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ガルバリアシリーズ番外編
学園物 第一話 遠足へ行こう

 ここは某学○の○○○○高等部 ある○○が管理運営を行っている 今日はその高校の入学式・・・
「ああ・・・」義務教育が終わったと思ったら高校だもんなぁー
不格好な制服が長い白髪をたらして歩いているような容姿のユウロスは深くため息をついた
「どうしたの? 次は教室の発表よ」
「君は?」
「私はナッキャ・ストラフィーネ」
 ボーイッシュな感じの赤毛の少女と言うよりは女の子が答えた
「私はユウロス・ノジール」
「男なの? 男のくせに私なんて変よ それにその髪 短く切ったら?」
「そうかな?」
「そうよ」
 二人は並んで話しながら教室発表の掲示板を見上げた
 ナッキャが自分の名を捜し当て
「あった で ユウロスは?」
「下の方で見にくい おお あったあった」
「どこ?」
「2組」
「へえー 同じね」
「教室へ・・・」
「行こう」
 二人は校舎に入り階段を4階まで上り2組の教室に入った
「よーし 全員来たな」
 教室の中では40人余りの生徒がくつろいでいる
「僕がこのクラスの担任ウィロ・フィルド 授業では国語科を担当します」
 若干年をとっているらしく頭に白髪の混じったこの先生は黒板に自分の名前を書き込むと振り返って
「席を決めるぞ」
と 威勢よく声を発した
・・・十数分後・・・
 程なく席も決まり教室内で立っている生徒はいなくなった
 先生の長い話を聞き流す生徒達
 しびれを切らせたのか生徒達は私語を始める
「ねえ貴方何処に住んでるの?」
 ナッキャが振り向いて彼女の後ろに座っているユウロスに訪ねた
「私は下宿で ええとあっちの方」
と 北の方を指差すユウロス
「私はあっち」
 ナッキャは南東の方を指差す
「反対側だね」
「こらそこの二人」
 先生の注意と共に周囲の視線が二人を鋭くとらえる すでに周囲の視線は二人をカップルだと認識している
・・・気まずい二人・・・
「さて 次は講堂で各部活のアピールがある みんな廊下へ出るように」
 先生は生徒達を誘導してゆく

講堂前・・・
 どういう訳か この講堂の入り口の前には四枚の翼を持った人魚の銅像が飾られている それがどんな意味をもっているのかはともかくとして・・・
 さて 新入生達は流れの勢いにまかせて講堂の中に入って行く
 そして講堂の奥には 二枚の長い翼を持った人の像がある 今にも飛び出しそうなリアルなものだ かなりの実在感を見る者には与える まぁ それが何であろうと くだらないと言えばくだらない部活紹介は始まるのであった

放課後・・・
 あちらこちらから部活の勧誘が飛び交う
 ユウロスはそそくさと校門を出て帰途についた
「さて どうしたものか」学校などと言うものはえてして退屈なものだな

数日後・・・
 体育の時間
読「ちぇっ 今日は女子のブルマが拝めないのか・・・」
作者「おまえなぁ」・・・
「今日は50メートル走を計る まずアップを2本走ってから 番号順に計るからな」
 先生は張り切って前以て書いておいたコースに生徒を誘導した
「あーあ」走るのは苦手なんだよなぁ
 結局 ユウロスは50メートル走を11秒台と言う記録を・・・
 休み時間
「ええー11秒台ぃー」
「笑うなよ」
 ユウロスは迷惑そうな顔で笑っているナッキャを見つめる
「おい 学級委員長が黒板に何か書いてるぜ」
 ラエル ラエル・ヴェルーンに言われてユウロスとナッキャは学級委員長のフリーナ・ノーベルによっ て書かれた文字を読む
「高校で遠足・・・」なんと言う学校
 黒板には 次のホームルームで遠足の班を決めます 予定では一班5〜7人です 予め人数をそろえて下さい と言う内容のものだ
「君とリネとラエルとディーと ええとええと あ これで五人か」
「確かにそうだ」
 ユウロスはナッキャに言い返すように言った
「なに? ユウロス」
「予定は 予定でしかないと言う訳で・・・」
「まあ そうだけど これで良い?」
 ナッキャは側で話を聞いているリネとラエルとディーに聞く
「あたしは良いよ」
「俺もだ」
「僕は多分いいと思う」
「多分?」
 ディーに噛み付くナッキャ
「でも・・・」
 スピーカーからチャイムが響く
「さてさて どうなるかな」
 ユウロスは楽しそうにナッキャに告げた
「どういう意味よ」
「そのままだよ」
「全く・・・」
 しばらくして先生が教室に入ってきた
 黒板を見て
「今日のホームルームはこれを決めて他に遠足の説明をする 早く終わらせれば若干帰るのが早くなる ぞ 決まった班から代表者が言いに来るように」
 先生の宣言が生徒の指揮を煽る
「さぁーて」
 ナッキャが席から立ち上がろうとする
「待ったナッキャ 少し 待とう」
「ええーーーーーっ? 早く行って書くの」
 数分後
 ユウロスは辺りを見回し
「いいよナッキャ 行っておいで」
「任せて 1班をもぎ取って来るから」
「・・・」何だかなぁー
 ナッキャが離れたのをいいことにラエルがユウロスに近寄ってくる
「なぁユウロス ナッキャとはどういう関係なんだい?」
「そうだな 今のところは友人だな」
「今のところ?」
「ああ どうなるかは分からんからな」
「いつ知り合った?」
「入学式」
「そうかそうか・・・ 俺がリネと知り合ったのは中学の時だ なに家が隣なんだよ」
「ふーん 来たよ」
「何が」
「ナッキャ」
「うわっ!」
 素早く去るラエル
「ユウロスはナッキャを見つめる」
「何?」
「いや 別に・・・」
「そう・・・」
 席につくナッキャ
「おおーい どっかの班 一人入れてやってくれ」
 二人が前を見た 作者が先生の隣で突っ立っている
「なぁナッキャ あいつどこかで見たことない?」
「あるような気がする」
作者「・・・」貴様らただじゃ許さん
 結局作者は読と同じ班に入った
「よーし みんな席につけ」
 先生は遠足の注意事項が印刷されているプリントを配布しプリントの事項を彼なりに説明を加えて読み上げるのであった
「・・・制服で来るなよ」

 遠足当日・・・
 現地集合の為 集合した班から順に出発することになる
「みんな遅いなぁ」
 集合予定時刻を過ぎ駅の出口を見つめるディー
 数本の電車がホームに入り出てゆく
作者「人の営みというものは個人同士の人間関係の集合にあって 時として災いをもたらし 時として 歓喜を呼び込む とどのつまり個人の意志や行動と言うものはほとんど反映されない だからといって 努力を怠るのは愚の骨頂である さてこの場合は個人の行動であるから 他人がとやかく言う筋合いは 無いのだが言わせてもらうよ 君」
「何を?」
「他のメンバーは事故があった事を理由にこの遠足来ないかも知れない」
「どういう事だ?」
「途中で事故があった 現在この路線は三十数分の遅れが出ている そのため先生達は動揺しているし」
 演説の半ばでナッキャの班のメンバーと作者の班のメンバーが駅から出てきた
「遅かったじゃないか」
 ディーが怒っている
「悪りい 乗り間違えて戻ってきたんだ」
「全く・・・」
「全員そろったわね」
 とナッキャ達は確認のため先生のところへ
読「なぁ」でももうちょっと・・・
作者「なんだよ」
読「彼女もいいよなぁ」
作者「おまえなぁ」節操という物がないのか?
 さてナッキャ達の班は先生に地図とプリントを貰いいざ出発しようかというところであった
「しかし 遠足で何処を回るとは書いてなかったが まさかオリエンテーリングとはなぁ」
 地図を片手に現在位置を探すラエル
「で まずはどっち?」
 その地図をのぞき込むナッキャ
 その隣で2万5千分の1の地図帳を開くユウロス
「しかし・・・ 誰がリーダーシップをとるのかな」
「とりあえず 行かない? 集合も遅れたことだし」
 リネがユウロスの地図帳をのぞき込む
「そうだな」
 周囲を見渡していたディーが返事をする
「そうそう 私が班長だから 従うように」
 言い切ったナッキャ
「君が?」
 情けない顔をするユウロス
「何か文句でも?」
「いや・・・」
 ひたすら悪寒のよぎるユウロスであった
 気を取り直したナッキャは
「さて とりあえずは1番目のチェックポイントへ」・・・
「どこ」
と 率直にディーの質問をうけた
「あっち」
 ナッキャはさっきひったくった手元の地図を・・・ 地図を見て指差した
「・・・」進行方向を確かめるユウロス

 一行5人はどんどん山の中へ入って行く

 一行はどんどん山の中へ入って行く

 一行はどんどん山の中へ・・・

 どんどん山の中へ・・・

 山の中へ・・・

 山・・・
「なあ」
「ん?」
「道 合ってるのか?」
「ああ 合ってるはずだよ」
 ユウロスは地図帳をディーに見せた
「 ・・・ 」
 ディーは考えるように唸る 一行の最後尾で・・・

 さて こちらは作者の班 現在第1チェックポイントへ 移動中
読「よく近道が分かったな」
作者「お前みたいに方向音痴じゃないんだから 常識さ」
読「はははっ・・・」
 後方から足音が近づく
森本「やっと追いついた」
作者「ご苦労様 もう一人は?」
森本「すぐ来るだろ」
読「あれか?」
作者「そうだろ」
 三人の前にチェックポイントの目印が立っている そこはちょっとした広場になっており そこに先生が一人トランシーバーを持って立っている
「おう 遅かったな」
読「集合が遅れたもので・・・」
「・・・人数そろってるか?」
読「はい」
「よーし 行っていいぞ」
 ぞろぞろと作者のいる班は次のポストへ・・・

 それからおくれること5分・・・ ユウロスの班
「おおーい お前らで最後だぞ」
ユウロス「?」
ナッキャ「どうして?」
ディー「さぁ」
 そそくさと一行はチェックを済ませ通り過ぎた
ナッキャ「どうして作者の班が先に通り過ぎるのよ」
ユウロス「走るか? ここからしばらくは一本道だ」
「なにぃー」
 いやな予感をはらみつつ叫ぶ一行
 ナッキャは笑みを浮かべながら「いいわね」・・・
 一行「・・・・・・」げぇーーーー

作者「んっ?」
森本「どした?」
作者「走ってくるぞ 後ろ・・・」
 作者の班一行は狭い山道のへりに寄り後ろから走ってくるナッキャの班に道を譲った
作者「なあ 罰ゲームでもあったか?」
読む「無かったと思うが・・・」
作者「だよなぁー」つぶやいて彼は地図を広げた

 数十分後 第2チェックポイント・・・
 ここまでに更に一班抜いたナッキャの班は ここに来て疲労が表れていた
ユウロス「なあー 走るの止めよーよ」
ナッキャ「言い出しっぺが なに言ってるの」
ディー「ううーー」
 不満が若干たまっているらしい・・・
 ラエル以外の全員の息があがっている
ナッキャ「行くよ・・・」
一行「はぁーーーい」Oh No!

 それから数分後・・・
読「やっと 第2チェックポイントだなぁー」
作者「早く終わらせて帰りたいなぁ」
奥村「全く」・・・
作者「今何時?」
森本「12時24分」
作者「ああーーーーーーーっ 早く終わらせてどっか寄って帰ろうかなぁー」
 チェックを済ませた一行は昼食の後 ばらばらになって一路それぞれにポストを目指した

 第3チェックポイント・・・
 その100mほど手前では意地っ張りが走っていた・・・
 馬鹿供も走っていた・・・
ナッキャ「さあ 急げっ」
ユウロス「・・・。」たまらんなぁー・・・
ラエル「何か良いことでもあったのか?」
リネ「?」もしかして・・・
ディー「・・・・」息がもう・・

 その頃・・・
 作者の班の者は第3チェックポイント直前の十字路付近の電気屋の軒先にあるテレビの報道番組を見ていた
「・・・・」
作者「たまらんなぁー」
奥村「どうやって帰ろうか?」
読「とにかく 第3チェックポイントに行こう」
森本「・・・」
 十字路に出たところでばったりと出会うナッキャと読
読「あのなぁー・・・」
ナッキャ「邪魔っ」
 走ってゆくナッキャの後を班員が着いてゆく
続読「事故があって って聞いてないか・・・」

ナッキャ「エーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ」
 ナッキャは口ぱく放心・・・
ユウロス「今朝の事故がねぇ」
先生「ともかくここで解散だ」

読「全員います」
先生「今朝の事故が ・・・ という訳だ ここで解散 各自自宅に帰るように」
作者「・・・・」

ユウロス「市内だから市バス料金は均一だけどもこの渋滞ではなぁ」
 幹線道路にはエンジンのかかった車が微動だにせず道を埋め尽くしていた
作者「ここから 事故の起きた位置まで約8キロとして・・・ まぁ大した距離ではない 幸い今日は 登山靴だ 歩くぞ皆の衆」

翌日 学校・・・
作者「よう」
奥村「やぁ」
作者「もう筋肉痛で 筋肉痛で・・・」
 笑い声が響く教室 しかしその日の体育は1500mである
 無論 ベストタイムなど出るわけもなく
 さんさんたる結果であったと言うことは言うまでもない訳で・・・

 因みにユウロスは・・・
「んっ 今日はユウロスは休みか」
 先生は出席簿に斜め線を引いた・・・

ユウロス「かっ 体が動かん・・・」

第一話 遠足へ行こう
備考 試験的に書いてみたものの結果的に気に入ったので少し予定より長くなった


Ende