秘 訣16

思いっきり振る

 キャスティング競技は決められた方向性のなかで最高飛距離を競うものです。一部の競技には純粋に正確性を競うものもありますが,このHPで扱っているキャスティングとは,限りなく飛距離そのものです。

 当然,コート内に入らなければダメなわけですが,だからといってコートに入れようと力を調整した投げ方,いわゆる置きに行くような投げ方をしてはいけません。
 競技会に出るような面々は,このような人は少ないと思っていましたが,投げ方を見たり話しを聞いたりしているうちに,このように飛距離よりも正確度を優先させ手加減して投げてしまう人が決して少なくないことが分かりました。

 確かに,試合において「F」はつらい。しかも連続「F」は加速的に気持ちを落ち込ませるものです。
 だからといって,とりあえず記録を残そうなどとした投げをしては,いつまで経っても上位には食い込めません。キャスティング競技の門を叩いたのは,飛距離で他の者と競い勝ちたいと考えたはずです。ですから,この気持ちを後退させることは決して飛距離にプラスとはなりません。

 まずは方向性をつけて,徐々に力を上げて,MAXパワーで投げる,という方法も無いわけではありません。しかし,この方法は,あくまでも方向性重視です。

 とにかく,思いっきり投げる。オモリをロッドに載せて力強く振り切る=押し込むことを繰り返すのです。仮に方向が多少ずれたとしても遠くへ飛ばしたときの感触は明らかに違うと体感できると思います。
 この明らかに違う感触は,最初は10投に1投も無いかも知れません。しかし,これを練習によって,その確度を次第に高めていけば良いのです。
 繰り返していくうちに,必ず方向性が定まってきます。

 思いっきり投げる。これがなければキャスティングをやる意味がないというものです。

 もちろん,安全には必要以上に注意を払うことは言うまでもないことですが。