 「(出演者の)関係者の方は併設のカフェに どうぞ」と口頭でアナウンスがあった。 併設のカフェとは 芝居前にトイレに行くとき私も 通ったのだが 机が3つほどのこぢんまりとした 部屋である。 さっそく 支部長さんを先頭に我々もそちらに向かう。 だが 先程の係りの人に止められてしまい我々の「直接、お花を渡したい」という 願いはあっさりと却下されてしまった。 個人的には今回、芝居を見ることはもちろん目的であったが 掲示板を通じて交流させて頂いていた柴山さんにご挨拶しておきたいという願いが叶わなかったのは 辛かった。昨年の林優枝さんの舞台の時のように 事はうまく運ばないものである。 そんな思いの中、仕方なく会場出口に向かう我々。 出口から続く 階段では暗闇でよく判らないが逆に会場入りしようとする列にも遭遇。 あきらかに業界の方など 関係者の方々であろう。 私も会場内で俳優の近藤芳正さんらしき方を見かけたので(金髪にされて イメージがかなり変わってましたが)この中にも 見知った俳優さんも多数いらっしゃるのではないだろうか? それだけ今回の「JUM」の初舞台が各方面から注目されていた証拠で ある。(後の情報ではTOKIOの長瀬さん主演の「ビックマネー」にも 出演されていた相島一之さん、そして なんと柴山さんのお母上も見に来られていたとのこと。お会いしたかったです) 階段を降りると 出待ちをされているファンの方達だと思うが そこだけ 黒山の人だかりとなっている。 その中で先に待って頂いていたIさんと合流した我々は 後ろ髪を引かれる思いで会場を後にしたが、その時 暗闇の空からは私の心情を察したかのように小粒の雨がポツリ、ポツリと降り注ぎ始めたのだった。 柴山さんに 直接お会い出来なかったという残念さは あるものの 芝居が非常に面白かったというだけで かなり満足な気持ちになった。 これは 客席と舞台が余り離れていないという 「客席参加型」の芝居であった事がよりライブ感を 高めた結果であると思う。 普段、舞台を余り見る事のない自分にとっても 今回の「JUM」の公演で 芝居にはこのような 側面、やり方があったのかと 新たな個人的『興味への扉』を開いてもらった感じであった。 |
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