〜 メイキングここだけの話 ! (関西風)〜
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「みんな〜、こんにちはあー !!……なぁんだ声がちいさいぞお、朝御飯食 べて来たのかな?」 じゃ、もう一度……こんにちはあー !!…よーし、みんな元気に御挨拶できたね !」 …などとデパートの屋上の様な小芝居をしている私が 今回の「バットエンジェル」騒動の火付け役(自称)で 自主映画作家(これまた自称) の"めりえすろけっつ " です。 なぜ今回、私があのような情報を事前にカキコ出来たのか? …もうお気付きの方もおられるやも知れませんが… そう、私あの撮影現場に居たのです、勿論スタッフ(※注1)として。 と、ゆー訳でめりえすろけっつの 「実録『アイドル戦隊バットエンジェル』 メイキングここだけの話 ! (関西風)」 2月某日(世間様が「お給料日前」と呼ぶ頃) 友人の西田特撮研究所所長・西田 知史氏からのTEL 西田(以下・西):「『BAT corp.』って番組知ってる?」 めりえすろけっつ(以下・め):「ああ、知ってるよ、よお見てますもん!」 西:「で、その番組で今度女の子だけの戦隊モノ作るって事になって 制作協力の依頼が来てんけど、手伝ってくれへん?」 め:「マジっすか!?んならスケジュール空けときますわ。またTVですな(※注2) で撮影はいつなんすか?」 西:「3月1日」 め:「3月1日ってもう日ぃありませんやん!?」 2月某日(上記のやりとりから2〜3日後)のTEL 西:「出演メンバー決まったで…レッドが才谷ゆきこ、ブルーが駒勇明日香、 イエロー谷口まや、グリーンが後藤…」 め:「未蘭!?」 西:「そう、ソレ! でピンクが柴田かよこ」 め:「ピンクが柴田って、ある意味モノホンですがな!!!」 2月某日(撮影の前々日)深夜、西田氏宅に「BAT corp.」制作サイドからの シナリオを受け取りに行く め:「ちぃ〜す あっもう衣装出来たんですね (当たり前である、出来てなきゃ困るわな) ってモロ『テントー』(※注3)ですやん、これ!!」 西:「いや、ちょっと変えてあるで、ここんとことか…」 め:「まあね(笑)…で今回は何したらいいんですか、僕」 西:「殺陣(※注4)つけて欲しいんやけど」 め:「ああ殺陣っすか、殺陣ね…え゛え゛え゛〜(※注5)って事は 変身ポーズとか決めのポーズとかも!?」 (他の4人のバトギャルも勿論だが、ある意味本物の ピンクに動きを付けられる事に心トキメク私でした) 3月1日朝、京都府K川近くの秘密のロケ場所に集合、 西田研スタッフ・キャスト(怪人&戦闘員)、「BAT corp.」サイドのスタッフ・キャスト (この時点でキャストは関西在住の才谷のみ、同じく関西在住の現役女子高生の谷口と 始発新幹線で京都入りする東京組の柴田・駒勇・後藤は後から合流)が揃う。 先ずは、才谷の変身ポーズ(5人共通)の撮影(※注6)から…私の初仕事である。 しかし、私はこの時点で5人のキャラクターイメージは捉えてはいたものの 具体的なポーズはあまり考えていなかったのである。 学生時代の定期テストで良い点が取れないタイプである。 私服(変身前の衣装は基本的に自前らしい)の才谷にポーズをつける。 その場で私がやって見せ、彼女が真似をして微調整していく。 しかし最初のうちはタメるとこ 、止めるとこが上手く決まらない、 仕方ないと思いつつもそれなりにサマになっていく。 放送を見て気付いたのだが、私的には宇宙刑事のソレを意識して つけたつもりのポーズだったのだが… 微調整の末に完成したものは「ガオ○ンジャー」にちょっと似てしまっていた (携帯持ってるしね)ヤバいヤバい… 才谷の変身ポーズの撮影と並行してミニチュアのセッティングが行われる。 才谷変身ポーズ撮影終了後パワードドレス(ナイスなネーミングである)にお召し替え、 と前後して他のバトギャル到着、谷口・駒勇そして我らがピンク・柴田かよこ! …んっ? 一人足りない!? 後藤未蘭、寝坊で遅刻との事、おいおい… 引き続き、谷口・柴田・駒勇の順に変身ポーズの撮影、 ここで例の生「着装」を拝見する、眼福である。 一年間の戦隊経験者の柴田とTEAM発砲B-zinの舞台出演経験のある駒勇は ツボを心得た動きをする。 「ダンスとは勝手が違う」とは谷口の弁。 しかし才谷も含めて近頃の女の子ってコートやブルゾン類の下って薄着なのね、 変身前の私服(変身後もなんだけど)がめっちゃ寒そう… ちなみに駒勇のあのウエスタン調の服は私物ではなく「衣装」だそうです、 そりゃそうやわなぁ…才谷のお召し替え完了! ミニチュアセットにて怪人との巨大戦の撮影。 怪人に投げ飛ばされて吹っ飛ぶカットをミニトランポリンを使って撮影。 おそらく初トランポリン(普通そうだろ!?)の才谷の為にお手本を見せる私、 着地点には安全の為マットが敷いてあるがビビる才谷。 この時、変身ポーズと巨大戦は並行して撮影されていた為、 殺陣師(私)は両地点をダッシュで行ったり来たり…はあはあ \(*o*;)/ そうこうしているうちに後藤未蘭到着。 廊下に立たされる事も無く、早々に変身ポーズの撮影。 「『BAT corp.』見てますよ」とお愛想を云うが「『BAT corp.』って? 」 とマジボケをかまされる、噂通りの天然である(美人なのに…)。 そして !ついにお待ちかね、5人揃っての名乗り(決め)ポーズの撮影 ! しかし例のパワ−ドドレス、可愛いんだけどハッキリ云って寒そうです (実際すっごく薄いのである)。 ここで各キャラクターに合わせたポーズをつける事となる。 (後の立ち回りににも通じるのだが) レッド 「かっこよく」 ブルー 「キザでダーティ」 イエロ 「強そうに」 グリーン 「女の子らしく(静) 」 ピンク 「女の子らしく(動) 」 というコンセプトを設定し「決め」てもらったのだった。 どうでしょうか、目論み通り行ったのでしょうかね? (でもホントはバットピンクのポーズはゴーピンクの真似でした<<でもうろ覚えでした、とほほ) 個人的な不満を云わせて貰えるなら、 名乗り台詞は「バットレッド」じゃなくて「バット!…レッド!!」だよなぁ、 ホントは。(※注7)解って貰えますでしょうか?このニュアンス… さあ、ついに来ました ! アクションタ〜イム !! ここでは2パターンのアクションが撮影されました。 ひとつは敵をバッタバッタと倒していく5人のパート、そしてもうひとつは前後しますが、 ブルーを欠いた4人が敵にケチョンケチョンにやられるパートであります。 本格戦隊ヒーローファンの方には「ユルい」立ち回りであった事は否めませんが、 時間的な制約と女優陣のアクションの資質のバラつきを考えてあのような トリッキーな形になったって訳です。 (私的にはかよサンのネコだましやデコピンでやられるトコは結構好きなんだけど…) あと放送でカットされた立ち回りとして、 イエロー谷口が戦闘員と両手を掴み合い力比べの後、 敵の両腕をヘシ折った揚げ句に頭突きをカマすというパートがあった事を補足しておきます。 続いてはクライマックス !! 特効、すなわち爆破でございます。 ここで特撮ヒーロー物でよく見られる爆発についてご説明致します。 基本的には専用の火薬を電気着火させて爆発させるのですが、 それだけでは普段私達が見ているあの爆発にはなりません。 例えば爆発と同時に巨大な火球が発生する通称「ナパーム」は 先程の着火装置付きの火薬の上にビニール袋等に詰められたガソリンをセットし、 爆発と同時に 引火させる事によって巨大な火球が発生する訳です。 で、今回の様に爆煙が巻き起こるタイプですが、 これは着火装置付きの火薬の上にセメントの粉を盛っておき、 火薬の爆発力で盛大に吹っ飛ばすのです。ですから、かよサンの頭の上に 大量に降り注いだのは 「灰」ではなく「セメント」だったって訳です。(※注8) でも「ゴーゴーファイブ」より凄い爆破だったかっつーと、それはどーかな?って感じですがね。 そんなこんなで、日没までになんとか外での撮影をなんとか終わらせ(※注9)、 喫茶店のシーンの撮影へとなだれ込むのです。 喫茶店のシーンでは殺陣師の用事も無く、エキストラとしてサ店のお客として 1カットだけ映り込む。 |
室内の撮影はサクサクと終了し、 スタッフが撤収作業をしているさなか、 控え室から歌声が… 「♪真っ赤に燃える正義の心、 青い青春駆け抜ける…」 これってば主題歌やんか ! ひょっとして現場録音??(※注10)こうして撮影は 無事終了し、バトギャル達とお別れをした我々は 西田氏宅でその日食べれなかった冷めた お弁当を食べたのでした。(※注11) 次の日… はっきり云って私、全身筋肉痛でした、ハイ。 そして3月7日、私を含む西田研スタッフは深夜、 西田氏宅に集合しリアルタイムで放送を見て、 我々の短い様な長い様な (その間、「KAYOKAYO」のBBSにカキコしたり しつつ)一週間が終わりました。 柴田・才谷・駒勇・谷口・後藤のバトギャルの みんな「BAT corp.」スタッフのみなさん、 そして西田特撮研究所のみんなと放送直前に (そして直後も)盛り上がった「KAYOKAYO」の 仲間達、本っ当にお疲れ様でした !! イエロー谷口は… 「最初で最後」なんて云ってたけど、 もしも次があるなら今回やり残した事が 山ほどあるのでリベンジしたいですね。 さあみんな! 「バットエンジェル」シリーズ化希望のお便りを 「BAT corp.」に出しまくろうではないか!!! <おそまつ> |
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※注1 :「アイドル戦隊バットエンジェル」の製作は通常の
「BAT corp.」制作スタッフと制作協力として 「西田特撮研究所」 スタッフの混成チームで行われた。基本的な演出と撮影を 「BAT corp.」スタッフが、衣装の製作、怪人・戦闘員・ミニチュアの準備及び殺陣・特効 (いわゆる火薬関係)を「西田特撮研究所」スタッフが担当した。 ※注2 : 西田特撮研究所は「BAT corp.」の前にもNHKの「オードリー」にも参加している。 劇中ヒーロードラマ「未来刑事ダイナー」のヒーロースーツの造型及び怪人・戦闘員の 貸し出しを担当した。今回のベナマ怪人と戦闘員も出演している。 ※注3 : 西田特撮研究所作品「フェアリ−セクタ−テント−」の事。元・日テレジェニックの福井裕佳梨、 「人気者でいこう ! 」韓国デビュー企画の安田良子らが出演。現在VTR 1 〜 3 巻好評発売中 ! ※注4 : 以前「フェアリ−セクタ−テント−」撮影現場で女の子たちに殺陣をつけた事があった。 ※注5 : ここんとこ吉本新喜劇の内場勝則調で読む事 ! ※注6 : 5人共通のポーズではあるが、最後の左手の形だけそれぞれ微妙に変化をつけています。 録画された方はチェックして見て下さい。 ※注7 : ちゃんと「バット!…レッド!!」ってつけてたのにディレクターのS女史に 「バットレッド」に直されちまった…くそっ !! ※注8 : 放送でセメントまみれのかよサンが映ってましたが、あれは払い落とした後の映像で、 本当はもっと凄かったのです。ちなみに近くで見ていた私も結構被りましたよ、セメント。 ※注9 : さすがTVスタッフ、我々が時間的にかなり困難と思っていた撮影を何とかクリアしてしまった、 その分、細かい(我々がする様な)こだわりはバッサリと切り捨ててるんだろうけど… ※注10 : 東京組の柴田・駒勇・後藤が撮影後、最終の新幹線で帰らなれけばならない (特に柴田は次の日、朝イチでサイパン行きである)事を鑑みると主題歌の録音は この現場で行われたと思われる。 ※注11 : 結局、スタッフ・キャストとも昼食抜きでずっと撮影してたって訳である。 |