毎年1月中旬頃、JRAがその前年に行われたレースを参考に、それぞれの条件のもとに優れたサラブレッドを選出する「JRA賞」。まもなく、2002年度の各賞が発表になります。そこで、僕も、あくまで「私的な視点」で各賞を選んでみたいと思います。そういうわけで、これは「予想」ではありません。あくまで僕個人の判断で勝手に選ぶJRA各賞です。
(毎度毎度ほぼ同じ文章だ。ていうか、これしか書きようがないんですよね…)
年度 | 年 度 代 表 馬 | 性別・ 年齢 |
主 な 騎 手 | その年の 成績 |
主 な 勝 鞍 |
1992 | ミホノブルボン | 牡4 | 小島貞博 | 5戦4勝 | 皐月賞、日本ダービー |
1993 | ビワハヤヒデ | 牡4 | 岡部幸雄 | 7戦3勝 | 菊花賞 |
1994 | ナリタブライアン | 牡4 | 南井克巳 | 7戦6勝 | 皐月賞、日本ダービー、菊花賞、有馬記念 |
1995 | マヤノトップガン | 牡4 | 田原成貴 | 13戦5勝 | 菊花賞、有馬記念 |
1996 | サクラローレル | 牡6 | 横山典弘 | 5戦4勝 | 天皇賞・春、有馬記念 |
1997 | エアグルーヴ | 牝5 | 武豊 | 5戦3勝 | 天皇賞・秋 |
1998 | タイキシャトル | 牡5 | 岡部幸雄 | 5戦4勝 | 安田記念、ジャック・ル・マロワ賞、マイルCS |
1999 | エルコンドルパサー | 牡5 | 蛯名正義 | 4戦2勝 | サンクルー大賞典 |
2000 | テイエムオペラオー | 牡5 | 和田竜二 | 8戦8勝 | 天皇賞・春、宝塚記念、天皇賞・秋、JC、有馬記念 |
2001 | ジャングルポケット | 牡3 | 角田晃一 | 6戦3勝 | 日本ダービー、JC |
★2000年までの馬齢表記は旧表記(数え年)を使用。
昨年は有馬記念直前まで完全に混戦ムードでしたねえ。なにしろ、GT2勝馬がファインモーション1頭だけでしたし。有馬でファインモーションが勝っていれば文句なしだったんでしょうけど…。
で、私が推すのはシンボリクリスエス。3歳馬が古馬相手にGT2勝ですからね。至極順当なのではないでしょうか。しかも、日本ダービー2着、ジャパンカップ3着と負けたレースでも大崩れしていないし。なんでこんなに強いウマが皐月賞に間に合わなかったんでしょうね。
シンボリクリスエス、ファインモーションは、いずれも今年は海外遠征を睨んでいるとか。それはそれで頑張ってほしいんですけれど…そうなると、天皇賞・春とかはチト寂しいメンバー構成になっちゃったりしないでしょうな。心配。古馬の大将格って、ノーリーズン、ヒシミラクルの2頭のクラシック馬ってことになるんでしょうけど…両馬とも有馬は惨敗でしたし。新星誕生はあるのでしょうか。タップダンスシチーとかファストタテヤマあたりが頑張ってくれれば国内古馬GT戦線も盛り上がってくれるんでしょうけど。
ホントはシルクブラボーやサクラプレジデントのほうが強いと思うんだけど…。ま、ここは素直に朝日杯フューチュリティ・ステークスの勝馬を。
でも、今年のクラシック戦線、全く見えてこないなあ。エイシンチャンプ、どうしてもさほど強いと思えないんだよねえ。現時点では前記のシルクブラボー、サクラプレジデントが中心ってことになるんでしょうけど、案外これまで無名のウマがクラシックを制してしまうなんてことも充分ありえるかもしれません。2003年デビュー馬とか。弥生賞やスプリングステークスあたりをじっと見守りたいと思います。
素直に脱帽。ただ単に「無敗で阪神ジュベナイル・フィリーズを制した」というだけでなく、内容も堂々たるものでした。桜花賞までは間違いなく不動の本命でしょう。
対抗としては、やはりアドマイヤグルーヴ。ジュベナイル・フィリーズを除外されたのはハードラックでしたが、実力はピースオブワールドに決して劣らないと思います。桜花賞はともかくとして、オークスではこちらが圧倒的に有利なのではないでしょうか。ダイナカール、エアグルーヴ、そしてこのウマと、3代にわたるオークス馬誕生へ夢は膨らみます。
この2頭以外は…どうだろ。実力では決して引けを取らないウマも少なくないと思うんだけどなあ。「我が娘」ワナは…まずは気性面の成長を見せること。これが最大のカギでしょうな。牡馬相手に重賞勝ちするなど本来的な実力はあるのに、気性が災いしてその実力を100%発揮できていないような印象です。
皐月賞馬はその後トンコロを重ね(僕は決してノーリーズンは弱いとは思わないんだけどなあ…)、ダービー馬はパンク、菊花賞馬も有馬記念で蹉跌を味わうなど、昨年の牡馬クラシック馬は当該レース以外はイマイチでした(皐月賞3着、NHKマイルカップ3着のタニノギムレットが1番健闘していたかな。それでも秋を迎えることなく引退だし)。
そうなると、年間を通じてGTでコンスタントに結果を残し、2勝を飾ったシンボリクリスエスのほうが、クラシックタイトルはなくても光っていると思うんです。3歳馬が古馬相手のGT2勝なんて初めてじゃないでしょうか。素直に称えましょう。
桜花賞馬はその後輝けないままリタイア、オークス馬も一頓挫…と、昨年のクラシック馬は牡牝ともにそのレース以外はもう1つでした。「一発屋」とまで言ってしまうと失礼かな。数年を経て復活したアドマイヤコジーンやイーグルカフェの例もあるし。
で、3歳牝馬ではファインモーションが断然だったと思うんです。秋華賞での楽勝ぶりもさることながら、初めて3歳馬が古馬を完封したエリザベス女王杯での勝利を高く評価したいと思います。このウマ、今年はどこまでいくんでしょうね。楽しみです。有馬の敗戦は残念だったけど…再起を期待しています。
しかし、今年の古馬はパッとしなかったなあ…。テイエムオペラオー、メイショウドトウ、ステイゴールドが抜けたらこの始末。期待のマンハッタンカフェはパンク、ジャングルポケットも長期休養の挙句これまたリタイア…とまあ、いいとこなし。
そんななかで僕が頑張っていたと思うウマが2頭。ナリタトップロードとアドマイヤコジーン。一時はアドマイヤコジーンにしようかとも思ったけど、ここはトップロードのほうで。GTこそ天皇賞・秋2着、天皇賞・春3着と未勝利だったものの、GU3勝は勝ち身の遅いこのウマにしては大健闘でした。「周りが弱かった」というのも確かなんでしょうけど、同期が引退するなか世代代表として頑張っていたのではないでしょうか。これまでの頑張りに敬意を表する意味でもあえてこちらに。
牡馬以上に悩ましいのが古馬牝馬。みーんなファインモーションに負かされちゃったし。印象ほとんどないんだよねえ…。せいぜいダイヤモンドビコーぐらいかな。
いや、1頭いたぞ、GT馬が。ここは素直にそのウマに乗っとけ。ビリーヴ。「新潟でGT勝利を収めたウマ」の称号は、あと何年ぐらいこのウマ1頭が独占する形になるんでしょうねえ…。
よっぽど「該当馬なし」にしようかとも思ったけど…。他に挙げるとすれば、父トウカイテイオーのマイルチャンピオンシップ馬トウカイポイントぐらいかなあ。でも、「年間を通じてコンスタントに走り続けた」という点からすれば、僕はこちらでもあえてGT馬のトウカイポイントよりもGT未勝利のトップロードのほうを推す。そもそも、トップロードはGT1勝で終わっていい素材じゃなかったのに。これというのも…いや、やめとこ。
これは文句なし。高松宮記念2着、安田記念1着、スプリンターズステークス2着。ケチつけようがありません。いや、マイルチャンピオンシップ7着はケチつけようもあるか(笑)。
ともあれ、何度も骨折して、脚にボルトが入ったままの状態でいるこのウマが昨年大復活を遂げ、これだけの結果を残してくれたのには、賞賛しかありません。安田記念は個人的には昨年のベストレース。ごっちん涙のGT初制覇のパートナーが山あり谷ありでここまで来たこのウマでよかった、なんとなくそう思います。
ジャパンカップダートではミソをつけてしまったものの、ジャパンダートダービー、ダービーグランプリ、東京大賞典の統一GT3勝はお見事。特に東京大賞典。3歳馬がこれだけの結果を残したことに驚きを禁じえません。
ただ、このウマ、JRAのGTではまだ結果残してないんですよねえ…。それは同じく統一GT馬のリージェントブラフ(川崎記念)、カネツフルーヴ(帝王賞)も同じこと。イーグルカフェも交えて、フェブラリーステークスではどのウマがドバイ行きのチケットをゲットすることになるのでしょうか。
中山グランドジャンプを外国馬に持っていかれてしまい、障害重賞勝ち馬もネコの目のようにコロコロ入れ替わっていた昨年。あえて1頭選ぶのなら、やはり暮れの中山大障害を制したこのウマということになるのでしょうか。毎年同じ言葉で締めるのですが、今年も全ての障害馬が故障なく、無事にレースを終えることを祈っています。
くどいようですが、あくまで「私的」ですので(事実、97年には僕は年度代表馬をサニーブライアンとしたくらい)、「実際のものと全然違うぞ」「なんでそんなウマ選んでるのよ。おまえの目は節穴以下」とかそんなことは言わんといてくださいな。ひらにお願いー。
(ここの文章も昨年までと全く一緒だ。いや、もはや変える気など毛頭ないのかも…)
アップした翌日(8日)にはもう発表になってましたねえ…。滑り込みで間に合った。
概ね私の見解と合致していました。が、4歳以上牡馬、4歳以上牝馬、父内国産馬は異なる結果に。マンハッタンカフェか…。確かに天皇賞・春は強かったし、果敢に海外にチャレンジしたことは評価に値するとは思います。でも…日経賞でのトンコロが気に入らなかったんだよなあ、個人的には。ま、ケガなく無事だったら凱旋門賞だって「もしかしたら…」だったかもしれないし、有馬記念にも出て好走していたかもしれないし、こっちのほうのウマはまだ納得できる部分はあります。
どーにもこーにも「?」なのがダイヤモンドビコー。牝馬限定のGV2勝だけで最優秀古馬牝馬? それってどうだろ。ビリーヴは牡馬を蹴散らしてGT取ったんでっせ。ま、セントウルステークスとの「2発屋」だったけどさ。Ryuにこれだけ言われて悔しかったら、来年のエリザベス勝ってみんしゃい、ダイヤモンドビコー(繁殖入りしたりして…)。
逆に、トウカイポイントはまあ納得のいくところ。GTタイトルも取ったし。遂にトウカイテイオーがGT馬出しましたねえ…。シンボリルドルフ−トウカイテイオー−トウカイポイントと続くGT馬のラインが…続いていかないんだよ、セン馬だし(笑)。でも、これで「テイオーも走る仔を出せる」という証明になったのは祝着でしたな。
2002年度代表馬 | シンボリクリスエス |
最優秀2歳牡馬 | エイシンチャンプ |
最優秀2歳牝馬 | ピースオブワールド |
最優秀3歳牡馬 | シンボリクリスエス |
最優秀3歳牝馬 | ファインモーション |
最優秀4歳以上牡馬 | マンハッタンカフェ |
最優秀4歳以上牝馬 | ダイヤモンドビコー |
最優秀父内国産馬 | トウカイポイント |
最優秀短距離馬 | アドマイヤコジーン |
最優秀ダートホース | ゴールドアリュール |
最優秀障害馬 | ギルデッドエージ |