大白法

平成14年11月16日号


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宗旨建立750年慶祝記念
海外信徒総登山大法要


◎御法主日顕上人猊下御言葉 海外信徒御目通りの砌

海外信徒の皆様、宗旨建立750年慶祝記念海外信徒総登山大法要に当たり、世界各国よりはるばる当総本山大石寺に参詣され、遠路の旅程にもかかわらず、元気な皆さんのお顔を拝見し、私は喜びでいっぱいであります。

この世界中の信徒皆様と共に慶祝し奉る宗旨建立750年は、次の800年に向かう間の大きな節に当たる年であります、宗旨建立とは、言うまでもなく末法下種の本仏日蓮大聖人が、御年32歳にして末法万年の一切衆生を救うべき御化導において、その最も初めに南無妙法蓮華経をお唱えになった破邪顕正のお振る舞いであります。

故に大聖人様は、「今末法に入りて上行所伝の本法の南無妙法蓮華経を弘め奉る。日蓮世間に出世すと云へども、32歳までは此の題目を唱へ出ださゞるは仏法不現前なり。此の妙法蓮華経を弘めて終には本法の内証に引き入るゝなり」(御書1884ページ)と仰せられました。まさに御年32歳、建長5年にして初めて自行化他の妙法を弘通され、ここに下種本仏の御化導が始まったのであります。そして本年はこの宗旨建立より750年に当たる大佳節を迎えております。

この大佳節の「節」とは「ふしめ」ということであります。御承知の如く、竹という植物があります。その茎は長く伸びますが、上下の間に多くの節がついております。この形のように、物事の区切りを示すことにおいて、次の新たな在り方乃至、意義を顕すことを「佳節」というのであります。まさに、大聖人様の仏法弘通の始め、宗旨建立より750年に当たる本年こそ重大な節目であり、大仏法興隆・発展の年に当たっております。

すなわち、奉安堂の建立、そして国内30万総登山がその目標を大きく上回る見事な達成、また1万2000名になんなんとする海外信徒皆様の総登山等、この重大な佳節に当たって、このような仏法興隆の実現は妙法の大正義を示すものであり、実に尊く有り難いことと存じます。故にこそ、これに参加される信徒皆様の功徳は甚大であると確信いたします。

本因妙の仏法の意義は、常に信行に精進し、過去の結果に囚われず、未来に向かっての成仏と広宣流布の大善因を積み重ねるところにあります。どうか、この登山の大功徳をもって未来成仏の因とされ、勤行唱題に励み、一人が一人の折伏を行じて、異体同心の幸せに満ちた信仰の輪をいよいよ強盛に広められるように祈り、本日の言葉といたします。



◎御法主日顕上人猊下御言葉 海外信徒総会の砌

このたび、宗旨建立750年慶祝記念海外信徒総登山大法要・初会に当たり、北米、南米、アジア、ヨーロッパ、アフリカ、オセアニア等、世界各地・各国よりの信徒皆様には遠路のところ、はるばる総本山に参詣せられ、心よりお喜び申し上げます。また、本日の大総会、まことにおめでとう存じます。皆様方のお元気なお姿を拝見し、何よりもうれしく存ずる次第であります。

我が宗門におきましては、この宗旨建立750年の大佳節に当たり、日本国内30万人の信徒の総登山による大法要を60回にわたって奉修してまいりましたが、去る10月7日をもって、関係信徒34万9000余の参詣報恩をもって、そのすべてが滞りなく完結いたしました。このことは、未来に無限に開く大法広布の大いなる出発点として宗史に刻まれる、すばらしい意義を持つものであります。

また、日本乃至、世界の信徒の方々が待ち望んでおられたところの、雄大な建物である奉安堂が見事に建立され、去る10月8日に竣工式、10月10日、本門戒壇の大御本尊御遷座法要、10月12日、宗旨建立750年慶祝記念総本山奉安堂落慶大法要を厳粛に執り行い、広大なる仏恩報謝の誠を捧げ奉りました。さらに、続いて10月12日より22日までの10日間にわたり、6万人の信徒の参詣により、総本山奉安堂落慶記念大法要を執り行ってまいりました。

このように、我が宗門はこの大佳節に当たり、御報恩と大法興隆のため、着々と慶祝の大事業を重ね奉り、万全の整備を調えつつ、今回、世界各国よりはるばる参詣される海外信徒皆様の総登山を心よりお待ち申し上げた次第であります。

このたび建立された奉安堂は、閻浮無双の富士山を東北に仰ぐ、晃々たる勝地に対応する壮大な建物であり、近代建築技術と工法の粋を凝らし、あらゆる面において精密・堅牢にして日本建築独特の優雅な工夫が施されており、宗教建築史上にも類を見ない優秀性、独創性を持っております。まことに、世界民衆に御総与せられた大聖人出世の本懐たる本門戒壇の大御本尊を安置し奉る殿堂にふさわしく、また全世界の正法を求める信徒の方々の参詣の喜びと、折伏弘通の心をいよいよ増進せしめる意義ある建物と信ずるものであります。

そして、この大御本尊様安置の奉安堂の建立には、日本を中心として世界各国の信徒の方々より尊い御供養を頂きました。その供養の功徳は各々の未来永劫にわたって大いなる光明となり、種々の福徳となってその宿業を荘厳することを確信いたします。皆様、誠心の御供養、本当に有り難うございました。

この奉安堂に安置された本門戒壇の大御本尊様の大いなる御威光と功徳をもって、これよりいよいよ本仏大聖人の正法が世界に向かって広宣流布する時を迎えたのであります。大聖人様は『撰時抄』に、「彼の時鳥(ほととぎす)は春ををくり、鶏鳥は暁をまつ。畜生すらなをかくのごとし。何に況んや、仏法を修行せんに時を糾さゞざるべしや」(御書834ページ)と仰せられ、また、「一切時による事なり」(同966ページ)とも御指南であります。宗旨建立750年の大佳節は、まさに我らの信心の結晶としての奉安堂の建立と、日本ならびに全世界の地涌の友の総登山という大功徳によって、苦悩にあえぐあらゆる民衆を救うべき、本格的な広布の時を迎えておると確信いたします。

さて、仏法では世の中のあらゆる混乱と堕落、また個人の不幸と苦しみは、そのすべてが病の現れであるとして、その道理を一代仏教において詳しく説いてあります。しかし、その要点・要義としては、一代諸経中、最も肝要な法華経本門内証の寿量品二千余字のなかに、「是の好き良薬を、今留めて此に在く。汝取って服すべし。差(い)えじと憂うるこなかと勿れ」(法華経437ページ)と説き、また薬王品には、「此の経は則ち為れ、閻浮提の人の病の良薬なり」(同539ページ)と説かれ、本仏大聖人様は、「閻浮の内の人は病の身なり、法華経の薬あり、三事すでに相応しぬ、一身いかでかたすからざるべき」(御書891ページ)と仰せであります。

この病とは身体の病だけではありません。仏法においては「身は心の従」と教えており、身体は心の善悪に従ってあらゆる変化が生じ、そこに種々の病気や不幸が現れるのであって、その病気の元は過去・現在・未来の三世にわたる心の因縁果報に存するのであります。したがって、その元の心の病を治すことが肝要であり、仏法ではこの心の病にるいて重々の内容を示しております。いわゆる見惑・思惑・塵沙惑・無明惑と重層する煩悩八万四千の労(わずらい)は皆、心の病でありますが、その上に最も重い心の病は法華正法に背く謗法の病であります。

現代の世界の一切民衆は、皆、このあらゆる病のなかに沈んでいると達するところに「慧光照無量」の仏知見が存するのであります。故に、今日、世界中で種々の思想・宗教が根深い怨みと怒りのなかで対立し、殺害し合い、民衆もまた、出口のない混迷のなかで右往左往するのみであるのも、この心身の大良薬が何であるかを知らず、迷うところにあります。

この時代を永久の未来にわたって救済し、真の平和を招来する道は、最も勝れた宗教としての宗祖大聖人の仏法、三大秘法の普及徹底にこそ存するのであります。この大正法が世界に広布する源は、我が宗門の僧俗ならびに本日、この総本山に集まられた皆様方にあり、さらに言えば、皆様方の信心に存するのであります。その信力の強盛なるところに御本尊の仏力・法力を冥合する勤行唱題が絶え間なく厳然と修される時、不思議な仏法の功徳が皆様方の全身にみなぎってまいります。すなわち、因果倶時の不思議の一法たる妙法本尊の当体がそのまま皆様の己心に合するところ、不思議な生命の安定と充実を感得します。

その喜びをもって妙法を他に伝えていく、この自行化他の題目に法界の一切を貫き、そのすべてを具える仏界が存し給うのであり、あらゆる人々の前世よりの宿業による種々の悪癖も次第に浄化・矯正されるのであります。まことに大聖人の三大秘法こそ大良薬の本体であり、それは一切の法、あらゆる教えの根源であります。すなわち、因果倶時不思議の一法たる妙法本尊に一切を浄化救済する法理・法則が厳然と具わるからであります。

皆様、地涌の眷属としての大自覚のもと、妙法弘通の使命に生きるところに一切の生活の中心があることを固く信じ、自行化他の妙法を唱えて、崩れざる生命と生活を確立しつつ折伏に邁進し、来たる7年後の『立正安国論』の正義顕揚750年を、今回に倍増する地涌の輩出をもって荘厳し奉ろうではありませんか。皆様のいよいよの信行倍増と御健康を祈り、本日の言葉といたします。



○挨拶 宗務院海外部長・尾林日至御尊能化

本日ここに総本山第67世御法主日顕上人猊下の御臨席を仰ぎ奉り、日蓮大聖人の宗旨建立750年慶祝記念海外信徒総登山大法要、初会の記念総会を開催させていただきます。

御承知の通り本年は、宗祖日蓮大聖人が、末法万年の救済のために、久遠元初の御本仏としてのお悟りに基づく南無妙法蓮華経の大法を建立弘宣されてより、ちょうど750年の大佳節に当たっております。その故に本宗といたしましては、日蓮大聖人が建立された大法の法体と日蓮大聖人以来の正統な相伝血脈を継承する宗旨として、日蓮大聖人への真実の御報恩のために、3月28日に開宣大法要を、4月27日・28日の両日には特別大法要を御奉修申し上げ、併せて御法主日顕上人猊下の御教導のもとに、全僧俗の代表が新たなる正法広布と折伏弘通への一大精進を誓い、その決意を新たにしたところであります。

また、日本全国の法華講員も8年前の地涌六万名の結集登山を契機に折伏弘通に努め、本年4月29日より10月7日に至る半年間にわたる30万人の総登山を誓願し、このたび34万人余の大結集をもって見事に完遂されました。この30万総登山の成功によって、日本全土の法華講員は本門戒壇の大御本尊のもとに立てる広布の誓願、日蓮大聖人の御仏智に叶う大願は必ず成就できるとの確信と感銘を新たにされたことと推察いたします。

この宗旨建立750年を記念しての日蓮大聖人への真実の御報恩と世界の広宣流布という日蓮大聖人の御遺命の実現は、何と申しましても、世界に唯一の正統な宗旨を誇る日蓮正宗の僧俗のみが果たし得る特権であり、また日蓮正宗に課せられた崇高な使命であると申すべきでありましょう。今や日蓮正宗から離れ、日蓮正宗から破門され、謗法の異教徒と化し、『ニセ本尊』を大量に偽作配布し、御法主上人猊下を誹謗し続け、日蓮正宗の世界広布を妨害する創価学会並びにSGIに、日蓮大聖人の宗旨建立750年の報恩行を果たす資格も、広布を論ずる資格もありません。

また、かつて池田大作の権威と増慢の象徴であった正本堂が、27年の歳月を経て解体され、このたび宗旨建立750年を記念して新たに本門戒壇の大御本尊を清浄に厳護申し上げる奉安堂が、御法主日顕上人猊下の御発願によって見事に完成し、10月12日の落慶大法要に続いて、10月13日より10月22日まで落慶記念の大法要が奉修されました。ここに先の30万総登山と併せて日蓮正宗の法礎が内外共にしっかりと固められた次第であります。

海外への広布も平成3年3月5日、宗門自身が世界の広布に責任をもって対応、指導していくことを宣言して以来、この10年の間に、寺院といたしましてはスペイン・妙昌寺、ガーナ・法華寺、中華民国台湾・本興院と法宣院。布教所といたしましては、インドネシア、シンガポール、マレーシア、アルゼンチン、パナマ、ブラジルのアングラドスヘイス、中華民国台湾の台中と宜蘭。事務所といたしましては、フフンス、香港、フィリピン。出張所としてはスペインのテネリフェ、アメリカのロングアイランドシティ、スリランカ等々に及んでおります。

また、本宗僧侶も宗旨建立750年の今日、22カ所に34名の僧侶を派遣して、世界広布の最前線で日夜御奉公に精励いたしております。信徒の分布も、世界48力国62万余の信徒を数えるに至っております。かつての創価学会の増慢と我見が先行した時代は、平成3年3月をもって終焉を迎え、今や日蓮正宗の僧侶と日本の法華講の皆さんと、世界各国の清純な日蓮正宗信徒が、どこまでも総本山を中心とした日蓮正宗の正しい信仰を貫き、御法主上人猊下の御指南を指針として、異体同心の大団結をもって進めていく着実な、大きな未来に向かって開けゆく世界広布の時代に入ったと言うべきでありましょう。

天台大師は『摩詞止観』において、どんなに勝れた真実の教えでも、法を顕す人(にん)、法を行ずる人がいなくては意義の顕現のないことを、「法は自ら顕れず、之を弘むること人に在り。人能く行を行ずれぱ、法門光顕す」と講じておられます。

ここに日蓮大聖人が、閻浮提第一の法華経の行者として、本化地涌上行の再誕として、また久遠元初の自受用身の再誕として、末法救済の大願と大慈悲の上に出現され、宗旨を建立あそばされた大恩が明らかであります。

しかして大聖人は『百六箇抄』に、「法自(おの)づから弘まらず、人、法を弘むる故に人法ともに尊し」(御書1687ページ)と仰せあそぱされています。正法を信受し、正法を弘めてこそ人法体一の御本尊の法体の功力が実証され、その功徳は末法万年に及ぶのであります。ここに大聖人御自身が大法弘通に先駆けられた所以があります。

さあ、私たちも今こそ日蓮大聖人が『種々御振舞御書』に仰せられた、「諸仏の眼目たる妙法蓮華経の五字、末法の始めに一閻浮提にひろまらせ給ふべき瑞相に日蓮さきがけしたり。わたうども二陣三陣つゞきて、迦葉・阿難にも勝れ、天台・伝教にもこへよかし」(同1057ページ)との御文のごとく、また日顕上人猊下の重ね重ねの御指南のごとく「一人より一人への折伏弘通」を通して、各国の広宣流布に邁進して世界広布の実現に貢献してまいろうではありませんか。

皆様方が一人ひとりの具体的な目標を立てての実践と、異体同心の運帯と、皆様方の御多幸をお祈り申し上げ、私の開会の挨拶とさせていただきます。



☆海外信徒代表決意発表

壮年部代表=イタリア/ピエトロ・ブルタジオ

私たち日蓮正宗イタリアの信徒にとって、宗旨建立750年慶祝記念海外信徒総登山に今日、皆様と共に結集でき、慶祝できますことは幸運なことであり、名状し難い喜びであります。私たちにとって、正直に他の教義や方便を捨てたということは正しい選択でありました。不動の決意によって御本尊様に信を持ち、地涌の菩薩として向上していくということは、真心を込めて唱題していくということに他なりません。イタリアの地に、御僧侶が永続赴任されますよう、イタリア信徒間での異体同心をさらに堅固にし、成長していくことを、私たちの決意として発表申し上げます。

毎日生活しているなかで、様々な逆境や極度の苦難が、私たちの目前に立ちはだかりますが、十四誹謗に陥(おちい)ることなく闘ってまいります。そして、日々の勤行と題目をしっかり行ずることにより、生命力溢(あふ)れる平穏無事で歓喜のある人生を送れることを確信しております。さらに、慈悲をもって折伏に励み、広宣流布という最高の目標に向かって、自行化他の実践を持続しながらがんばってまいります。

私たちは、今日まで大聖人様より御歴代の御正師を通して法水写瓶されました第67世御法主日顕上人猊下様に心から感謝申し上げます。これまで私たちを絶え間なくサポートして励ましてくださった尾林御尊能化、中本御尊師、並びに千葉市の清涼寺御住職・野村御尊師方に、これからも清らかな心、豊かな心をもってついてまいります。今日ここへ皆様と共に参加させていただくことができましたのは、すべての御僧侶と同志の皆様方のお陰であります。心からお礼申し上げます。南無妙法蓮華経の功徳によって、皆様が常に健康と福徳に満ち溢れることを御祈念申し上げます。ありがとうこざいました。


婦人部代表=ガーナ 法華寺支部/エマ・アコマ・アシアマ

御法主日顕上人猊下、御宗門の御尊師の方々、お集まりの皆様、本日は法華講婦人部を代表して決意発表をさせていただくという貴重な機会を戴き、たいへん嬉しく、また光栄に存じます。まず、御法主上人猊下、御尊師の皆様方に、750年間にわたって日蓮大聖人の正法を護持・弘通してくださったことに深い感謝の念を表したいと思います。また、御法主上人猊下の御慈悲により、アフリカのガーナに、アフリカ唯一の寺院を賜り、御住職や御僧侶方をお迎えできたことを心より感謝申し上げます。

1998年に法華寺が建立されて以来、御住職と御僧侶方の御指導のもと、我が婦人部は他の部と協力し、様々な活動に力を入れてきました。さらにトーゴ、ベニン、コートジボワール、ナイジェリアといった隣国の活動にも力を注いでまいりました。この宗旨建立750年慶祝記念海外信徒総会に引き続き、2003年2月21日には、アフリカ正法建立5周年を迎えます。この記念すべき時に、私たちは重要な役割を担っていくことを誓願いたします。皆様にはガーナのアクラにせひお越しいただき、輝かしい、貴重な記念すべき日を共に祝っていただきますようお願いいたします。

今後とも、総本山大石寺と御宗門の活動を支援・サポートするとともに、さらなる僧俗和合の実践を誓います。私は、ガーナ婦人部の活動が、全世界の婦人部の活動につながると確信しております。折伏の陣頭指揮を取るのが婦人部であり、他の部の活動をサポートするのが婦人部であります。ここで法華講婦人部を代表いたしまして、以下の通り、決意発表をさせていただきます。

  1. 御僧侶をサポート・支援することにより、僧俗の絆を強めます。
  2. 信行学を根本に、自国における正法の広宣流布のため勇猛精進してまいります。
  3. 「一年に一人が一人の折伏」を実践し、三宝に御報恩謝徳いたします。
  4. 日常生活のなかで功徳を実証していきます。
  5. 正法を根本として、家族和合することにより、また良き母、良き妻、心身ともに美しい女性になることにより、法統相続を実践します。
  6. 日蓮正宗法華講婦人部メンバーとしての誇りを持ち続けます。
  7. 御題目をさらに唱えることで、自身の境界を高めます。


青年部代表=シンガポール事務所/ツン・ウィ・ファン

シンガポールは今年建国37周年を祝う新興国です。国の目覚ましい発展の裏では代償も伴います。国民は自己中心的になり、身勝手な欲求で目がくらみ、生命や人間性の大切さを軽視するようになっています。そのため社会全体が冷淡になりました。

シンガポール事務所の青年部は、この宗旨建立750年の慶祝登山を、次世代の広宣流布を目指す出発点とします。我が国シンガポールにヒューマニズムを再生させることを決意します。私たちは正しい信仰、修行、教学に励み、内なる仏性を顕現させ、社会に波及させていきます。シンガポールをビジネスの中心地だけでなく、住む人が幸福になれる人間中心の調和の取れた国にするために、青少年が人間性豊かで自信に満ち、チャレンジ精神を持つ大人に育つよう力を尽くします。私たちは、第67世御法主日顕上人猊下様の御指南、および御住職様の御指導を厳格に守り、日蓮大聖人様の仏法に確信を持ち、それに基づいて大聖人様の正しい弟子檀那として布教に努めます。

定期的に折伏活動を行って新しい信徒を増やし、シンガポール国民の悪業を消し、この国を仏国土に変えていきます。正法興隆のために、私たちは仏道修行に励み、情熱をもって内なる可能性をあらゆる面で十二分に発揮していきたいと思います。職業面での自己啓発、社会参加と社会意識の育成などの分野で、専門家を招いてワークショップや講演、フォーラムを開くとともに、仏教研修会や青年の抱える問題を話し合う会も開催する予定です。大聖人様の仏教を拠(よ)り所として、シンガポール事務所の青年部メンバーは将来、社会の指導者、国家繁栄の柱、国を支える力となります。

私たちの御住職様は、各地の信徒集団を統合するため、長年多大な苦労を重ねてこられました。新しい事務所が出来た現在、私たちはシンガポール最初の日蓮正宗寺院、「広布山開妙寺」を建立する決意を固めています。真の法華講員となり、シンガポールの若者たちに正法を導き弘め、シンガポールに永久に根差すであろう三宝を堅固に外護していく覚悟です。

科学技術の進歩、快適さ、自己満足を追い求める気忙(きぜわ)しい小国での生活は、人生の様々な面で探求心をすり減らしています。私たちは隣国の信徒たちと交流し、経験や布教の方法を話し合う機会を持ち、各国で広宣流布の精神と信仰を高めることを希望します。信仰により、各国との絆を強めていきたいと願います。最後に、総本山大石寺でグローバルな青年部登山と研修会が開催される日を待ち望んでいます。


少年部代表= スリランカ/ディリーパ・マデュシャン

僕の両親は、日蓮正宗の熱心な信徒です。両親は、毎週の御書勉強会や月例会合、唱題会など、毎月何度も僕をセンターに連れていってくれます。入仏式や折伏座談会にも両親と一緒に参加しています。時々は折伏にもついて行きます。折伏に行くのは楽しいです。

唱題を始める前は、僕はとても短気な人間でした。つまらないことで両親とよく口論していました。家を出ようと思ったこともあります。身近にあるものは何でも壊したり、投げ飛ばしたこともありました。でも、今では僕は変わりました。両親はもちろん、先生や友達も、メンバーもみんな僕を愛してくれています。僕は幸せです。南無妙法蓮華経に感謝して、毎日少なくとも一時間は唱題します。

小乗仏教の国、スリランカでは、生徒は全員毎日曜日と満月の日には、寺院で行われる仏教の授業に出席しなければなりません。あるとき、先生が「この仏教の授業に参加しなかった生徒は起立しなさい」と言いました。起立したのは僕だけでした。先生は僕に罰を与えようとしました。クラスではみんなが僕のことを笑っていました。でも僕は、これこそチャンスだと思って、日蓮正宗の教えと功徳について説明しました。先生は小乗の僧侶で、僕の説明を聞いた後は、もう僕を罰しようとはしませんでした。僕は罰を受けなくて済み、御本尊様に感謝しました。学校では小乗仏教は必須科目です。僕はこの仏教の授業に出席しなくても、期末試験ではいつも100点を取りました。

今ここで、僕が戴いた最高の功徳についてお話します。スリランカでは、親は子供が奨学金を獲得して立派な学校に進学することを望んでいるので、放課後、毎日塾に子供を通わせています。子供はまるでコンピュータのように勉強しなければなりません。学校で勉強し、塾でも幾つものクラスを受けて勉強し、家に帰ると宿題や予習、復習がたくさんあります。でも、僕には塾に行く時間がありません。広宣流布のために、とても忙しく活動しているからです。奨学金資格試験の前日でさえ、遠くで開催された折伏座談会に出席しました。試験の結果は、どうなったと思いますか?僕はとても良い成績で、スリランカの首都にある最高の国立学校であるロイヤル・カレッジに入学できることになりました。

最後に、広布への大願を抱かれておられます日顕上人猊下様に、どこまでも従ってまいりますことを、僕たち日蓮正宗の少年部の決意といたします。皆さん、一緒にやってまいりましょう!御本尊様、ありがとうこざいます。日顕上人猊下様、ありがとうこざいます。皆さん、ありがとうございました。


※海外信徒4名の決意発表は修徳院支部の川人さんのご協力で転載しました。



○論苑 『礎は築かれた 新たな前進を!』 妙栄寺住職・高野法雄御尊師

宗旨建立750年を慶祝し、御報恩申し上げる法華講30万総登山を見事に完遂し、奉安堂の落慶大法要を歓喜のなかに迎えることができましたこと、まことにおめでとうございます。これは、仏祖三宝尊の御加護の絶大なるを信じ、御法主日顕上人猊下のもとに宗内の僧俗が一結し、精進に精進を重ねてきた結果であります。

しかし、その道程は決して平坦ではなく、一人ひとりそれぞれが幾つもの山を乗り越えられたことと思います。最初のうちはどうしても数にとらわれ、遅々として進まない姿、自身の力のなさにいらだちを覚え、涙した方も多かったことでしょう。そうしたとき、「一切を開く鍵(かぎ)は唱題行にある」(大日蓮635号)との御指南を拝し、唱題しては一軒一軒と尋ねる。さらにまた唱題を重ねて目標完遂に向かって努力に努力を重ねてまいりました。こうしたなかで、30万総登山に向かって精進している一人ひとりが信心を堅固なものとし力をつけていく、その輪が一人また一人と広がっていき、互いが地涌の眷属としての自覚と理解が深まり、支部のなかでの協力体制もより強固なものとなっていきました。

多くの方が、30万総登山の大事な一つがこのことなのだと気づいたのではないでしょうか。数が目的ではなく、一人ひとりの心にしっかりとした信心の楔(くさび)を打ち込み、信心を確立させるところに本当の目的があり、その結果として目標が達成されます。言い換えれば、数のみを目的としていたならば30万は達成できなかったでしょうし、仮にできたとしても実体のないものとなってしまったでしょう。

全国の支部のなかには、力及ばず目標を完遂できなかった支部もあるかもしれません。もしあったとしても、それが精一杯の御奉公の結果であったならば、決して恥じることはありません。ただし、足らざるところをしっかりと反省し、さらに唱題・実践・反省とくり返し、力をつけることが肝要です。そして、しっかりと前を向き、共々に次への一歩を踏み出してください。


30万総登山が完遂された今、これが単なる数だけではなく、真の目的を達成したものであることを示すのは、今日以後の姿にかかっていると言えます。30万完遂は結果であっても、決して終着点ではありません。時は一時もとどまらず流れているのです。世間でも、卒業は新しい人生の始まりであり、スポーツの世界でも一つの勝利は次へのスタートであり、一つの勝利に酔いしれるものは必ず挫折を迎えることにつながります。もし、私共が目標完遂の安堵(あんど)感に浸っているならば、そこに心の隙が生じ、必ずや魔の侵入を許すことになるでしょう。完遂の歓喜と仏徳への御報恩を忘れず、次なる目標に目を向けることが肝要であります。

本年「法礎建立の年」に奉安堂が建立され、広布への礎(いしずえ)が確かなものとして私たちの眼前に聳(そび)えています。30万総登山のなかで培(つちか)われた一人ひとりの確かな信心が、広布の出城である寺院を中心に支部となり、足腰のしっかりとした各支部が横の連携を図り、地方部、連合会として異体同心の和を広く強くしていきます。

そしてこの同心の和は、日本国内にとどまらず、世界の各地へと広がっているのです。後世の人々に「平成の時から真の広布が始まった」と語り伝えられるこの時に生まれ値(あ)えた身の福運を思うとき、身震いするほどの歓喜と、このような機会を与えていただけたことに対する感謝の思いで一杯になります。

御本仏宗祖日蓮大聖人に対し奉る御報恩の30万総登山法要を完遂し、未来広布への基盤となる奉安堂の建立、この我々の信心の志、赤誠は、必ずや宗祖に御嘉納いただけるものと確信いたします。であれば、我々の思慮も及ばぬ大きな功徳を頂戴できたことも間違いないものであります。されば皆様、まずは残された一ケ月余、この功徳を無にせぬよう、折伏に、自身の信心増進に精進して本年を締め括りましょう。

そして御法主上人猊下より賜った新たな御命題たる平成21年、『立正安国論』正義顕揚750年の大佳節御報恩を大目標に、明年の「広布大願の年」を迎え、法華講衆としての自覚と誇りのもと、一人ひとりの命に刻まれた礎の上に、大きく立派な城を築く時と心得、確信に満ちた唱題で前進してまいりましょう。

※論苑は寿照寺支部の土井さんのご協力で転載しました。


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