大白法

昭和49年8月16日号


主な記事

<1面>

<2〜4面>




宗務院より「妙信講解散について」通達


院第2412号

 昭和49年8月12日

  宗 内 一 般

  日蓮正宗 宗 務 院 [印]


一、日蓮正宗法華講支部妙信講解散処分の件

今般、法華講支部妙信講は、日蓮正宗責任役員会並びに参議会の議決を経て、別記宣告書の通り、解散処分に付せられましたから御承知下さい。

右、通達いたします。



(別記)

宣 告 書

 東京都板橋区常盤台1丁目16番地6号

 日蓮正宗法華講支部  妙 信 講

  講頭 浅 井 甚 兵 衛


一、主文 講中解散に処する。


右妙信講は、数年来「国立戒壇の名称を使用しない」旨の宗門の公式決定に違反し、更にまた昭和47年4月28日付
「訓諭」に対して異義を唱え、数度に及ぶ宗務院の説得、誡告等にも従わず、かえって宗務院並びに他の信徒に対して非難中傷を加え、機関誌の大量配布、デモ行進などを行った。

これは、宗門の秩序と統制を乱す行為であり、甚だ許し難いものである。

従って、7月31日付をもって弁疏の提出を求めたところ、8月7日文書の提出があり、その内容を検討したが、右行為を正当とする事由は見当らず、また情状酌量の余地も全くないものである。

よって宗規第164条(旧第161条の3)の2号の処分事由に該当するものと認め、頭書の如く処分する。

 昭和49年8月12日

  日蓮正宗管長 細 井 日 達 [印]




元妙信講員に対して御法主上人猊下より御言葉


 昭和49年8月12日

  日蓮正宗管長 細井日達

元妙信講講員の皆様へ


今回私は所定の手続きを経て本日付をもって妙信講の解散処分を行いました。

昭和45年5月3日、日大講堂において私は大聖人の仏法が日本国のみにとどまらず、全世界の民衆を救済すべき大仏法であるたて前から「今後国立戒壇の名称は一切使用しない」旨を公式に言明いたしました。

然るに妙信講は、この公式決定に従わず、更に昭和47年4月28日付の正本堂に関する「訓諭」に異議を申し立て、遂には「流血の惨云云」の言辞をなすに至ったので、このような激越な行動を思い止まらせるために、私は種々努力いたし、時には厳しく誡めもし、或は大きく包容する意味での配慮もいたしました。

しかし妙信講は、その後も今日に至るまで、再三再四にわたる説得や誡告にも従わず、宗務院や同信の徒をかえって非難中傷し、その上遂に宗務院の制止を無視して大衆行動まで起すに至りました。

私としては、今迄の努力が全く報いられなかったことを甚だ残念に思い、かつ非常に悲しいことではありますが、一宗の統率者として宗門の秩序を守り、統制を保っていくためには、万やむを得ないこととして、遂に今回の措置をとらざるを得なくなったのであります。

一部の誤った指導者によって講員全体が誤った方向へむかわされることは、まことに忍びないことであり、この上からも今回の処置はやむを得ないこととして御了承いただきたいと思います。たとえ如何なる理由があるにせよ、万が一にも無用の騒ぎを起して、宗内を更に乱すようなことがあっては、仏法に違背することとなり、私を益々苦しめる結果となることをよくお考えいただきたいのであります。

どうか元講員の皆様には、この事態を冷静に受けとめられ、私の心情を御理解せられ、そして私の指示に従われるよう願います。

皆様は、今日以後その所属寺院を別記4ヵ寺のうち、いずれかに定めて、今日より60日以内にその寺へ申し出られるよう願います。その寺においては、他の法華講員と何ら変らぬ平等の気持ちをもって遇しますので、その指導教師の指導のもとに、宗門の方針に沿った正しい信心に励んでいただきたいと心から念願いたします。


(別記)

 東京都墨田区向島3の12の15 常泉寺

 東京都豊島区南池袋2の20の7 常在寺

 東京都品川区西品川1の6の26 妙光寺

 大阪市淀川区塚本6の2の21 蓮華寺



index