2008WSCTのエコパ 2008年4月15日
 とうとう,やっと,ついに,フリー種目で優勝することができました。
フリー終了後の写真。完全にホワッとしてしまっています。「スッゴクウレシイ!もうどうでもいい!」状態。

 いろいろあった一昨年&昨年と悔しい思いをしてきたので,今回の優勝は,ものすごい満足感・充実感・達成感があります。
 優勝が決まった後,多くの方々から祝福の握手。「ありがとうございます・ありがとうございます・・」といいながら,何回も頭を下げたのですが,あまりに嬉しかったので,終いには涙が出そうになったくらいです。(※頭を下げたままなので涙目を見せないで済みました。)

 昨年以上にネタはあるので,どの切り口で感想を語ろうかと考えてしまいます。「優勝したから饒舌だ」といわれれば,まぁ,イエス,はぁ,そうです。すみません。

 本題のフリーの話の前に,無改造ショートロッドを済ませてしまいましょう。 
 こちらも勝ちたかっただろうと問われれば,その答えは「イエス」です。
 表彰台に上れなくて悔しいだろうと問われれば,「どうですかねぇ」って言う感じです。
 フリーと無改造いずれかをと問われれば,無差別級的な感じがするフリーを選びます。
 このフリーに全勢力を投入して優勝したものですから,安堵感を伴いながら何となくホワッとしてしまいました。リラックスして無改造も良い結果に結びつくともいえますが,そんな気の抜けた感じで勝たせてくれるほど甘いものではないことも十分承知しているので当然の結果です。これはこれで良かったと思っています。それにしても村田さんはすごかったなぁ。液晶テレビを2台ゲットしてどうするんだろうか。

 さて,フリー。2006年は気持ちが地面にめり込み,2007年は無改造2位という何となく素直に喜べないスーパーグレーな結果。予選会ではかなりの好成績を連発しておきながら本戦フリーでは今ひとつと言うよりも全く精彩を欠いている状況。4月時点の私置かれている状況は,「こんなことを今年も繰り返すようならば,2008年のこれからの予選会出場も引き気味になってしまう」という追い詰められたところにありました。

 最低でもベスト8人に残りあわよくば優勝をが基本形。実はこれまでベスト8に残ったことはないので「あわよくば入賞」が一般的な感覚であるのでしょうけれど,2007年において16予選会中7試合で1位,勝率43.75%を出している者としては,一度はエコパ優勝の称号を得ておかなければ,と思っていたからです。勝っておかないとハートの弱いヤツとの揶揄されるのもいやなのですが,このWSCTフリーのエコパ優勝は,トップキャスターズトーナメンターとして身につけておきたい称号の一つであると強く意識していたからです。

 今回の一大ポイントは何と言っても一回戦です。この入り口を通らなければベスト16−ベスト8に繋がらないのですから当然といえば当然です。昨年のゲームプラン「一回戦はそれなりに入れていき,二回戦でちょっとブースト圧をあげて三回戦でフルスロットル」をやろうとは思っていなかったのですが,1・2投は気の抜けたキャスティング。投げている本人はその時に気づかなかったのですが,いつもの私を知っている人から見ればかなり振りが鈍い状況だったようです。今から思い起こせば,何となく浮ついた感覚があって集中力に欠け今ひとつ力が入らない感じでした。3投目の際には,これではいけないと気持ちを引き締めてキャストしたのですが,右抜けF。これがコートに入っていれば何の問題もなく上位通過したと思うのですが。
 この時点で,14cm足らずで次点に泣いた2007年が頭をよぎりました。予選通過の自信・確信は全くありませんでした。次のステージの支度をしたのに不通過だとかなり格好悪いと思ったりもしたので,ここは一度撤退を決め込んで,タックルをたたんでしまいました(※タックルの片付けは2006年と全く同じ行動・・・)。最終的には通過するのですけれど次点の方に申し訳ない8位ギリギリだったわけです。

 ベスト16の戦いも結構危ういところがありました。投てき的には一回戦と違って普段のキレ。一投目の感触が良かったので,これでほぼ大丈夫と思っていましたが,実は二投目に入り風が追い気味になり一回目の最長さえも消されてしまう好記録連発。二回目も気を抜かなかったから助かったようなものでした。この二投目。感触としてかなり飛んだ自信はありました。そしてもう一つ大切なこと,私の前者の投てき草野氏も飛んでいるのは分かっていたということ。
 ただここは,一位である必要は必ずしもないとも思いもしました。これに関してジンクスがあります。二回戦のトップ通過者は優勝していないということです。そして,昨年は2位通過の遠藤さんが優勝しています。これは2008年も当てはまることになるのです。

 決勝。心強いことにいつも予選会を戦っているマスター遠藤御大,川井氏も一緒です。1投目,第一投てき者の村田氏が99.76mを記録。昨年の遠藤さんの優勝記録99.60mを超える投てきでかなりのプレッシャーを以降の競技者に与えることになるのですが,ここでマスターが待機する私に極めて重みのある発言をしてくれるのです。
昨年度のチャンピオン,マスター

「決勝だからさぁ,入れにいっちゃいけねぇよ,ここは一発勝負をかける感じでいかなきゃあ」といいながら私の背中をトントントンと叩いてくれたのであります。

 そして・・・運命の第1投100.08m!

 重みのある言葉。ヨーダのものと同じじゃありませんか。
 Do, or do not. There is no try.
− やるかやらぬか,試してみるなどという悠長な状況ではない −

 そして,トントントンは「フォース」っていうことですかね。

 ということは勝ったのは実力じゃないということか。特別な力が働いたということなのか。

 私は,これを否定するつもりはありません。エコパに来る人は皆,高いキャスティングスキルを身につけた人たちです。運を天に任せるだけでは勝機はありませんが,一投ごとに変わる状況の下で一回戦,二回戦,決勝と勝ち上がり栄光をつかむには,運を味方につけなければ,その達成は難しいでしょうから。

 もう一つジンクスを。
 「二度勝った者はいない。当然連覇した者もいない」

<おまけ>
 左側後ろに見えるのは2006年の入賞カップ。
 その前列に積んであるのは2007年の入賞メダル。

 プレデターのように,これでもかというほどのカップ・メダルのコレクターとなってしまいました。
 ここまで集めたのは,右側の「称号」が欲しいが為にがむしゃらに試合に出場したともいえるものです。
 もしも,「称号」が手に入らなければ左の山積みは極めてむなしく見えたに違いないことでしょう。

 中央には優勝盾,副賞のデジカメ一眼レフ,その隣に賞状とメダル。

 そして一番右側はヴェイダー卿であります。
 「すべては余の思い通りに進みおったわ。」
 「あのう,ヴェイダー卿。それは皇帝の言葉じゃないですかねぇ」
 「 ・ ・ ・ 」