Page-Galwaliear1-introduction   
 
そこに空間があり・そこに流れがあり・そこに営みがある
 
Galwariear
The fifth civilization
 
 
作者 しまぷう
監修 奥村 直人  森本 裕樹
 
 
・・・・・・・・・・前奏・・・・・・・・・・
悠久の時の流れに逆らい神をも恐れぬ人類の歴史は永く続いた      
 そして空間制御と言う名の理論の完成により全宇宙へ爆発的に散った
          ある者は英雄となり ある者は独裁者を名乗り またある者は神を名乗った
 
・・・そして・・・
彼は降りて来た空のいと暗き高き所から それがすべての始まりだった
地球から気の遠くなるような距離のかなた 現在より遥か未来
 
 

 《ジリリリリリリリリンッ》
「ううっ 今日は休みのはずだが・・・」
 彼の名はユウロス・ノジール 緑色の瞳 緑みを帯びた白く長い髪の毛が彼の特徴 他にもこれでも男かと言われるほど筋肉がないなどのさまざまな特徴があるが17歳の青年という事であえて残りは伏せておく
 たまの休日 自分の家である船の中でゆっくりと過ごしたいものであると考えていたが 彼は眠そうに目をこすりベッドの上で起き上がった
「おはようユウロス」
 ユウロスが声のする方向を渋みの残る両目でみると目の前にはリネ・エピックが一冊の本をユウロスに差し出し
「注文の本よ 昨晩届いたの」
と 言った 彼女は背が160ぐらいだろうか 長いオレンジ色の髪の毛がグラメダでも珍しい
 ユウロスと同じ年にも見える彼女は一見ロングスカートのよく似合うおっとりとしたお姉さんの風格を漂わせているが その実態はただの元気娘だったりする ユウロスとは数年前ラオリス王国より亡命した後に知り合った
「上で待っててくれるかい」
 ユウロスは言った リネは部屋を出て赤い絨毯の敷いてある通路を少し進み階段をのぼりこの船の台所兼応接間兼玄関である上部デッキに上がって行った
「ふぁああああっ」
 彼は目をこすりながらベッドから出て着替える  この船は長さに比べて幅があまりないのが特長でもあるがそのお陰で潜水艦のような居心地を感じる
 実際に潜水もできるが しかしこれはユウロスの過去とその結果の現在の深層心理の面でかかわっていた
 着替え終えた彼は白いリボンでその腰ぐらいまである緑みを帯びた白い髪を後頭部でひとまとめにしてくくる 彼独特のくくりかただがなかなか彼の素性にあうと好評でもあったりするようだ
 その彼が上部デッキに上がると彼の友人であるラエルも来ていた フルネームはラエル・ヴェルーンしっかりした体つきの男性である リネとユウロスの身長差があまりないのにくらべ ラエルは約20センチは二人より高い 黄色系統の髪の毛があまり邪魔にならない長さに切ってある 今回もそうだが彼は鋸刃の剣とナイフを常にもっている
 若き剣師でありグラメダでも平均よりは強いらしいが実際にどうかと言うと返事が帰って来ない
「リネ 本の代金いくらだ?」
 ユウロスがリネに問う
「ええとねぇー 5200ファルだったと思うけど・・・」
「また水増か?」
 ちゃかすラエル
「しっ してないよぉー」
 そんなやりとりをよそに ユウロスは白いコートをしっかりと着てそのうえに白く分厚い防風のマントを纏い
「ちょっと行ってくるよ」
と 自分の家である船を出た
「ちぇっ」
「残念でした」
 彼ら いや間違いのないよう名称を出すとユウロスとリネとラエルの三人は 実質仕事を持つユウロスとラエルが休みのときにはいつもユウロスの家であるこの船で半日を過ごす
 今思えばこれが日常だった時はあえて西暦で告げるならば702043年 太陽系の地球から最も遠い銀河の とある不思議なほぼ同じ軌道を巡る双子の惑星αとβ 物語りはその惑星βを舞台として時の過ぎ行くままにゆっくりとそしてはやく流れるように始まる
『さぁー 行ってみよう』 δ『フィルム スタート』


つづき(第一章へ)

Ende