機動戦士Zガンダム II −恋人たち−

                    初日視聴記のようなもの
             
                 −星を継ぐ者−の視聴記はこちら
上映初日(10/29).
某映画館に11時頃着.
既に中では初回の上映が行われています.
女性の姿は殆ど無く(オタ彼に引きずられたっぽい人がチラホラ)、平均年齢層は相変わらず高そうですね.
■舞台挨拶
(*私の聞き間違い、記憶違いもあるかも知れません)
登場スタッフも前作と同じで、

池田秀一氏(シャア役)
飛田展男氏(カミーユ役)
古谷徹氏(アムロ役)
富野由悠季総監督

の順で舞台右手から登場.

監督は黒キャップに黒コートというお姿.

□フィルムの内容について
まずは、監督
ガンダムのようなものとしてまとめるとシードやディスティニーに負けますので…」
「この年になって“若い奴に負けるか”と言うと絶対間違えるということは、ホント承知したつもりです」
「レコアの反応がよくわからんというバカなガキが多い、ご婦人方ホントすいません、
そういう男の子たちを教育してやってください」
と、のっけから飛ばし気味のカントク.

飛田氏曰く、
「この短い時間の中に、ファとのシーンがとても多いんです、カットされると思っていたのに嬉しい」
に対して
アムロ以上に女の尻追っかけすぎでしょ
僕は1人だけなのに、追っかけてるのは。君3人いるでしょ」
と古谷氏のツッコミが.

池田氏曰く、
「子供には判るものか」と演じたつもりでいます。
(レコアに対する印象を聞かれて)
「だいたい女ってのはあんなものです」
ハマーンの登場シーンに関して富野監督、
「シャアに会いにいくために、あんなマネ(アーガマに偵察に行くコト?)をするハマーンはバカですね、だってカッコつけるために「これが百式か」みたいな」
「それに「そうだ」って答えるシャアも微妙ですね」
と池田氏.

女性キャラの中で誰が好みかと問われて古谷氏、
「僕は昔はどっちかって言うと、ファみたいな娘がよかったかも知れないんですけど…、
今はベルもいいですよね


□お気に入りのシーンは?
・古谷氏、
「エレベーターでシャアと二人っきりで(ララァのことを問われて)「喋るな!」というあたりが
「ララァを戦いに巻き込んだのは貴様だろう!? 僕の所為じゃないもん!」
って言いたかったんでしょうね」

・池田氏、
「カミーユとフォウの最後の語り合いとか、何お互いに言ってるんだろうこいつらはと、
あそこのシーンは圧巻でしたね。つーかシャアにもあんな場面作ってくださいカントク!」
「シャアが誰に語るのよ!」
と富野監督.

・飛田氏、
「ハマーンのガザCがちゃんとハマーン仕様の色になってたコトですかね」
飛田君はMSオタだからね」
と相変わらず古谷氏のツッコミが.


□第三部に向けて富野監督の発言
「サラの絡みをどうやって3部に繋げるかに注力しました」
「サラの印象をTV版以上に付けなくちゃいけないという部分がありまして、
サラ、シンタ、クムの絡みを上手くまとめられて嬉しい」
「もっとカツを含めての話ですが、(3部では)昔のファンの人はアレとような部分もある」
若い人に見てもらえるような構造にしています」
「気に入らないという場合は大人の会話として討論は別の場所でやりたいと思っております」
最後のお言葉は、
「年寄りをあまり虐めないように、若者の節度を持って!」


■フィルムの出来具合


ストーリーの流れですが、

シャトルの打ち上げと援護戦(アムロがブランを撃墜)
      ↓
ホンコンでの補給とそれに付加する話(ミライ)、
フォウとカミーユの出会いとサイコガンダムとの戦闘
      ↓
フォウとの最後の戦闘とカミーユの宇宙への帰還
      ↓
サイド4落下阻止戦
Zの登場とジェリドとの再戦、マウアーの戦死、サラを逃がしてしまうカツ
      ↓
ディターンズ(サラ)による月面港のアーガマ爆破作戦
      ↓
アクシズとの接触を目指すアーガマとシロッコ率いるドゴスギアとの戦闘

おおざっぱに書くとこのようになります.

大きい変更はフォウがカミーユを宇宙に届けるために戦死してしまう所.
頭に拳銃弾を打ち込まれ、海に落ちるという確定死描写になっています.
これは「永遠のフォウ」などのキリマンジャロエピソードをカットするという意味でしょう.

Zは「灼熱の脱出」を頂点として以降はどんどん盛り下がってしまうのですが、
この映画でもその轍をものの見事に踏襲してしまい、カミーユが宇宙に戻ってからは
グタグタな展開になってしまいます.
ジェリドは全くいいトコなし、雑魚パイロット以下の存在感.
マウアーのお荷物にしか見えません.
しかも、TVの「ハーフムーンラブ」のようなエピソードをわざわざ入れたり、
(いろんな所で言われていますが)、
いくらなんでもちょっと詰め込みすぎな印象は拭えません.

どうも富野監督はサラとレコア(寝返りとか)のエピソードにどうしても重点を置きたい
らしいのですが、全体のストーリーとさほど絡まない部分だけにかなり不安です.
カツの馬鹿さ加減描写とかも要らないんじゃないのかとも思えるのですが….

あとカミーユのZが全然強くないです.
ヤザンのギャプランやハンブラビに撃墜されたり手込めにされる寸前でした.
(弱点の密告とか、アクシズの邪魔が無かったら確実に撃墜されてたような感じ)
アポリーが操縦してたシーンが一番が強いよ!>Z

細かいところでは、重要会議中も娘の画像を見ているブライトとか、私だって独り者だ!
とヤサグれるシャア、無駄に挙動がエロいエマさんなどイイ感じの演出もありますが、
前作に比較してまとまりを欠く内容ではないかと思います.

絵に関しては新作部分はとにかくいいです、コレ見るために劇場に足を運んでも損はないでしょう.
ただ前作以上に、一般の人への敷居は高くなっているのは確実で、
TVシリーズのZガンダムを見ていない人にはサッパリ訳ワカンネな話だと思います.
良くも悪くもガンヲタ仕様.


次回作!
機動戦士ZガンダムIII−星の鼓動は愛−
来年3月4日公開
結末がTVシリーズと異なる模様ですが、どのような富野マジックを監督は
見せてくれるのでしょうか?
限定商品の中で一番売れていたのがやはり劇場限定のクリアHGUC百式
前回の限定MK−2は初日2回目の上映前に完売していましたが、
今回は前回の実績から持ち込み数を増やしたようで、2回目の上映終了後もまだまだ余裕十分といった雰囲気でした.
一人一個限定とのことでしたが、何度も並べば複数個買えるみたいです.
外箱.
百式の存在を微塵も感じさせないジャケ.
今回は前回のように極端な品薄にはならないと思いますが欲しい方は劇場に走りましょう!


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