秘訣のまとめ


 遠くへ飛ばすための秘訣を紹介いたしましたが、ご覧になられた方の中には、本当にそうなのだろうかと疑問を持たれたかと思います。

 キャスティングについては、これまで、第一人者といわれた人たちが様々な形で、遠くへ飛ばすためのテクニック等を示してきてくれました。先達の功績は大きいものがあり、自身の飛距離アップに貢献した点は数多くありました。

 しかし、1mでも遠くへ飛ばしたいと試行錯誤する中で、それを取り入れても結果がついてこないことも見られるようになってきました。定石の見直しのようなものです。
 「振るな、曲げろ」「右手で押せ」「左手を使うな」「ロッドエンドからリールまでは短めに」「ロッドエンドのバランサーはいらない」は、これまで、その逆を私自身が遠くに飛ばしたい一心で行ってきたことなのです。
 そしてこれらは、陥りやすい罠でもあるために、あえて秘訣と表現した次第です。

 ここに示した秘訣を理解していただけるなら、見る目も充分に養われると思います。体格、ロッドの使い方等見た目の派手さに惑わされることなく、誰が遠くへ飛ばすことができるかを的確に見分けられるでしょう。

 投げ釣り人口は多いものの、ロッドを使って遠くに投げることは50年弱程度と歴史の浅いものです。また、グラスファイバーからカーボンへとロッドの材質が代わり投げ方にも影響を及ぼしましたが、カーボンの歴史は更に浅く、ここ20年程度に過ぎません。技術的には確立されていないと見るのが一般的であろうと思います。
 技術未発達だからこそ、改良・改善の点は多く存在します。ここで表現したのはその一部にすぎないと考えています。秘訣になりそうなポイントはまだまだありそうです。

 「1mでも遠くへ飛ばしたい」。投げ釣りフリークなら誰しもそう思うでしょう。自らのため、そして投げ釣りフリークのため、秘訣をバージョンアップしていきたいと思います。