私の気持ちはエコパのアンダーグラウンド 2006年4月20日
 My heart just sinks to the ground.
  (Words from the album "In through the outdoor" by Led Zeppelin.)
 「私の気持ちは地にめり込んじゃったぜ。」
 エコパのWSCT。正にこんな感じです。
 結果が結果だっただけに,K&Tに載せるつもりはなかったのですが,自分自身消化しきれないところが残っているので,一応の区切りとしての反省をここに記すことにしました。総括をしておかないと,次のステップに進めそうもないし,練習するにも気が入らない,だからここで。語るはカタルシスに通ずるものでもあります。ただし,雄弁に語るものではないので,今回はコンパクトにしたいと。

シマノHP集合写真に私の姿は無し。
エコパには行ったのですが。
 全く歯が立たないのならあきらめもつくのですが,原因の所在は全て自分自身にあったものですから,悔しさこの上のないものでした。
 掲示板にも記しましたが,最悪のシナリオは,コートに入るのは当然で良い投てき感覚があったのにもかかわらず,負けてしまうこと。投てきとしては何ら問題がないのですがどうにもならない飛距離差。こうなってしまいますと,打つ手が無い。試合に出るとしても全く勝ち目はない。・・・撤退・廃業?こうなれば仕方がないと思いますし,あきらめもつきます。

 不幸にも?そうはならなかった。それだけに悔しさ百倍なのでした。若手の田村さんからは「マイナスのオーラが出ていますよ」なんていわれましたが,正にそのとおりだったでしょう。2次予選,決勝を見学させていただく気なんて全くなかったし,大会終了後の集合写真にも参加を控えさせていただいたくらいですから。
 大人げない態度は百も承知。自らに対する反省と厳しい仕打ちを込めたのです。悔しさ・情けなさが体を動かそうとはしませんでした。入賞された方に対して礼を失したことは深く反省しております。入賞された,おめでとうございます。次回,お会いすることがございましたら,ご面倒でもおつきあいよろしくお願い申し上げます。

 そう,つらいですが私個人の結果について言わなければなりません。
 第1次予選。2Fの後かろうじてコートに入り記録を残すことができ,Bグループの2位として予選通過。第2次予選。2F,即敗退。
 最大7回までできる投てきが5回で終わり。5回の内たった1回しかコートに入らなかったということ。この1回だって偶然にも入った程度に過ぎませんでした。 全5投は全て右抜けです。この5回の感覚は全て同じであって,指にかかった感覚はありませんでした。偶然の1投も同じ。コートに入っても指にかかった感覚がないものですから,飛距離なんて知れたものと思ってしまうのです。右に行っても指にかかった感覚やロッドに載った感覚があるならば,右利きの場合,左に行くよりは右に飛ぶことは問題ないのですが,「これじゃ,コートに入っただけで予選通過なんて有り得ない。」と思った次第です。
 事実,セーフの白旗が上がったにもかかわらず,直ぐさまタックルをしまい込み,完全な帰り支度を調えたくらいです。本当は自分が悪いのに,ロッドを折りたくなりましたし,帽子を投げつけたりして。

 第1次予選が終わって,昼食。これを摂りながらの予選結果コール。あに図らんや,通過です。頭は混乱。店じまいしてしまったくらい完全にあきらめていたものが復活。ただし,納得は行くものではない。出された昼食も,食欲がないのに無理矢理押し込んだ感じでした。

 ダメダメの投げなのに予選は通過。指にかかる投げができれば,そして,まともにコートに入れることができれば。
 肉体と精神のアンバランスが,不甲斐ない結果をもたらし,こころを痛めつけるというネガティブフィードバックに陥ってしまったのです。(※帰りのクルマの中で吐き気がしたのにはまいりました。病気が治っていないという見方もありますが,結果が悪かったからだろうと思いたいのです。)

 普段の私は,キャスティングに寛容ではないワイフにメールを送るなどという睦まじい行動はしないのですが,試合終了時のメール交換記録がここにあります。
 送信者:T
 題 名:ダメだった
 内 容:くやしい。一回戦は勝ち上がったが二回戦はファウル負け。情けないくらいくやしい。決勝を見学なんて屈辱的。四時にならないと帰れない。コートに入ればどうにかなっただろうに。内心,自信があっただけに余計くやしい。気をつけて帰宅する。
 返信者:ワイフ
 題 名:re:ダメだった
 内 容:残念でしたね。でも試合に行かれただけでも,良かったんじゃない。気をつけて帰られたし。

 少々説明が必要なので付け加えます。
 私の「内心,自信が・・・」ですが,2週間ほど,出勤前に早起きをして朝練をしたりして,それなりに調整してきたものですから,思いこみがあったんです。「屈辱的」はイチローさんのマネに過ぎません。
 ワイフの「試合にいかれた・・・」は「全国大会に行けたから良かったじゃん」という意味ではありません。ここ数年,私は体調不良に陥っているところでしたが,今年に入ってどうにかアイドリングから巡航スピードに移行できるまで戻ってきました。昨年もエコパの権利はありましたが静岡まで出かける体調上での自信が無くて参加を見合わせていたのです。そのような状況から見れば,出かけられるようになっただけでも良かったじゃないかというワイフの心暖かい??気遣いです。(※基本的にワイフは私には厳しい。しょっちゅう「甘えてんじゃないの。」と言われてます。それに反抗するので我が家では諍いが絶えません。)
 まぁ,ワイフのご発言,至極ごもっともでございまして,このメール交換をして,少しは気が落ち着いたのも事実であります。

 納得のいかない試合は,情けなく,そして悔しい。こんな気持ちになるものだからキャスティングの世界から離れなれない。いや,勝てば勝ったで止められなくなる。いずれにしても,この手の競技の世界に入り込んだら抜け出せないということなのでしょう。
 来年のWSCTはどうなるだろうか。まずは出場を目指すところから始めなくてはなりませんね。遠征できる健康が大切。そして謙虚さも必要。
 「そこまで本気になるこたぁないのに」といわれても,本気モードになっちゃいますね。きっと。

 それがキャスティング。ただそれだけ。さぁロッドを振ろうではないか。
 That's just casting. That's all. Now, let's get moving.