大白法

平成14年10月16日号


主な記事

<1〜5面>

<6〜8面>


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法華講30万総登山 34万9068名の参詣をもって堂々と完結!


慶祝記念局通達より

「開宣大法要・特別大法要・法華講30万総登山大法要の修了に当たって」


 本年、宗旨建立750年の大佳節にあたり、3月28日には宗旨建立750年慶祝記念開宣大法要が、また4月27日・28日には同特別大法要がそれぞれ厳修せられ、これに引き続いて4月29日の初会以来、10月7日の終会に至るまで、全60会に亘って奉修された同法華講30万総登山大法要が、全国に大歓喜の声が満ち溢れる中、御命題たる30万総登山を、34万9068人(最終確定人数)の登山参詣をもって名実ともに満願成就して、厳粛かつ盛大裡に滞りなく終了いたしました。

 これ偏に、仏祖三宝尊の御加護と御法主日顕上人猊下の御威徳によることは勿論、宗内僧俗御一同の堅固な道念と篤き信心に基づく異体同心の御奉公が見事に結実したものであり、誠に御同慶に堪えません、ここに甚深の謝意を表する次第であります。

 本門戒壇大御本尊を御安置し奉る総本山奉安堂の落慶大法要を目前に控え、いよいよ僧俗和合して未来広布を目指し、唱題と折伏行に精進せられるよう念願いたします。



○御法主日顕上人猊下御言葉 法華講30万総登山大法要終会の砌

ただいまは、宗旨建立750年慶祝記念法華講30万総登山大法要の最後を飾る、第60会において「論義式」を修し、もって仏恩報謝に備え奉りました。皆様には遠路はるばる総本山に御参詣せられ、本仏日蓮大聖人宗旨建立の記念法要に参加されましたことは、宿縁深厚にして現当二世の功徳、まことに大いなるものとお喜び申し上げます。

この宗旨建立750年の大佳節に当たりましては、去る3月28日に慶祝記念開宣大法要、4月27・28日に同特別大法要を修し奉りましたが、さらに4月29日よりの60回にわたり、慶祝記念法華講30万総登山大法要を奉修いたし、本日をもって最終会となった次第であります。


さて、この法要中、終始にわたって執り行ってまいりました論義式は、二祖日興上人が『遺誡置文』の意義について、「偏(ひとえ)に広宣流布の金言を仰がんが為なり」(御書1884ページ)と仰せられた二十六カ条の遺誡のなか、「一、論議講説等を好み自余を交ゆべからざる事」(同)との御指南に基づくものであります。

宗祖日蓮大聖人の仏法は、五重の相対、三重の秘伝等、重々の浅深勝劣をもって判ずる寿量文底深秘の大法でありますから、まことに難信難解であり、したがってその正しい意を得るためには、甚深の法門における種々の義理を正しく判釈し、その筋道を明らかにするため「論議」あるいは「講説」の必要があるのであります。

さらに日興上人は同『置文』において、「御抄を心肝に染め極理を師伝し云云」(同)と示され、末法の下種仏法は大聖人の御書を根幹とする信解こそ大事であり、その要旨は必ず師弟相対しての血脈をもって伝えるべきを誡められました。

これらの教えに基づき、我が宗門独特の正法の深義を内容とする仏法の研鑚が、いにしえよりこのような形において行われてきたのが、この論義式であります。


けだし、正法の流布は、内に真実甚深の教法を受け伝える僧侶と、外に正しい信心をもって三宝を護る檀信徒によってこそ、遂行されるのであります。この真の令法久住・広宣流布へ向かっての僧俗一致の活動こそ、現宗門の姿であります。

思えば、平成2年の3万結集の総会より、平成6年・地涌六万の大総会、続く平成10年の客殿新築に伴う10万総登山、さらに本年の30万総登山等、ことごとく法華講の大前進を示しております。特に、この30万総登山の参加者総数は、目標の30万をはるかに超えて、本日までにおいて実に34万9068人に至りました。仏祖三宝尊にも御照覧あって、深く御満足におぼしめすことと拝し奉ります。皆様、本当におめでとうございました。

これすなわち法華講の皆様が、「今日蓮が唱ふる所の題目は前代に異なり、自行化他に亘りて南無妙法蓮華経なり」(御書1594ページ)との御金言を受け、信心修行と折伏に邁進された尊い結果であります。


この「是好良薬」の妙法は、あらゆる人々の身と心の大良薬であるとともに、おのずから空仮中三諦三観の妙用力もってあらゆる因縁を幸福と善徳に転ずる秘術であり、かかる信念と体験実証に住して、自らも唱題し他をも唱題せめる道こそ、まさに即身成仏と妙法広布の要諦であります。

さて、宗門僧俗一同の尊い御供養による奉安堂の建設工事は、9月末までに回廊をも含めてすべて完了いたし、明8日には竣工式、そして10日に本門戒壇の大御本尊御遷座の儀を執り行い、10月12日、大御本尊御顕示の大吉日をもって奉安堂落慶大法要を奉修いたします。さらに10月13日より22日までの10日間、12会にわたって落慶記念大法要が執行されます。

思えば建長5年春、3月・4月の宗旨建立より弘安2年10月の本懐成就に至る大聖人の御化導を拝するとき、この記念すべき宗旨建立750年の本年において、その4月より10月にわたり未曽有の地涌30万信徒の参詣によって仏徳を報じ奉り、また、その10月において奉安堂に大聖人一期御化導の究竟、本門戒壇の大御本尊がお出ましになり、日本乃至、世界広布の厳然たる基礎が築かれることは、まことに不思議な実相と申すべきであります。このような宗門の大興隆は、これまさに妙法の正義を実践する故であると信ずるものであります。

今や全世界の宗教界、思想界の混乱のなかにおいて、本地甚深の妙法広布の大願に基づき、厳然として立正安国の正義を行ずる宗団は、我が日蓮正宗のみであります。かかる重大な意義と地涌の使命を自覚し、日本乃至、世界広布を大目標として、一人より一人への折伏、妙法弘通の大行にいよいよ精進をいたしてまいりましょう。

以上、一言、本日の法要の言葉といたします。



○挨拶 記念局委員長 総監・藤本日潤御尊能化

最終回第60会が、本日、御法主日顕上人猊下大導師のもと、このように厳粛かつ盛大に奉修せられ、まことにおめでとうございます。

4月29日より始まったこの法華講30万総登山大法要が、去る9月22日の第55会において御命題の30万人を超え、本日ここに目標をはるかに超過する完全達成の形をもって終了を迎えることができましたことは、何ものにも代え難い喜びであり、これひとえに仏祖三宝尊の御冥護と、御法主上人猊下の御威徳の然(しか)らしむるところと、恐懼感激の極みであります。

この未曽有の30万総登山達成のために尽くされた全国各支部僧俗の精進努力は、まことにもって筆舌に尽くせないものがあると存じます。

特に、創価学会の飽くなき誹謗中傷と妨害をはね返し、あらゆる三障四魔を克服しての30万達成は、実に僧俗一結・異体同心の固い団結による大勝利であり、御本仏大聖人の御照覧あそばされるところにして、法華講700年の歴史を飾る大偉業であると申して差し支えないと思うものであります。慶祝記念局といたしまして、全国の僧俗の皆様に、甚深の謝意と敬意を表し、かつお慶びを申し上げる次第であります。まことにおめでとうございました。

この大歓喜をもって奉安堂の落慶を迎え、大聖人様に御報恩謝徳申し上げることができますことは、無上の喜びであり、同時に、このことが本年の方針である「法礎の建立」を成し遂げ、未来広布への礎を磐石に築くことになると、確信するものであります。

どうか、本日ここに御参詣の皆様には、ただ今、御法主上人猊下より賜った甚深の御指南を根本に、新たなる広布の浄業に向かって、いよいよ御精進をせられますよう、衷心より念願いたしまして、一言もって御挨拶とさせていただきます、本日は、まことにおめでとうございました。



○挨拶 30万総登山推進委員会副主任委員 法華講連合会委員長・柳澤喜惣次総講頭

宗旨建立750年慶祝記念法華講30万総登山大法要終会に当たり、謹んで御挨拶を申し述べさせていただきます。

御法主上人猊下におかせられましては、先には3月28日・開宣大法要、続いて4月27・28日には特別大法要が、一切の謗法を駈遣(くけん)し、総本山を荘厳し奉り、厳粛かつ盛大に執り行われました。そして、翌29日より本日まで、60回にわたって法華講30万総登山大法要が、大聖人様への御報恩謝徳の上に奉修いたされ、本日をもってめでたく終了いたしました。これひとえに、戒壇の大御本尊様の広大無辺なる大慈大悲と、御当代御法主日顕上人猊下の、宗旨建立750年の仏徳を報じ奉る、30万総登山の発願の賜と、我らは拝し奉るものであります。

また、未だかつてない半年間にわたる大法要の期間中は、常に諸天に護られ、老・若・幼の参詣者一同、殊に高齢者・身障者には、まことにもって有り難く、安心して御登山ができたことであります。

今、思い出の中の一つに、台風の進路変更がありました。この現象は、8年前の地涌六万大総会のときと同様であり、台風の上陸の直前でコースが90度直角に、前回のときは西側に、今回さは東側に避けて通ったことであります。

このように大事な時、不思議な利益の顕れる下種仏法を、信の一字をもって固く信受し奉ってきた法華講の、我らはその末裔として、このたびは、御法主上人猊下の駿尾(きび)に附してこの大慶事に御参詣することができ、一人ひとりが法華講の一員として面目を保つことができましたことは、まことに有り難く、この感激は、次の宗旨建立800年に向かって、広宣流布を念願し、そして折伏を励み、法統相続、「従藍而青」(じゅうらんにしょう)の信心をもってお応えし奉る決意であります。

今、振り返って思うに、幼稚な我らの信心も、このたびの論義式を通じて知らず知らずの間に、令法久住の大事なことが深く考えられるようになってまいりました。それは、灯と油の譬えのごとくであり、三宝尊への御供養の大事と、御宗門の世界広布を目標とする僧俗一致の折伏の実践のことであります。

これひとえに御本尊様の大功徳と、二祖日興上人様以来の謗法厳誡の信心が、知らず知らずの間に、我らの日常の生活の中で培われていたことに気付くのであります。

そこには、総本山大石寺に伝わる師弟相対の信心、その行儀が「麻畝の性」となって、全国末寺の御住職様方に伝持され、現在に至るもので、その教化の上に今、我らの生活の中に伝わっているものと、私は信ずるものであります。

我らは、このたびの大感激を終生忘れることなく、僧俗一致、さらなる信行に励み、全国一体となって、本日まで戴いてきた甚深なる御指南を必ず実現してまいることを、共々にお誓いしてまいろうではありませんか。

御法主上人猊下のいよいよの御健勝と御宗門の御発展を、衷心より念願し奉り、終会の御挨拶とさせていただきます。長期間にわたって、ありがとうございました。



パナマに中南米で初の布教所


北米と南米の両大陸の接点にあり、有名なパナマ運河を持つ地峡国・パナマ。北は大西洋、南は太平洋に面し、その国土は、北海道よりもやや小さい。

1993年3月、勇気と決断を持ってSGIを脱会し、わずか6名からスタートした真のパナマ広布の歩みは、9年の歳月を経て、待望の布教所開所の日を迎えた。この喜びの日を迎えるまでの道のりは必ずしも平坦ではなく、開設目前に布教所計画が一度は暗礁に乗り上げるなど、種々の障魔が競い起こった。それだけに、このたびの開所法要を迎えた現地僧俗は喜びに沸き上がった。

9月28日、パナマシティーの中心部から程近いロサンヘルス地区の一画にパナマ布教所が開設され、その開所法要と常住御本尊の入仏法要が奉修された。これには、御法主日顕上人猊下の御名代として宗務院海外部長・尾林広徳御尊師、海外部主任・石橋頂道御尊師、NSTプレジデントの妙法寺住職・高野泰信御尊師、大阪府高槻市の妙恵寺住職・西岡雄信御尊師ほか、日本、北米、南米から有縁の御僧侶方が御出席。また、パナマ全土から約200名の信徒が参集し、中南米初の法城の誕生に、その喜びを分かち合った。

法要は、午後5時より、尾林海外部長の御導師により、御本尊御開扉、献膳の儀、読経、唱題と如法に進められた。続いて式の部に移り、初めに石橋海外部主任より、開設に至るまでの経過が報告された。次いで尾林海外部長が祝辞を述べられ、ルース・トレス女史をはじめとするパナマの純真なメンバーのこれまでの労苦をいたわるとともに、新布教所が三大秘法の整足する中米広布の中心道場として発展することを期待し、初代責任者に就任した山崎信理御尊師を紹介された。その後、高野NSTプレジデント、信徒代表ルース・トレス女史からそれぞれ祝辞が述べられ、最後に山崎責任者の謝辞をもって法要はとどこおりなく終了した。引き続き、喜びの余韻の残る本堂において記念撮影が行われ、参列者全員がカメラに納まった。

翌29日には、午前10時より、開所したばかりの新布教所において、宗旨建立750年慶祝記念パナマ総会が開催された。これには、前日の開所式に参列された全御尊師方が参列された。また、日曜日とあってパナマ全土から400名を超える信徒が参集し、開所の喜びと宗旨建立750年を慶祝する喜びが相まって、歓喜溢れる総会となった。

総会は、山崎責任者の導師による五座の勤行から始まり、勤行終了後、この日を待ちわびていた19名が御授戒ならびに勧誡式、6名が御本尊下付を戴き、喜びのスタートを切った。

引き続き、総会第1部では、ルース・トレス女史が来賓の御僧侶を紹介し、歓迎の辞を述べた。次いで、祝辞に立たれた尾林海外部長は、法華経に予証された大聖人の三大秘法こそ全世界の民衆救済の大法であることを確信して、自行化他に精進していただきたいと述べられた。その後、高野NSTブレジデント、西岡御尊師の祝辞、山崎責任者の謝辞と続き、第一部が終了。小憩を挟んで第2部に移った。

短い準備期間にもかかわらず、この日のために練習した、青少年によるモダンダンスやパナマ民族舞踏等の演技が披露された。その合間に、ロベルト・ダリラ・メナ・デ・ロドリゲスさんの決意発表、そして1974年の入信以来、数々のすばらしい体験を積み、これまでに30回の登山をしたというアイダ・デ・レモンさんの体験が披露された。

フィナーレは、パナマの僧俗和合・異体同心を象徴するように「地涌讃徳」を力強く高らかに歌い上げ、寺院建立に向け新たな第一歩となる総会を締めくくった。このあと記念撮影が行われ、午後2時前に散会した。




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