省スペースパソコンってなんなの

省スペースパソコンとは箱が小さいパソコンなのか、それとも液晶ディスプレイを使うから省スペースなのだろうか。

私は、仕事ではアップルのPowerPC 8500をメインのマシンとして使っています。これは、ミニタワー型でCD-ROMが内蔵されたオーソドックスなデスクトップパソコンです。ただ、これを机に上に置くとじゃまくさいので、机の上ではなくて机の下に入れています。さらに、CRTは手元が狭くなるので1年半くらい前からパナソニックの14.5インチTFTカラー液晶モニターを使っています。おかげで、キーボードの手前にノートを広げて仕事ができるようになりました。つまり、机の上がすっきりとか言っている省スペースパソコンでなくても、足下に本体をおいて液晶ディスプレイさえ買えば、同様のレイアウトがデクストップパソコンでもできるということです。では、省スペースパソコンを買う意味はなんなのでしょうね。省スペースとかスリムとか言って宣伝している最近のパソコンを並べたものです。

名前 価格
(円)
重さ サイズ(mm)
WxDxH
形状 ディスプレイ RAM Hard
Disk
通信 CPU Webページ
Prius 310
T16E
318,000 8.2kg 347x190x374 一体型 12.1inch
TFT
(800x600)
32MB 3.2GB Modem
56k
10/100
BaseT
MMX
Pentium
(166MHz)
Prius 310
Pliche
model16
328,000 10kg 316x269x367 一体型 12.1inch
TFT
(800x600)
32MB 1.7GB Modem
33.6k
AMD K6
MMX
(166MHz)
Pliche
Mebius
MN910X20
500,000 本体:
4.5kg
モニタ:
4.8kg
本体:
75x252x310
モニタ:
382x185x358
小型筐体 15inch
TFT
(1024x768)
32MB 2.6GB 10BaseT
100BaseT
MMX
Pentium
(200MHz)
Mebius
PanelTop
ViViDY
SC-C23AV
698,000*
(SL-C23A)
9.1kg 400x321x200 一体型 15inch
TFT
(1024x768)
32MB 4GB Modem
56k
MMX
Pentium
(133MHz)
ViViDY
ミニコンポ
SV
BPC-SV516
-SH
本体:
208,000
モニタ
248,000
本体:
4.5kg
モニタ
4.3kg
本体:
67x307x234
モニタ:
382x185x358
小型筐体 14.1inch
TFT
(1024×768)
32MB 2GB 10Base-T MMX
Pentium
(166MHz)
ミニコンポSV
Aptiva
S-series
2412-S67
459,000 本体:
12kg?
モニタ
21kg
本体:
200x445x490
モニタ+台:
387x411x482?
本体分離 17inch
CRT
(1280x1024)
32MB1GB Modem
56k
PentiumII
(266MHz)
Aptiva
ViViDYの値段はベーシックモデルSL-C23Aのもの。Aptivaの重さとサイズで?がついているのは推測した値。

まず、省スペースマシンの特徴として、モニターにはカラー液晶を使うのが主流です。値段によって、表示サイズが800x600だったり1024x768だったりします。まずは、ディスプレイの厚さを薄くして場所を稼ぐのが定石ということらしい。ただ、アプティバだけは、CRTを使っています。次に、形状で二つにアプローチが分れます。一つは液晶ディスプレイの後ろにCPUを貼り付けてしまう一体型。これは、昔からMacintosh SEとかPC98CVなんかで使われた手ですが、ディスプレイが液晶になった分だけ奥行きが薄くなっています。もう一つは、ディスプレイと小型の筐体をつかった本体の組み合わせです。この小型の筐体というのは、実は省スペースと名乗っていないパソコンでも使われていて、このリストには載っていないけど、エプソンダイレクトのEndeavor AT-500なども、とてもコンパクトです。メルコのミニコンポなどは、こうした小型パソコンと液晶ディスプレイを組み合わせて省スペースをアピールしているものだとも言える。どちらの形を選ぶかは、好みが分かれるでしょうが、こうした省スペースパソコンに共通して注意しないといけないのが、周辺機器との接続です。デスクトップだから外付けでSCSI機器などをつけたいところですが、拡張スロットがモデムボードでふさがっていたりする。それでも、なんとか拡張性を保つために、プリシェのようにPC Cardスロットを付けたり、ViViDYのようにUSBバスを付けている場合もあります。とは言え、今あるデスクトップパソコンの資産を継承しようとしたら、ちゃんとつながる手段があるか注意が必要ですね。

省スペースパソコンは確かにかっこいいし、ディスプレイと一体型だとケーブルもいらないからすっきり収まる。でも、ノートパソコンだってディスプレイ一体型のパソコンですよね。お金さえ出せばCD-ROMだって、高速モデムだって内蔵されている。じゃあ、なんでわざわざデスクトップにこだわるのかといえば、それは、拡張性とディスプレイの大きさでしょうか。拡張性は上に書いたようにコンパクトにしたおかげであまり変わりないとすれば、あとはディスプレイの大きさですね。ノートパソコンはフタを閉めなくてはいけないから、15インチの液晶なんか使うとノートどころか鞄のような大きさになってしまう。だから、そこそこの大きさのディスプレイになるし、するとせいぜい800x600相当が使い勝手がよいところで、1024x768表示なんかにすると、おじさんには字が細かすぎてつらくなる。それと、ノートパソコンには画面の高さにも限界があります。デスクトップ用の液晶ディスクプレイは高さがCRTと同じだから、長時間使っていても疲れない。でも、ノートパソコンは、どうしても視線が下がるから、姿勢が悪くなりがちです。ふむふむ、だとするとやっぱり省スペースパソコンの存在意義はあるわけだ。でも、個人的にはちょっと、コンパクトというところが気になります。

実は、最近、職場で上にも書いたEndeavor AT-500というのをいじったのですが、拡張ボードを差すのに大騒ぎになりました。コンパクトに実装するために、一度、拡張ボードを小型のボードに差して、それをさらにマザーボードに差すようになっています。ところが、コネクタが突き出ているようなボードだと、マザーボードに差すときに、バックパネルの縁にコネクタが当たってしまって、うまく収まらないのです。おかげで、バックパネルを外したり電源モジュールをはずしたりすることになって、余計な時間をとってしまいました。それに、この機種はオプションのCD-ROMドライブをプリンタポートにつなぐのですが、このドライブの大きさが本体と同じで、これでは省スペースとは言えないなぁ。つまり、コンパクトな筐体で、普通のがらんどうなデスクトップと同じことをしようとすると、どうしても無理が出てくるのです。だから、メーカーさんに注文するとすれば、ノートパソコンとの差別化なんて考えるより、フタを開ける必要のないノートパソコンを作ってもらった方が良いのです。拡張ボード用のスロットをつけるなら、PC Cardスロットを4つくらい付けてくれたほうが便利です。それと、CD-ROMは内蔵にしてね。

最後に付け加えると、上の表では、IBMのアプティバが、ディスプレイがCRTで筐体も重くてでかいというマイナスイメージがあるのですが、私は、あのデザインは好きですね。何がいいかといえば、ディスプレイが乗っている台にフロッピーとCD-ROMドライブが内蔵されていて、必要なときにポップアップするようになっている。普段は畳んでおけば、キーボード置き場になるという仕組み。本体とは2mまでケーブルを延ばせて、机の下のじゃまにならないところにおけるし、机の上に置かないのが前提だから、むりにコンパクトにして使い勝手を悪くする必要がないのです。これで、液晶ディスプレイならよいのにとは思いますが、表示サイズを優先したのでしょうね。この先、省スペースパソコンはどう進むかわかりませんが、一体型にするならノートパソコンに足を付けたようなものがいいな。ディスプレイを別にするなら、アプティバのように筐体は多少大きくてよいから、ディスプレイにFDDやらCD-ROMをくっつける設計にして欲しい。そうなれば、私も買ってもよいかなぁって思うのですが。

1997.12.05
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