トップキャスターズ 30回記念大会雑感 2008年11月13日
2008ジャパン・トップキャスターズトーナメント,30回記念大会をネタに思うままの雑感。

 先ずは私の成績から。
 1投目はオモリの乗りすぎ右抜けファール,2投目は左引っかけファール,3投目は寸足らずファール,もしも4投目があったならば糸切れファールになったかも知れない。ストレートフラッシュともいうべき惨胆たる結果で記録無しの失格である。

 今の自分の実力からして重いオモリのキャスティングでは勝負にならないことは分かっていたので,失望はしてない。出場する限りは入賞狙いではなく優勝に絡む優勝狙いが基本形なのである。この意味においてそもそも出場する資格はなかったとするのが妥当なのである。特別な条件がなければ,今年も参加見送りをしたことだろう。
 試合前日に静岡のK藤さんにお目にかかった際の氏の言葉は私の本心を突いていた。
 「T濱さんは,試合に参加する・出場するという考え方ではなくて勝とうとしている。この歳になってもなおってな感じでさ」
 K藤さんと私が同い年ということに大きなショックを受けるのだが,それは別として,ここまでグサリとくると返す言葉もない。でも,K藤さん,そういうあなたも私と同じ考えではないかと思うのですが…
 今回は自らのキャスティングを信頼する状況にはなかった。かの名言が私の頭には巡っている。”私は自分のことは客観的に見ることができるんです”

 なぜ参加することになったのか,その理由というか言い訳を述べると…
 
オークラ・アクトシティホテル39Fからの
夜景。素晴らしいかったが,普通,こん
な高価なところには泊まらない。
 水戸から電車で行く場合,3〜4万円程度はかかる。子供に金がかかるなかでこの金額を捻出するのは結構きつい(ちなみに我が家はパワー不足のシングルインカム)。茨城からクルマで参戦する人たちと一緒にクルマ相乗りならば割安に済むのだが,日程の調整が難しくクルマの場合は前日の夜出発の弾丸ツアー並み強行スケジュールとなる。それなりの年齢なので,このスケジュールとなると試合当日のパフォーマンスもそうだが翌日までも影響して体力的にかなりキツい。したがって,静岡で試合をするとなれば前泊を必要とするのである。
 年齢の話を何回もして恐縮だが,今年,勤め先から永年勤続がらみでリフレッシュ休暇+旅行券5万円分の提示があった。ワイフと温泉旅行あたりが定番となろうが,この旅行券が曲者。本人のみ,家族充当はダメ,本人だけ,来年の3月までに使わなければお流れ,指定旅行代理店を通せ,おつりは出さないの条件がついているのである。
 一人で旅行とするならばワイフは激怒するかも知れないが,ワイフはキャスティングとは全く縁を持ちたくない人種なので,大会参加に充当するならば文句は言わない。ならば,この旅行券を大会参加費に当てようと。
 もちろん,今回のトップキャスターズが30回記念大会であるということも大切な参加動機にはなるのだが,前述のとおり出るだけでは寂しい気持ちがあるので,律速段階は費用面にあることは言うまでもない。
 そして,もう一つのオプション。我が実家は神奈川県小田原にある。そこには年老いた母親がいる。大会結果がどうであろうと「おふくろさんの顔を見に行かなくてはならない」という他人受けしそうな親孝行的理由もタックルボックスの奥に入っているのである。

 こんな表現をしてしまうと,トップキャスターズ当日はどうでも良かったような誤解を受けてしまうが,そのようなことは決してない。
 トップキャスターズは2002年の参加を最後に,男の更年期障害のような症状が続いたことから,しばらくご無沙汰だった。この間,出場権を得ていても静岡まで遠征する気持ちになれなかった。(※徐々にではあるが症状の改善は見られているが決して全快ではない。)
 「18gの全国には出てたじゃないか」とのご批判はあろう。サーフ系と18gでは,シンカー負荷の違いはもちろん,試合運営関与の有無,拘束時間の長短などにより肉体的・精神的負担は大きく違う。外見的には何もなさそうに見えても,内実はいっぱい・いっぱいのギリギリのところだったのである。
 サーフ系については体が完全に対応できるまでもう少しと思っているのだが,どうにかこうにかトップに出る気になってきた,その自分に,自信が持てたことに,価値を感じている。

格好良いバナー群。
JSCFキャストフリークスのおかげです。
 今回のトップキャスターズは,主催者(JSCFグループとでも言いましょうかね)の気合いが違った。試合進行/ビデオディスプレイ&ボード,協賛各社のロゴ入りバックシート,コートに張られたバナー等々,試合の当日目につくものだけを見てもすごい。これに加えて,参加者・入賞者に渡されるものとして,大会記念のマフラータオル,トートバックにペアグラスなど,大会をトータルに見て世界標準に近づいてきたのではないだろうか。

 いずれにして,ナイスパフォーマンス!みなさまお疲れ様でした。
 入賞された方,おめでとうございます。
 そして,協賛いただいた富士工業,ダイワ精工,シマノ,魚心観,がまかつ,各社ありがとうございました。


 第30回ジャパン・トップキャスターズ・トーナメント。
 「トップキャスターズで再び花を咲かせることはできるのだろうか」などと考えると,かなり弱気になってしまう。

 リフレッシュにはならなかったが,記念大会3Fでリスタートにはなったろう。
 少なくともこれより悪い結果はないはずだから。