今年は近くのキツネを追えばいい 2007年4月23日
 今年も性懲りもなくエコパに行って来ました。
 昨年は,前日深夜に茨城を出発,不眠で試合に臨んだのですが,勝負に出るには,寝ないで試合に出るなんて無謀というもの。仕事の関係で茨城組全員が前泊できるわけではありませんでしたが,都合が付く者は前泊としてエコパに乗り込みました。
 T濱,W辺,ON沢の3名で前泊したのですけれど,せっかく静岡に来たんだからということで,夕食は鰻重にしました。
 掛川駅前の「甚八」というところで,宿ご推奨お店。6時過ぎに行ったのですが暖簾がしまってある。でも中にはお店の人がいて。原則7時にはお店じまいするそうなので,早々と暖簾をしまいお客さんをロックアウトとのこと。少人数だからどうにかして,とのリクエストに快く応えていただけて入店。中には常連さんがお食事中。限定的な感じがして期待が持てそうでありました。
 奮発して「松」を注文。できあがりまでに時間がかかりそうなので,ビールを少々頼んだりしまして。
 待つこと20分,できあがってきた鰻重を食するのであります。いつもろくなモノを食べていないせいか,これが美味しくて。アルコールと相まって,得も言われぬ嬉しさに前身浸ってしまいました。瞬間でもこの時感じてしまったことが多少なり影響した可能性があります。
 「美味しかったなぁ。良かったなぁ。なんかもう満足しちゃったなぁ」。この気持ち,3名とも思ってしまったのがいけなかった・・・・・でも,来年,エコパのチャンスがあったら,また食べに行っちゃおうっと。

 さて,大会当日。本番であります。昨年の予選会の結果をエコパでどう結実させるのか。
 ターゲットはフリー種目です。これに賭けて練習を積んできました。
 その結果。一回戦敗退。
 2006の予選会で複数回の勝利を収めたにもかかわらず,なんたる情けない結果とお思いの方も,さぞ多いことでしょう。もちろん私もそう思っています。
 掲示板に,ほんの少々触れましたが,一回戦はあの程度でもどうにかなるとタカを括っていたところがあったことは事実。当落線上にいたことは分かっていましたが,そうはいっても8位までにはどうにか入ると本当に思っていました。2回戦では,もうチョットブースト圧を上げて,決勝ではフルスロットル。ゲームプランは今でも完璧だったと思っていますが,一回戦の第一投のFによって,全体にズレが生じました。このFの影響は大きく,昨年のエコパの第一投と重なるところがあったものですから,嫌な予感に全身覆われてしまいました。昨年との違いは2・3投と修正できたこと。自分でも内心良い出来と考えていますが,ついていなかった。「あの日のフリーは僕の日じゃなかった。ただそれだけ」そう考えることにしています。・・・あーっ,でも悔しい。

 昨年の負け方をもう一度繰り返すことはしませんが,昨年は一緒にエコパで戦った茨城バトルの面々とともに大いに悔しがり,以降の予選会で全国大会で戦えるよう多くの大会をセットしたり他流試合に行ったりしたものです。
 例えば昨年の優勝者であるS沢コンチ様が出場される大会とならば,自らのレベルを確かめるべく,気合いを入れて試合に出かけたものです。
 とにかく,できる範囲で(ちょっと無理もしたか)多くの試合をこなし,置き場所に困るほどのカップをもぎ取り,自信を積み重ねてきました。

優勝決定の瞬間。顔が赤いのは画像処理の関係。前日のアルコールではありません。
 一回戦敗退は,2006年の予選会結果をチャラにするような内容であって,大いに気持ちを萎えさせたのですが,最終的には今年のエコパはこれらを全て吹っ飛ばして余りある結末を我々に与えてくれたのであります。
 既に重要無形文化財の領域にあるマスターE藤の優勝です。
 多くの予選会を共に戦ってきたマスターが優勝。結果として,茨城バトルや投専会がセットした試合の,格や質のレベルの高さを示してくれたことになるわけで,うれしく,そしてありがたく思う次第です。
 キツネはS沢さんからE藤さんへとバトンタッチ。これからは,身近にいるマスターを追っかければ良いから,昨年よりは移動距離が減るかも知れません。
 「茨城グループは全国大会出場者を増やすために,やたらめたら予選会をセットする」なんていわれるかも知れません。でも,キツネはこの大会に出没します。みんなで追っかけましょう。今年のキツネはみんなに追っかけられると余計に喜ぶと思います。


 それにしても,今年のE藤さんの優勝には,いくつかのことでキャスティング界に衝撃が走ったことと思います。氏の投げ,タックル,取り組み姿勢には???なものが多くつきまといます。従前の概念をひっくり返すようなこともあります。

 まず,投げ。地を這うような超低空弾道。誰でもできるようなものではありません。エコパスタジアムには一階席と二階席スタンドの間に空気抜けのスリットがあり,この層に沿って風の流れがあるような無いような。この薄い層に少しでも長い時間シンカーを入れることができるとなれば飛距離は伸びる。こんな仮説はいかがでしょう。
 次にタックル。特にガイド。ハイスピンダーでトップを含めて4個付け。トップのサイズは8o。スレッドは使わず銀テープ,しかも真直ぐに付いていない?!?ショックリーダーは3〜8のテーパーで特に長さ調節なんてしない。道糸は0.27o以上。信じられません。あまりにも無頓着です。研ぎ澄まされた鈍感力とでも言っておきましょう。
 氏に言わせると「ガイドはまっすぐの方が良いんだけれど曲がっちゃうんだよね。でも距離変わんねぁからさ。糸の太さなんか測ってらんねぇからな,細けりゃ失格だけどさぁ,太けりゃ大丈夫だろ」。恐ろしいです。規格外です。メーカー泣かせです。タックル命マニアはショックです。
 そして,取り組み姿勢です。大切な大会の前日なのですけれど,深酒OK。本人はリラックスのためといっていますが,翌日もハングオーバーでリラックス状態かも知れません。加えて,数年前にナマリの大会で「キャスティングは60歳から」といってキャスティング界を震撼させましたが,今回で閾値が65になってしまいました。激震です。

 恐るべき人であります。ビックワンの冨永氏によれば,E藤さんをハイジと呼ぶそうです。私には恐ろしくて,この言葉の説明が・・・ハイパーおじい・・・

 私はこの領域には到達できそうにありません。