シスター・ヘレン・プレジャンさん 来日講演会
大ヒット小説、映画「デッドマンウォーキング」の原作者であるシスター・ヘレン・プレジャンさんが2002年5月に来日します。
今回は、熊本にある「生命山シュバイツアー寺」を起点に、西日本を中心に各地を訪問していく予定です。そして、各地では様々な講演会や交流会を通じて、死刑の廃止、人命の尊重などを訴えていきます。
また、プレジャンさんの同僚であるシスター・マリヤ・グラスウォールさんも来日します。それぞれ被害者遺族の苦しみと同時に死刑廃止を願う気持ちや命の尊さを訴えていただきます。
名古屋では犯罪被害者の遺族でありながら、死刑廃止運動に取り組んでいる原田正治さんとの対談を予定しています。
またお父上の意志を継いで、福岡事件の再審請求に取り組んでいる古川龍樹さんが支援を訴えます。
日 時:2002年5月25日(土)
午後5時より(開場4時30分)
場 所:女性会館視聴覚室(2階)
女性会館電話番号:052-331-5288
参加協力費:500円
主 催:死刑廃止フォーラムinなごや
共 催:アムネスティ・インターナショナル・わや・なごや栄・御器所他
カンパをお願いします
振替口座:00850-1-133608
加入者名:死刑廃止フォーラムinなごや
死刑廃止フォーラムinなごや連絡先
Fax052-937-5492
Fax052-853-7021
シスター・ヘレン・プレジャン
(Sister Helen Prejean)
『デッドマン・ウォーキング(Dead Man Walking)』(邦訳は徳間文庫で96年に出
版)の著者として知られる。本書を題材にした同名の映画は、96年1月に公開されアカデミー賞を受賞。シスタープレジャンは、1939年、米国ルイジアナ生まれ。57年からメダイユ聖ヨゼフ修道女会に属している。81年にニューオーリンズの聖トーマス・ハウジングプロジェクトで貧しい住民に接して以来、囚人の支援に携わるようになる。彼女はルイジアナ刑務所で死刑囚のカウンセリングをし、実際に執行の立会いも経験している。それ以来、死刑制度について、講義や執筆活動、組織作りなどの活動を行っている。また、こうした活動を通して犯罪被害者の遺族にも接し、被害者支援組織の設立にも関与した。
シスター・マリヤ・グラスウォール
(Sister Marya Grathwohl)
フランシスコ修道会の修道女で、アメリカ先住民族と20年以上活動してきた。霊性、宇宙論、哲学を学んでおり、人類の生き方と母なる地球との相互関係に着目している。
原田正治さんプロフィール
1947年5月23日知多郡東浦町生まれ。現在会社員。1983年1月に事故で弟さんを亡くした。1年後に保険金殺人事件と判明。事件当初は犯人に極刑を望んだが、犯人からの手紙、1993年代理人の方のお墓参りなどをきっかけに犯人に面会に行き、死刑問題を考えるようになった。その後犯人に極刑を望まないと意見を表明。その立場から各地に講演に呼ばれるようになった。ニュースステーションを始めテレビ・新聞からの取材多数。2001年6月フランス・ストレスブールでの死刑廃止世界大会に参加、意見を発表。フランス・イタリア・ドイツのマスコミでも大きく報道された。
■ 生命山シュバイツァー寺と福岡事件について
古川泰龍氏は、1920年佐賀県に生まれ、真言宗常在寺の住職として52年より福岡刑務所で死刑囚教誨師を務める。そこで福岡事件の2人の冤罪死刑囚と出会い、61年より彼らの無実を訴えるため本格的に助命運動に乗り出す。以後その再審請求のため40年間奔走。運動の最中の69年その活動がアフリカの聖者「アルベルト・シュバイツァー博士の精神を受け継ぐものとして」博士のご遺髪を授かり、73年「生命山シュバイツァー寺」を開山。生命尊重の活動を幅広く展開する。84年、日中戦争強制労働殉難者の慰霊塔を建立、86年、東西宗教交流センターを創設、98年にはルーマニアで開催された世界宗教者平和会議でシスター・ヘレン・プレジャン氏と共にパネリストとして死刑廃止を訴え、日本での再会を誓う。しかし古川氏は2000年夏、福岡事件死後再審の実現を目前に急逝。家族がその遺志を継ぎ活動を続け現在に至る。
昨年1月、来日したシスター・プレジャン氏は、古川氏を偲ぶ会に出席、再審キャンペーンに協力するため、今春5月の再来日を約束した。
【福岡事件】1947年、戦後の混乱期、福岡市内で2人のヤミブローカーが射殺された。警察は軍服のヤミ取引にからむ強盗殺人事件として7人を逮捕。事件の主犯とされたAと殺害の実行犯とされたB、2人が死刑判決を受ける。しかし、実際はヤミ取り引きと誤殺事件という別々の事件が偶然重なったにすぎなかった。再審運動14年後の1975年、Bは恩赦で無期懲役に減刑、同日Aに死刑が執行された。Bは獄中43年後の89年仮釈放され、古川氏宅へ。現在、老人ホームにて健在(85歳)。
デッドマン・ウォーキングを見て
これは一人の死刑囚とカトリックのシスターの交流を中心に、死刑が執行されるまでのさまざまな感情を描いた映画である。シスターの精神的な支えによって、真実を告白し、罪を悔いる死刑囚。一方、彼に愛を注ぎ、彼を癒していくシスターは被害者遺族のつらい思いと直面することにもなる。この映画は、死刑について存置だとも廃止だとも言っていない。ただ、普段「死刑」という言葉だけはよく目にし、耳にするが、その実情はあまり知らされていない私たちに、その中にはいろいろな人たちのいろいろな感情があることを教えてくれる。しかも、それらは「死」(被害者の死と加害者の死)に関わっているだけに、複雑で重い。
罪を悔い、償おうとしている人を殺すことに何の意味があるのだろう。さらなる悲しみを生み、すべてを中途半端なまま終わらせてしまうような気がする。死刑判決によって自らの死と直面したからこそ、命の大切さに気がついた、という考え方もできるかもしれない。しかし、命の大切さを、命を奪うことでしか伝えられないとしたら、何て悲しいことだろうか。私たち人間は、言葉で、体で、心で、命の大切さを人に伝えることがきっとできるはずだ、と私は信じている。(北村 ちひろ)
イベント案内: わや例会 、死刑廃止フォーラムinなごや アムネスティ“わや”例会 日時:2002年5 月26日(日)1時30分より場所:女性会館、地下鉄名城線東別院駅下車、東へ徒歩5
分連絡先:Fax052-853-7021 携帯090-3550-7267
死刑廃止フォーラムinなごや例会 日時:2002年5月20日(月)午後6時より 場所:女性会館、地下鉄名城線東別院駅下車、東へ徒歩5分 興味のある方は、是非ご参加下さい。予定変更をする場合がありますので、 事前に次のところまで、ご連絡下さい。 携帯電話090-3550-7267、Fax052-853-7021(Kutomi)今後の予定 2002年 |
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わやグループ |
死刑廃止フォーラムinなごや |
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6月 | 25 日午後1時30分より | 未定 |
7月 | 第4日曜日 | |
興味のある方は、是非ご参加下さい。予定変更をする場合がありますので、 事前に次のところまで、ご連絡下さい。 携帯電話 090-3550-7267、Fax052-853-7021(Kutomi) |