御法主日如上人猊下御言葉
立正山大廣寺寺号公称板御本尊入仏法要の砌
平成23年9月4日 於 パナマ共和国パナマ市
本日は、パナマ立正山大廣寺公称ならびに板御本尊入仏法要、まことにおめでとうございます。
この立正山大廣寺は、1996(平成8)年11月、非営利法人「日蓮正宗テンプル・パナマ」が認可されたのち、2001(平成13)年、僧侶常駐がかない、翌2002(平成14)年9月、様々な難関を乗り越え、パナマ初の布教所として、市内ロサンヘルス地区に開設されました。
その後、ベジャビスタ地区へ移転いたしましたが、より交通至便で御信徒が集まりやすいカルメン地区に移転が決定して当地を購入し、昨年3月、建物が完成して布教所移転新築法要を行い、今回、晴れて板御本尊をお迎えするとともに、布教所から寺院へ昇格して寺号を公称し、本日めでたく、関係各位多数の御出席を得て、立正山大廣寺公称ならびに板御本尊入仏法要が、盛大かつ厳粛裡に執り行われるに至りましたことは、宗門といたしましても、また皆様方現地の御信徒にとりましても、この上ない喜びであろうと、心からお喜び申し上げるものであります。まことにおめでとうございます。
また、本日の盛儀を迎えるに当たり、住職・船橋信清師には、日ごろからの御奉公に加え、寺院建立へ向けて誠心誠意、尽力されましたことを心から謝するとともに、多大なる御協力をいただいた関係各位ならびに地元御信徒各位に厚く御礼申し上げます。まことに有り難うございました。どうぞ、これからも僧俗一致、異体同心して、寺檀和合・寺運興隆を図り、いよいよ御精進くださるよう心から願うものであります。
さて、本宗における寺院とは、それぞれの地域における大法弘通の法域として、その意義と目的のために建立されるものであります。したがって、今後はこの意義と目的を体して、この寺院をパナマ広布の拠点して自行化他の信心に励み、中米各地はおろか、世界流布を目指していよいよ御精進くださるよう心から願うものであります。
特に今、宗門は来たる2015(平成33)年・第二祖日興上人御生誕770年を期して、 法華講員50%増と2021(平成33)年 ・宗祖日蓮大聖人御聖誕800年までに、法華講員80万人の体勢を構築することを目指して、大前進をしております。このことは、全世界の本宗僧俗が果たすべき大事な使命であると同時に、一人ひとりがこの使命を果たしていくなかに真の団結が生まれ、かつ自他共の幸せも、また全世界の平和も実現可能となるのであります。
幸いパナマにおいては、僧俗一致して折伏を実践し、既に本年度の折伏誓願も達成され、力強く広布への道のりを歩まれていることに、心からの敬意を表するものであります。これも住職・船橋信清師をはじめ、パナマの御信徒が心を一つにして精進してきた結果であり、このことは必ずや大御本尊様の御照覧あそばされるところと、心から喜びに堪えません。
大聖人は『持妙法華問答抄』に、「願はくば『現世安穏・後生善処』の妙法を持つのみこそ、只、今生の名聞後世の弄引(ろういん)なるべけれ。須く心を一にして南無妙法蓮華経と我も唱へ、他をも勧めんのみこそ、今生人界の思出(おもいで)なるべき」(御書300ページ)と仰せであります。
今、末法の本未有善の衆生は、末法御出現の久遠元初の御本仏日蓮大聖人がお唱えあそばされた妙法蓮華経によって、初めて成仏得道がかなえられるのであります。されば、このたびの立正山大廣寺公称ならびに板御本尊入仏法要を機になお一層の信心に励まれ、僧俗一致の磐石なる体勢を構築して、一天広布を目指して師子奮迅の働きをなされますよう、心からお祈り申し上げます。
最後に、立正山大廣寺の寺檀和合・寺運興隆、ならびに住職・船橋信清師をはじめ御信徒各位のいよいよの信心倍増と御繁栄を心からお祈り申し上げ、本日の挨拶といたします。本日は、まことにおめでとうございました。
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