「FNSトリビュートオープン」インフォメーション

 

 この大会、以前から密かにあたためていた企画でした。
 いろいろなことがきっかけになって、遂に動き出すことになりました。
 といっても、大会を行うのは2001年9月の予定です。実施までまだまだ時間もあるので、じっくりといいものを作っていけたらと思っています。

 

1.そもそもの発案の趣旨

 タイトルからも分かる通り、この大会は、かつてCX系で放映されていた「FNS 1億2000万人のクイズ王決定戦!」の形式をそのまま模して実施するものです。
 いや、ここんとこ昔のクイズビデオ見る機会が多かったんですけど、「FNS」を見ていると、何というか、すごいノスタルジックな気持ちにさせられることが多かったんですよ。なじかは知らねど。自分が上昇一途だった若い頃、クイズばっかやってた頃への郷愁っていうのかな。
 いつの頃からか、今後の自分のプレイヤー生活を考えるとき、僕は「自分の終わりの姿をイメージするように」なっていました。このフレーズは、僕の敬愛する田原成貴さんの著書『覚悟』に出ていたものをそのまま拝借したのですが、自分の心境にそのままズバリの表現です。そして、これは、昨年夏に長期休養に入る前からなんとなくずっと感じていた思いです。もう、自分自身に残された時間はあまり多くはない。クイズそのものと縁を切ることはなくても、プレイヤーとしてボタンを置く日はそう遠くない日にやってくるだろう。それだからこそ、残された時間で、はかなくも美しい花を咲かせていくことに得心していこう。そして、やりたい大会はやり尽くしていこう…と。
 まあ、やりたい大会っていっても、僕には「Ryu杯」があるし、おのずから方向性は見えてきてしまうんだけど、そんななかで僕の心から離れなかったのが「FNS」の存在でした。自分がクイズ屋として世に出る最初のきっかけを作ってくれた「FNS」。そして、クイズ屋として青雲の志を抱いていた若かりし日々にたくさんの思い出をくれた「FNS」。出ている当時は「…そんな形式ありかよ」と思い、長じても「楽しかったは楽しかったけど、ああいう1発勝負の多い形式はねえ…」と思っていた「FNS」が、実はクイズ屋Ryuの心の中で大きな比重を占めていたことに、改めて気づかされたのです。
 それを気づかせてくれたのは…そう、『クイズワールド』5巻(下)での、深澤の「FNS回顧録」でした。その「あとがき」で深澤が語っていたことが全てでした。楽しかった、お祭り騒ぎの「FNS」。昨今の真剣勝負のオープンも見てても出てても楽しいのですが、その横に、楽しく騒ぎ、そして真剣に戦う「FNS」的な大会が並び立っていてもいいんじゃないか、そんな気がしました。
 そして、深澤もそのものズバリと書いていました。「そろそろオープン大会にもFNS的な路線のものが登場してもよいのではないか」と。それを読んで「うわ、俺やりてー」と思いました。自分が体感してきた「FNS」のノリを、今ここで再放出していければ…。「だったら、俺が『FNS』をまんま再現した大会を作ってみせる!」、これが、この大会の出発点でした。
 「今、なぜFNS?」って声も少なからず上がることと思います。でも、逆にいえば「今だからこそ」やってみたいんですよ。「FNS」に育てられた自分たちの世代と、「FNS」を知らずに育った現代プレイヤーたちの邂逅。それがこの大会のサブテーマにもなるでしょう。「FNS健在なれば…」という思いを抱いたことのある現代プレイヤーたちも大勢いることでしょう。そんな人たちに、「真剣勝負第一」の既存のオープンに加えて(注1)「明るく、楽しく、そして真剣に」というこの大会を贈っていけたらと思っています。

(注1)こういうこと書くとすぐ誤解する向きが出てくると思われるので、本当に「念のために」付け加えておくけれど、僕は「真剣勝負第一」のオープンは決して否定はしていないし、今後もおそらく否定することはないと思う。それはそれで別のプレステージ。そこで戦うこともステータス。自分はクイズの好き嫌いはしない。得意苦手はあっても。

2.助走期、そして発表に至るまで

 しかし、「やりたい」と漠然と思ってはみたものの、自分1人の力だけでは到底なしえることのできる企画でないことだけはよくよく承知していました。ましてや「再現」となると…。問題だけならともかく、企画・演出面が命となるこの大会は、大勢のスタッフを集めなければ成立しないことは火を見るより明らかでした。「一緒にやってくれそうな同志を集めないと…」、準備の第1段階はここでした。
 そこで、真っ先に思い浮かべたのが深澤です。これはもう、自然のなりゆきといえるでしょう。彼なら、本戦出場経験もあるし(史上最年少本戦出場者!)、なにより番組のノリ的な部分を肌で体感していることが大きいと思いました。
 思い立ってから行動するのは早かったと思います。忘れもしない5月31日、深澤に電話を掛けて、自分と一緒に「FNS的な大会」を主催してくれないかとお願いしてみました。深澤は初めはピンと来なかったみたいですが、僕がこんなこともやりたい、あんなこともやってみたいと案を投げ掛けていくうちに「うわー、なんか俺もすごいやりたくなってきましたよ」とノリ気になってきてくれて、最後には共催を承知してくれました。「史上最年少本戦出場者」と「ゲート落ち最高記録保持者」(←なんか、並べるとこっちのほうはかなりショボい…)のタッグは、このとき初めて結成されたのです。
 自分としては、深澤が一緒にやってくれると返事をしてくれたことで初めて大会を実現に持っていける手応えを掴んだと言っても過言ではありません。まさに「一騎当千」の兵を得たような心境でした。逆に言えば、深澤の承諾なしではこの大会を実施の方向に持っていくことはほぼ不可能だったと言えるでしょう。それだけ、僕として今後の大会実施に向けて深澤に期待する部分は大きいということです。
 さて、深澤との合体が決定した後、もう1つ気になっていることがありました。僕たちとは別個に「FNSオープン」を開催するつもりだとメールで語っていた渡邊裕治くんの存在でした。一応、渡邊くんたちとは別に僕たちも「FNS風の大会」をやるということを伝えておいたほうがいいかな…と思い、渡邊くんに電話で話をしてみました。すると、渡邊くんの方のプロジェクトは諸事情で白紙になってしまったとのこと。「それなら、深澤と俺でその話を引き継いでもいいかな」と切り出してみたところ、彼は快く了解してくれました。これでもう動き出しても大丈夫、そんな気がしました。
 そして、深澤といろいろ協議を重ねた末、6月12日、正式にリリースを出すことにしました。「2001年9月に、深澤とRyuとのユニットでオープンを開催する予定です。題して、『FNSトリビュートオープン(仮題)』。企画形式から出題傾向まで、『FNS』をまんま再現したオープンです」と。うちのHPのトップと、舟太のところの掲示板とに。ちなみに、「FNSトリビュート」というタイトルを使ったのもそのときが初めてだったと思います。
 これでもう後戻りはできなくなりました。できなくなったけど、不思議と後ろ向きの気持ちはなく、「やってやるぜ」という気持ちでいっぱいでした。リリース後に何人かに「楽しみにしています」とメールをもらったのも僕のモティヴェーションを高めてくれる一助になってくれたようです。とはいっても、大会実施は来年(2001年)の9月。焦らず、ゆったりとした気持ちで進めていかないと…。間には「女だらけ」だって、「Ryu杯」だってあるし、それらもいい加減にはしたくないですから。「急いてはことを仕損じる」との例えもあるし、無理せずじっくりと進めていきます。

3.合体

 さて、リリース発表後に深澤と僕が最初に検討したことは「新しいスタッフを集める」ことでした。いかに深澤が一騎当千とはいっても、深澤と僕と2人だけではまだまだ人手は足りません。少なくとも、僕たちが抱いている理想の域までは。そこで、これと思う人に「一緒にスタッフをやってくれないか」と声を掛けることにしました。
 そこで、まず1番初めに声を掛けたのが、渡邊裕治くんでした。もともと似たような大会を開催したいと思っていたという彼とは、きっと大会の根底に流れる思いも同じはず。そして、美術職人としての腕前はもはや名人芸とまで言っていい彼は、深澤や自分にない才能の持ち主です。演出・美術面を考えたとき、彼の存在は自分たちにとって大きな力になってくれるはずです。ただ、渡邊くんのほうのプロジェクトが白紙になったばかりだけに無理強いもできないので、一応電話をして話をしてみてから、ということになりました。
 渡邊くんもいろいろ迷ったようです。即返事は返ってきませんでした。が、数日後に「一緒にやりましょう」と返事をしてくれました。これでまた1人、一騎当千の仲間が加わることになりました。
 この渡邊くんの加入は、深澤のときとはまた違った意味で心強いものでした。各所のオープンでの彼の仕事ぶりを見ていると、美術面は彼に任せておけば(もちろん彼と一緒に準備に携わる人手は必要でしょうが)もう大丈夫と言っても過言ではないくらいです。逆に言うと、彼がいてくれればこそ、深澤や自分は問題方面に専念することができると言えるでしょう。
 今年の「女だらけ」からクイズ部でも導入された「オープンを準備していくに当たっての分業制」のノウハウがそこに活用できると思います。問題作りなどの全員で携わる部分は別にしても、問題担当、企画担当、美術担当などそれぞれの準備の業務を責任を持って統括する担当を決め、仕事をスタッフみんなでシェアしていくようにする、そこが狙いです。そして、渡邊くんは、その美術担当の核になれる逸材です。
 かくして、「FNSトリビュート」は、また1人仲間を加えました。それは、かつて渡邊くんが言っていた言葉を借りるならば、「最高のスタッフで、最高のオープンを作りたい」という境地に1歩近づいたと言っても過言ではないと思います。

4.インターミッション…かな

 「女だらけ」の準備もあるので、このコンテンツを立ち上げた後は「FNSトリビュート」関係は小休止。深澤も僕も問題担当の責任者なのでけっこう忙しいのです。
 そんなさなか、渡邊くんがやってくれました。「office klust web」のなかに「FNSトリビュートオープン(仮)オフィシャルホームページ」を立ち上げてくれました。大会に寄せる希望などはここの掲示板に書き込みしてください。

5.緊急更新(Next)

 

 

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