Nikon D70    2004年6月入手

  with DX Nikkor 18-70mm/F3.5-4.5

とうとう買ってしまいました。今一番売れている一眼レフで、2004年度の日本カ
メラグランプリに輝いたカメラ。

 近頃現像代はおろか、フィルム代すら困っていたために、本人の予想よりも早
く一眼レフのデジタル化が始まってしまいました。デジタル一眼レフというもの
は非常に高価というイメージが私を含めいまだにある。普及機でも10万円を超
えるということは、フィルムカメラのおよそ2倍。しかしここまで下がってきた
とも言える。パソコンで写真を見ることを前提とするならランニングコストは限
りなく0に近い。これに対し、フィルムカメラの場合、フィルム代+現像代が撮
影するたびに必要なわけで、これらと比較すると、私の場合1年くらいで元が取
れる計算になるのである。さらにD70の商品寿命とを比較してみても1年で新
製品に置き換わることはないだろうし、このスペックなら私の使用条件から見て
も2年〜3年(もっと?)は使えそう。
 そんなこんなの計算と、予定していたカーナビ資金をこちらに回し、とうとう
注文ボタンを押してしまったのである。もちろん今どこのカメラ屋にいっても店
頭在庫がない中で、某大手量販店からのメールにてカメラグランプリ受賞記念で
大量確保、即納可!なんてお知らせが来たならボーナスまでと思っていてもいい
かって気になるよね。第一ボーナス時になると余計に注文が増えるためますます
品薄になりかねない。だったら早めに手に入れて減価償却を早くしたほうが得策
というもの。特にこういう電気系はやりものは、早いほうがいい。いくら安いか
らといって、買ってすぐモデルチェンジではむなしいもんね。

 さて、開梱一番の感想は「意外と小さいな」であった。デジタル一眼がまだ大
きいという概念が頭にあるせいと、上位機種のD100とか、D1なんかは触っ
たことがあるがこいつの現物に触るのは初めてだった(浜松では展示機すらない
ので仕方がない)ためだろうか。ただし、しげしげ見ると上下左右は銀塩カメラ
のF80あたりとどっこいどっこいなのだけど、厚みが結構ある。銀塩でいう裏
蓋のあたり、液晶モニターの付近が妙に厚ぼったく感じる。

 そして、ファインダーをのぞくと、画面が暗い。光学ファインダーだからスイ
ッチが入っていなくても関係ないはずなのにと思っていたのだけど、電池が入っ
ていないとファインダーの液晶をわざと暗くしているみたい。電池を入れるとク
リヤーに。おもしろい仕掛けを考えたものだ。しかしいざ電池が入り再びファイ
ンダーをのぞくと妙に像が小さい。良く言われている井戸の底をのぞく感じとい
うのがピッタリだと気が付く。今まで小さいと思っていたF70のファインダー
が大きく感じる。40インチのテレビに慣れた後に15インチのテレビを見たよ
うな感覚とも言える。そうするとOM−1なんてまるでアイマックスシアターだ
ねこりゃ。
 レンズキットを買ったのでさっそくレンズを取付け、手持ちのCFカードを入
れ、スイッチオン。手持ちのニコンレンズでは初の超音波モーター内蔵のおかげ
で静かで早いAF。こちらもボディ同様思っていたよりコンパクトで非常に嬉し
い。ボディが小型なのであんまり小さく見えないのが残念。この程度なら一日持
ち歩いてもなんとか許せる範囲。
 しかし、このカメラと組合せて自動露出できるのはCPU内蔵のニッコールレ
ンズのみ。それ以外は露出計すら使えないというのは寂しい限り。せっかくマウ
ントが共通なのだから昔のマニュアルレズでも絞り込み測光でいいから自動露出
が使えたらいいのにと思ってしまう。でも、おもしろいことにフルマニュアルで
はあるけれどだいたいの露出をセットしてとりあえず撮影してしまえば背面モニ
ターで写りを確認できるのだ。その時のヒストグラムを見ながら露出をずらせば
ほぼ適正露出が得られる。画像の消去が簡単にできるので、この手を使えばマニ
ュアルレンズも使えそう。最悪ブラケット撮影という手段もあるし。昔は露出計
さえ付いていないカメラを使っていたことを考えるとデジカメって結構便利だと
思った。もっとも一発勝負となると難しいけどね。
 シャッター音はさすがに安っぽいがフィルムの巻き上げがない分モーターの音
は割と静か。この辺は好みが分かれるところでしょうか。私は許容範囲である。
これよりひどいカメラもたくさんあるしね。
 写りに関しては、悪く無いどころか、かなりいい。広角側で多少の樽型の歪み
が見られるが気にするほどじゃあない。コンパクトデジカメなんかもっとひどい
もんね。
 デジカメとしての絵作りの仕上がりに関しては、細かく設定できるのであえて
良い悪いの評価をしても仕方がないと思われるので割愛。
 とにかく、これでフィルムを気にせずバシバシ写真が撮れるというもの。当分
は新しいカメラを買えそうもないし、十分元を取ろう。意外と1年後にE−3
(秋に発売予定のオリンパスの普及機)あたりに変わっていたりして・・・

実際に外で撮影しているうちに、ファインダーの小ささにも慣れ、シャッター音
も悪くないと思うようになってきた。割とコンパクトなサイズのおかげでハンド
リングもなかなか良い。


作例 
梅雨の晴れ間に蜆塚遺跡へ行ってみました。 
影もつぶれてません
DX Nikkor 18-70/F3.5-4.5
18mm P 1/320 F9 ISO 200
ボケもきれい
X Nikkor 18-70/F3.5-4.5
70mm P 1/100 F5 ISO 200
四隅までシャープ
X Nikkor 18-70/F3.5-4.5
70mm P 1/30 F4.5 ISO 200
逆光も問題なし
X Nikkor 18-70/F3.5-4.5
70mm P 1/1600 F4.5 ISO 200

※ファインダー倍率がF70と同等なのに小さく見えるというのは変だと思ったら、
基準レンズが50mm/F1.4であった。DXフォーマットでも50mm/
F1.4を基準にするのかねえ。画角が違うんだからこれって変じゃないかと思
うのは・・・私だけ?
ファインダー比較 DiMAGE G400で撮影
D70のファインダー像(18mm)
F70のファインダー像(28mm)
35mmフィルムで50mmの画角をDXフォーマットに換算すると33.3mm
となる。この時のファインダー倍率はなんと0.5倍!? 小さいわけだ。